2022年2月7日 助けに行かなきゃ
妻の日記より
産後3日目。6時にナースコールが鳴って、グズグズと起きる。違和感を感じて足元を見ると、突然足のむくみが酷くなり、太腿から指先までパンパンに膨らんでいた。指と指がくっついて気持ちが悪い。
体温と血圧の測定のため、ナースステーションへ。
6時起きは早すぎる……7時でいいじゃん……とずっと思っていたが、今日になって初めて、隣接する新生児室からすでに赤ちゃん達の泣き声がしていることに気が付いた。すると急に「ああ、急いで準備して、助けに行かなくちゃ」という気になってくる。
部屋に戻って身支度をして、新生児室へ。母子同室のママ達は自分の赤ちゃんを部屋に連れて行って授乳するので、新生児室に残っているのは私の赤ちゃんと、もう一人の小柄なお友達だけ。あと、私の赤ちゃんは別に泣いてはいなかった。寝てた。
おむつを取り替えたら起きたので、抱っこして乳首をくわえさせる。赤ちゃんは数回吸って、なんか違うな〜って顔をしてやめてしまった。
もう一度チャレンジしてみると、今度は何も出ていないのに満足そうにして、そのまま寝ようとする。朝から自由に生きているな。ミルクをやったらよく飲んだ。
その後、ついに母子同室の許可が出た。
同じ部屋に赤ちゃんがいる。気持ちがふわふわする。新生児室では遠慮してあまり写真を撮れていなかったから、嬉しくて沢山撮った。全部同じ寝顔のようで、全部違う寝顔だ。
授乳を繰り返すうち、母乳がほんの少しだけ出るようになった。昨夜、ベッドに入ると胸のあたりがチクチクして、急に赤ちゃんに吸われたときの感覚がぶり返すような体験があったのだが、あれが母乳が出てくるサインだったのだろうか。
胸が張ってきて、自分のものじゃないみたいな大きさになっている。午後の授乳では赤ちゃんも頑張って沢山吸ってくれたので、これから沢山出るといいなあと思う。
出なきゃ出ないでそれもいいね。ミルクよく飲むし。授乳が始まってからすごく喉が渇くようになり、無料のミネラルウォーターを3本飲んだ。
午後のロードショーで大好きな映画「コンスタンティン」をやっていたので、授乳の合間におやつを食べながら見る。クライマックスのあたりで赤ちゃんが泣き出し、しばらくテレビを見つめて、またすぐ泣き出した。気に入らなかったのかな。私はいい映画だと思うけど。
夜には夫とビデオ通話を繋ぎ、リアルタイムで動く赤ちゃんを見せることができた。これまではできなかった事なので、とても嬉しい。通話を切ったあとでホームシックになって、眠れなくなった。
夫に会いたい。家のソファで好きなもの食べたい。あと、退院の日が大雪の予報で心配。ドラマとか漫画とかだったら、絶対帰りに車で事故って死ぬ流れじゃん。考えると怖いので、布団を被って目を閉じて「空気階段の踊り場」を聞いた。
サポートしていただけたら妻においしい果物を買ってきます。