「キックボクシングのジム」2024年9月9日から2024年9月15日

キックボクシングのジム

もう運動不足がものすごいので、キックボクシングのジムに入会した。このジムに入った理由は簡単で、家から徒歩3分のところにあるから。もう何でも良かった。

入会の際のアンケートに「格闘技の経験はありますか?」という設問がある。おれは大学生の頃に少林寺拳法部に入っていて、二段を持っている。少林寺拳法は基本的に戦ったりはしないのだが、それでもこの設問に対して×をつけるのもなにか違うかもしれない……と思って、○をつけた。

キックボクシングで少林寺拳法の動きが多少役に立つかも、と思っていたところもあったんだけど、実際にやってみるとなんの役にも立たない。というか、微妙にやり方が違っていて、混乱してしまう。一番面倒くさいのが「フックでは拳を縦にする」というところ。少林寺拳法のフックは「鉤突」といって、拳を横にする。もうそれで身体に染みこんでしまっているから、なかなか修正が効かない。

「なるほど~武道経験者だけあって、初心者とは思えない動きですね」なんてインストラクターに言われたらいいな……まあそう言われるだろうな……その場合の謙遜の仕方も用意しておいた方がいいな……そんなことを考えていたんだけど、一切言われることはなかった。ただの初心者であった。

というか、技術以前に普通に体力がついていかない。インストラクターに「大丈夫ですか?」と何度も心配されてしまう。なんて優しい目をしているんだ、インストラクター……。ぜんぜん大丈夫じゃないのに「大丈夫です」と言ってしまう。その優しさで、おれの「大丈夫です」を無視して、休憩を入れてほしい。

家に帰って少林寺拳法の動きをやってみたら、こっちもぜんぜんできてなかった。もう20年近く前の話だもんな。年寄りの冷や水とはこのことか……。

その日はぐっすり寝て、次の日スカッとした気分になった。ちゃんと当初の目的の「運動不足の解消」にはかなり役に立っている。

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