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1月に読んだもの見たもの〜東大の三姉妹と、極悪ペンギンが出てくる映画と、あといろいろ〜

1月に読んだもの見たものをまとめます。冬のこたつパワーで漫画を読むのが捗ることもあって、今月は漫画が多め。

分類が悩ましかったけど、「🖼️行ったもの」には展覧会と映画、「👀見たもの」には自宅で見た映像作品をいれてみました。


📚️読んだもの

・東大の三姉妹(1)(2)|磯谷 友紀

東大に行ったら、幸せになれるの…?

東大女子の3人の姉を持つ一理は、自身の東大合格発表の日、長女の世利子の異変に気が付いて!?
エリート会社員の長女・ドラマプロデューサーの次女
現役大学生の三女・東大受験中の末っ子長男から成る4きょうだいの物語。
「ながたんと青と」の磯谷友紀、ゲッサン初連載!

「東大あるいは賢い人の思考パターンとしてありそう」ってなぜだか納得してしまえる。しかも3姉妹で三人三色。巷で流行りの●●●●診断よろしく、型にはめるというのは良くないなとおもうけど、じゃあ「30代独身OLが主人公」の場合と「東大の三姉妹が主人公」の場合はどういう差分があるのかと思うと特に違いはない気がする。むしろ万人にわかるわけではない「東大っぽさ」みたいなものをストーリーにしているのがすごいのでは。

東大に落ちる三姉妹の弟(一理くん)というキャラクター、デウスエクスマキナではないけど絶対に必要な存在である。次巻も楽しみ〜!


・ながたんと青と-いちかの料理帖-(1)~(13)|磯谷 友紀

昭和26年、京都。歴史ある料亭の長女・いち日(34歳)は、夫を戦争で亡くし、調理師としてホテルに勤めている。料亭「桑乃木」は経営破たん寸前で、資金を提供してもらうため、大阪の有力者の家の三男・周(19歳)を婿として迎えることに。その結婚相手のはずだったいち日の妹は、結婚を嫌がって料理人と駆け落ちしてしまう。15歳も年下の婿を迎えることになったいち日――。年の差夫婦が織りなす、旨し麗し恋物語!

『東大の三姉妹』と同時連載していてこちらはなんと13巻も出ているのか〜と思って読み始めたら一気に最新刊まで読み進めてしまった。お料理がそれなりに重要なファクターで、かつ人生や生活を丁寧に長く書いているストーリーが大好物。たとえば『異世界でカフェを〜』みたいな。

一人ひとりのキャラが立っていて、それぞれにストーリーがあってそれが交差するので濃密な朝ドラみたい。どこまで書ききってくれるのか続きが楽しみ。


・冷たくて 柔らか|ウオズミアミ

「私のたったひとり大切で大好きな親友だもん」 同棲して2年の彼氏に突然フラれた宝は、勤務先の不動産会社で中2の頃の同級生・エマと偶然出会う。昔とは雰囲気が変わったエマの変化に戸惑いつつも、旧友との再会を喜ぶ宝。でもふとした瞬間、あることを思い出し…!? 33歳の今日、何かが動き出す――。

百合!絵が綺麗。もちろん暗いシーンもあるけど、総じてライトなので気軽に読める。


・本なら売るほど|児島 青

ここは、本と人とがもう一度出会い直す場所。

ひっつめ髪の気だるげな青年が営む古本屋「十月堂」。
店主の人柄と素敵な品ぞろえに惹かれて、今日もいろんなお客が訪れる。

本好きの常連さん、背伸びしたい年頃の女子高生、
不要な本を捨てに来る男、夫の蔵書を売りに来た未亡人。

ふと手にした一冊の本が、思わぬ縁をつないでいく――。
本を愛し、本に人生を変えられたすべての人へ贈る、珠玉のヒューマンドラマ!

押し付けがましくない古本屋さんが舞台のヒューマンドラマ。そうね、読書って良いですよね。


・邪神の弁当屋さん|イシコ

「高さを出す事、隙間を埋める事。丸い形も歪な形も、型に入れば同じ事」レイニーは一日一善をモットーにする弁当屋であり、実は謹慎中の『神』。戦争を引き起こした罰を受け、今は人間として生活している。相棒ニワトリのチュンちゃんに、歌手を夢見る同居人のダリア、弁当を買ってくれるお城勤めのライラック。様々な者と共にレイニーは生きる。かつて邪神と呼ばれた彼女が生きる理由は今のところ‥‥『明日の弁当のおかずを考える事』である。

かつては邪神で今は弁当屋。邪神時代の描写がいまいちで若干わかりにくいけど、ほわわ〜っと読むにはよいのでは。


🖼️行ったもの

・戦後西ドイツのグラフィックデザイン展 Back to Modern – Graphic Design from West Germany モダニズム再発見@大谷記念美術館

本展覧会では、デュッセルドルフ在住のグラフィックデザイナー、グラフィックデザイン研究者・大学教授であるイェンス・ミュラー氏が設立した「A5コレクション・デュッセルドルフ」を日本で初めて紹介します。戦後西ドイツのグラフィックデザイン資料を中心に収集され、ポスターだけで1,000点以上、その他資料類は10,000点を超える規模に成長した本コレクションは、戦後の分断から1990年ドイツ統一までのグラフィック表現を探る上で非常に重要なものです。

他のドイツ系の展覧会でも目にした以下の文章。

>1950年代末、西ドイツのGNPは世界第2位に躍進し「経済の奇跡」と呼ばれましたが、その背景にはドイツ特有のデザインシステムが関与し・・・

GDPじゃなくてGNP(Gross National Product=“国民”総生産)。当時の経済を図るにはGNPが適しているあるいはそれしか方法がないのか?GDPにすると世界第2位って書けなくなるのか?と入口で疑問に思いながらビシッと整ったドイツのデザインを見て回る。

要素が少ないほどきれい。とくに具体的に描き表わせないもの(イベントの日時なりの情報、音楽などのひとつのシンプルなイラストでは描き表わせないもの)を以下にシンプルに表現するかに苦心して作られたポスターはすごく良い。一方でイラストはサイケな方向に走っていくので、あんまり映画のポスターなどはグッとこない。テキストと配置を極めるところがこの時代のドイツでのデザインの美しさなのかも🦆

ヨット大会のポスター

あと個人的にはオリンピックのデザインがたくさん見られるので楽しくて好き。

右側紺色のポスターはオリンピック各種目のスケジュールを縦軸と横軸とアイコンで示している

👀見たもの

・阿修羅のごとく@Netflix

1979年の東京。生き方も性格も異なる4姉妹が知った、老齢の父親の不倫。これをきっかけに、一見平穏な家族関係の裏に渦巻く感情が、少しずつその姿を見せはじめる。

出演:宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優。あと広瀬すず。演技上手い選抜に決まっとる。そうじゃないとここまで姉妹とは到底思えないばらばらの顔つきの女優さんが集まらん。あと本木雅弘も完全にハマっていて良い。

もっと原作が向田邦子なことを押し出してもいいのになと思ったり。新聞連載と勘違いしていたのですが、NHKドラマ脚本→脚本を小説家→今回Netflixでドラマ化という稀有な変遷らしい。随分前に小説を読んだのですが、ちゃんと鏡餅と踵のくだりが映像化されていてにやりとするなど。


・ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!@Netflix

ウォレスのハイテクな発明品が突然暴走を始め、ウォレスがあちこちで発生した不審な犯罪の犯人だと疑われてしまうことに。忠犬グルミットは主人を救おうとすぐさま行動に出るが...!?

悪党のペンギン?は?最高か?
映画にはAI(?)ロボットが登場したり、ロボットの登場による家事や仕事と生活についての変化のシーンが出てきたりする。現代を風刺しているのか、はたまた「そんな批評や考察せずに気楽に見なよ」と言われているのかわからないなと思いながら気楽に見る。悪党のペンギン、フェザーマックロウというお名前でグッズも販売されたようなのですがすでに完売しており、時すでに遅し🍣


・機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)

宇宙に浮かぶスペース・コロニーで平穏に暮らしていた女子高生アマテ・ユズリハは、戦争難民の少女ニャアンと出会ったことで、非合法なモビルスーツ決闘競技《クランバトル》に巻き込まれる。
エントリーネーム《マチュ》を名乗るアマテは、 GQuuuuuuX ジークアクス を駆り、苛烈なバトルの日々に身を投じていく。
同じ頃、宇宙軍と警察の双方から追われていた正体不明のモビルスーツ《ガンダム》と、そのパイロットの少年シュウジが彼女の前に姿を現す。

そして、世界は新たな時代を迎えようとしていた。

TVシリーズの放送に先駆け、一部話数を劇場上映用に再構築した映画作品。てっきり1月半ばくらいから日曜夕方のアニメとして見られると思っていたのに違うんか〜い!と言いながら映画館へ向かう。

口コミ禁止が話題になっていたけど、映画の初っ端から「なるほどこれが口コミ禁止w」となる展開。むしろこの出だしでアニメとして1話を放送して大丈夫か?(真顔)
諸事情により絵柄が途中で変わるけど、その絵柄の変化というか差分が上手につけてあって、かつ連続性もなんとなくあって、いい感じでした。口コミ禁止なのでかけるのはここまでです。


・全修。

アニメ業界を舞台とするオリジナルアニメ作品であり、タイトルは「オールリテイク」を意味するアニメ業界用語から取られている。

現代のアニメーターが異世界転生してしまうというストーリーなんですが、まさか「一人で突っ走ってしまうチームワーク皆無の天才アニメーターが、異世界転生することで仲間と協力することを覚えて現代に帰ってくる」なんてことにはならんやろうな?と訝しがりながら見ていたら、今のところ斜め上の展開が来ている。しかしこのまま斜め上に進み続けることで面白い着地点があるのかは不安。MAPPAの人たちが描きたい絵を描けているならそれでOKです。


・べらぼう@NHK

日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き、時に“お上”に目を付けられても“面白さ”を追求し続けた“江戸のメディア王”蔦屋重三郎の生涯を、笑いと涙と謎に満ちた物語として描く。“痛快”エンターテインメント作。

なんとなく全体的にチープ。吉原の光と闇を描ききれないなら、今このタイミングで取り上げるのは地雷を踏みに行くようなものでは?宝塚女優の上にAV女優をのせてあるのもグロテスク。表現の工夫の余地があったような。


・新春スペシャルドラマ『スロウトレイン』

鎌倉に住む葉子(松たか子)、都子(多部未華子)、潮(松坂桃李)の姉弟は、交通事故で両親と祖母を一度に亡くした。月日は経ち、二十三回忌の法事の帰り道。都子が突然「韓国に行く!」と葉子と潮に告げる。この告白をきっかけに、三者三様の姉弟に、“人生”という旅路の分岐点が訪れる。
それまでの「3人での幸せ」から、「それぞれの幸せ」と向き合っていく葉子、都子、潮――。
そして物語は日本の鎌倉から韓国の釜山へ。
変わりゆく時代の中でも普遍的に在り続ける「家族」を通して、痛快で、ドキドキして、最後には思いっきり笑顔になれる、宝物のような新時代のホームドラマ『スロウトレイン』をどうぞお楽しみに!

決まったルートを進んで駅に停まる。ときには3人とその家族の遺骨を運んだりする。このコンセプトだけでは弱かったか?韓国エピソードは蛇足に見えたし、問題ない人たちの日常を描いている(だけ)にも見えた。いまいち消化しきれず。しかし私は松たか子が好き。


・監察医 朝顔2025新春スペシャル

連続で自死の遺体が発見される!
遺体の共通点に、法医学教室と強行犯係が大捜査網で取り組む!
そして、ついに訪れる父と娘の別れの時-。
父が娘に語る最期の願いとは。

死期を待つ父との再会シーンではなく、会いに行く手前の駅までで留めるのか良かった。地震のシーンはあんなにも長尺である必要があったか?2回もいるか?能登地震から1年経ったタイミングでの放送ということも踏まえると、映画みたいな長期間ではなくピンポイントで放送日があるし、新春に放送されることも踏まえてもよかったのでは。テレビならではの配慮というか。(映画かテレビか、媒体によってやはり意味合いはことなるんだよなあ)


おわりに

まとめてみたら意外と分量があってビビる。来月も描きたいので次はもうちょっとライトに書こうと思います。

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更新頻度と私のテンションが爆上げします(・∀・)!!