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「よかったね」ですと?

 ときと場合によりますが、「よかったね」という言葉が苦手です。

 こちらが、いっしょうけんめい、よかった報告をしたとします。それを一緒に喜んでくれるのはいいのですが、「よかったね」と言われると、どうも…。
 
 「それは、よかったね。もう安心だね。だいじょうぶだね。ぼくはもう関わらなくていいね。さようなら」

と言っているように聞こえるのです。

 「よかったね」=「さようなら」

 最後まで関わってほしいのです。どこまでできたら「もうだいじょうぶ」などということはないのです。いつまでたっても助けは必要なのです。ひとりでは生きていけないのです。

 もう半年以上前のことになります。私はまだ仕事をしていました。毎日の叱責の中で、必死で工夫をし、あれをして、これをして、いっしょうけんめい、がんばっていました。ある友だちに、このことを報告すると、
 「がんばってるじゃん」
と言ってくれました。とてもうれしかったです。

 同じことを、親に報告しました。親は
 「よかったね」
と言いました。

 「よかったね」ですと?

 こんなに苦しんで、それでもがんばっている実の子どもにたいして、縁を切るつもりか?

 しかも、その言葉を聞いて、失望したことを告げても、「よかったものを、よかったと言って、なにが悪い」と言う始末。
 あの親には、失望するしかありません。

 みなさんも気を付けてくださいね。だれかが、いっしょうけんめい、「よかった」報告をしてきたとき、安直に喜んで、「よかったね」という言葉をかけて、縁を切ろうとしていないかどうか。

 「よかったね」という言葉は、暗に「さようなら」という意味が込められています。恐ろしい言葉です。

 ご注意!

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