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住所不定無職むしゃくしゃしてやった

 ニュースで、逮捕された人が、「住所不定、無職」って聞くことが、なんかこう多い気がします。そして、犯行の動機が「むしゃくしゃしてやった」というのも、よく聞きます。

 でも、じつはいつも思っています。「むしゃくしゃしてやった」ってなにか。そのひとことに込められたほんとうの思いはなにか。きっと、とてもひとことでは言えない、複雑な事情があったんでしょう。私自身が、ひとことでは言えない複雑な事情を持った人間ですので(みんなそうか)、なんかわかる気がするんです。私もなにか事件を起こしたら、きっと「むしゃくしゃしてやった」って報道されるんだろうなあ、と。

 JR下関駅放火事件を起こした福田九右衛門さんも、奥田知志牧師の本によると、当初は、「むしゃくしゃしてやった」と報道されたそうです。しかし、裁判では一貫して「刑務所に戻りたかった」っておっしゃっていたそうです。そして、事件を起こしたときの福田さんは、まさに、刑務所を出所してすぐで、無職で、ホームレスだったから、「住所不定、無職」だった。福田さんについて詳しく書くだけの力量はとてもありませんので、どうぞ奥田知志『いつか笑える日が来る』をお読みください。YouTubeに番組もあるんですけど、私、リンクがはれないから笑。いまは福田さん、北九州でたのしくやっておられます。もう火をつけてるひまはないそうです。

 ですから、「住所不定、無職」と言ったら、仕事もない、住む所もない、たいへんな人で、そして「むしゃくしゃしてやった」とひとくくりにされちゃう犯行の動機も、じつは、かなりさまざまな事情があるのだろうな!と思っている次第です。

 以上です!

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