税込価格かすぐに見抜く方法

 消費税が1年ちょっと前から10%となり、私は、おもに請求書を書く仕事において、その価格が税込価格かどうか、すぐに見抜く方法に気づき、非常に役立っていました。遅まきながら、noteで紹介いたします。どなたかのお役に立ちましたら、幸いです。
 
 まず、突然ですが、ある整数が11の倍数になる必要十分条件について、述べておきます。

 その整数の、奇数番目の桁の数(一の位、百の位、一万の位、百万の位…)の和を考え、また、偶数番目の桁の数(十の位、千の位、十万の位、千万の位…)の和を考え、このふたつの数の差を考えます。その差が、11の倍数であるとき、そしてそのときに限って、もとの整数は、11の倍数です。

 例を挙げますね。24,761は、11の倍数です。(奇数番目の桁の和2+7+1=10、偶数番目の桁の和4+6=10、その差10-10=0、0は11の倍数。)
 次の例です。30,910は、11の倍数です。(奇数番目の桁の和3+9+0=12、偶数番目の桁の和0+1=1、その差12-1=11、11は11の倍数。)
 最後の例です。48,150は、11の倍数ではありません。(奇数番目の桁の和4+1+0=5、偶数番目の桁の和8+5=13、その差13-5=8、8は11の倍数ではない。)

 このことは、比較的かんたんに証明できます。3の倍数の見分け方、9の倍数の見分け方は有名だと思いますが、それとほぼ同じアイデアで証明できます。中学数学です。ご存じのかたには、当たり前すぎたかもしれません。すみません。

 さて、税抜価格に、1.1をかけたものが、消費税10%を加えた、税込価格になります。これは、なにを意味するかと言いますと、消費税の額に端数が生じないケースである場合、つまり、税抜価格の一の位が0である場合、税込価格は、必ず11の倍数になるのです!
 ここで、さきほどの「11の倍数の見分け方」が使えます。

 これは、私が仕事をする上で、非常に役に立つ方法でした。消費税が10%になってから、わりとすぐ気が付いた方法ですが、とても役に立ちます。

 もちろん、万能ではありません。「税込1,500円」とかいうものは、どうしようもありませんし、また、まれに、偶然、税抜価格が11の倍数である場合があります。
 しかし、かなりこの方法は有効でした。

 私が扱った額は、大きくて百万を少し超すくらいでしたが、経験上、その2つの数の差は、0か11にしかなりませんでした。原理的には、22になることもあり得るのですが、まず、0か11しか見たことはありませんでした。

 くだらない内容だったかもしれず、失礼いたしましたが、なにかのお役に立ちましたら幸いです。ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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