見出し画像

結婚式と結婚披露宴の音楽

これは私がときどき書くクラシック音楽オタクネタです。それでもよいというかただけ、どうぞお読みください。

結婚から、17年以上がたちました。結婚式および結婚披露宴で流したCDは、いまでもよく聴く、気に入ったものが多いです。そのうちいくつかを紹介いたしますね。

結婚式は、教会で行いました。当時、つながりのあった教会です。あまり結婚式や結婚披露宴にいい思い出がなかったりしますので、それそのものの話題はなるべく割愛したいと思いますが、ずっとあとから聞いたちょっといいお話。われわれの結婚式が縁でその教会とつながった花屋さんが、のちにその教会で(キリスト教の)洗礼をお受けになったそうです。これだけでも、その教会で挙式したかいがあったと思えたものです。そのお花屋さん、どうしておられるか。

本日は、音楽の話(とくに、いまだによく聴くCD)の話をいたしますね。

結婚式の教会は、リードオルガンでした。前奏とかいろいろなものに、自分で作曲した曲の一部(拙著に楽譜が載っています)とか、採譜した音楽の一部などが含まれています。じつはもうどの曲を弾いてもらったのか、きちんと覚えていないのですが、覚えている2曲を書きますね。ヴォーンウィリアムズの「富める人とラザロによる5つの異版」を採譜して、前奏に弾いてもらったのです。われわれ新郎新婦はまだ入場していなかったので、生では聴いていません。採譜したもとの音源は、ストコフスキー指揮CBS放送管弦楽団による、当時はマニア音源だったものです。いまの私は、この演奏は、自分オリジナルのCD-Rを作って個人的に楽しんでいます。いま検索したら、これは売っているらしいですね。Amazonで買えます。この曲の冒頭の旋律は、有名な賛美歌です。いろいろな歌詞がありますけどね。

入場は、ブルックナーの交響曲第7番の冒頭を編曲して弾いてもらいました。音楽仲間の友人が気づいたようです。ブルックナーの7番の冒頭は3声なので、ちょうどオルガン向きだったのです。長さも入場にぴったりでした。ブルックナーの7番で好きなCDは、カラヤン指揮ウィーン・フィルの「カラヤン・ラストレコーディング」と言われる有名なものです。はじめてこれを聴いたときは、このまま死んでしまうかと思うくらい感動したものです。じつはいまだにこのCDを所持したことはありません。所持したら死にそうな気がして・・・(笑)

引き続き、結婚披露宴のほうに行きます。

披露宴は近所のホテルで行われました。これは、会場でCDを編集したものを流してもらいました。新郎新婦入場および退場は、バッハのトリオ・ソナタ第1番のフルートとチェンバロ版、ト長調、ニコレと小林道夫の演奏によるものです。この曲の記事を書いたことはないかもしれませんね。かなりしつこくレッスンで習いましたよ。バッハのオルガンのためのトリオ・ソナタ全6曲のフルートとピアノ版の楽譜は、すべて先生から購入をすすめられて買ったものです。その第1番はかなり入念に習いました。第1楽章だけなら人前で演奏したこともあります。(自分の録音は残っていません。)これの第1番と第3番を収めたニコレのCDがあるのです。BWV525という曲です。いまちょっと検索した限りでは、在庫のないお店が多いみたいですね。いかにもありそうなムラマツでもないようですね。原曲はオルガン曲です。オルガン界では、難しいことで有名な曲らしいことは、のちにだんだんわかって来ました。足鍵盤が難しいらしいですね。

披露宴の最中に流した音楽は、デボスト(フルート)とイヴァルディ(ピアノ)のフルートとピアノの曲ばかりのCD2枚組2セット(つまり4枚)から抜粋して並び替えたものでした。いまでもよく聴く4枚のCDです。ちょっといい加減な演奏なのですが、そこがまたいいです。「フルート・パノラマ①」と「フルート・パノラマ②」と書いてあり、デボストとイヴァルディの写真がジャケットになっています。「フルート業界曲」が多く、私もやったことのある曲がいろいろあります。少しだけご紹介いたします。

①から。

ルーセルの「笛吹きたち」は、私のフルートと関係ない友人(ホルンを吹く)が好きだったフルート曲で、学生時代に楽譜を借りて来て練習しましたが、難しくてとても演奏できない曲でした。私の先生の演奏を聴いたこともあり、いろいろ思い出のある曲です。

プーランクのフルート・ソナタは、フルート業界を超えて愛されている曲だと思います。私はやったことがありません。遊びでやったことはありますけど・・・。この曲が好きな、ホルン、トランペット、トロンボーンの同輩や先輩がいます(なぜか皆さん金管楽器ですね。たまたまでしょうけど)。近代フランスの音楽が好きなかたには気に入っていただける可能性があります。

サンカンのソナチネは、友人がやっていたり、先生の演奏を聴いたなどの思い出があります。サンカンはピアニストだったそうで、私の学生時代は存命していました。いい曲なので、授業前の音楽としてパソコンに取り込んでいますが、ほとんど聴きません。なぜか、授業前の音楽には向かない曲みたいですね。いい曲ですけど。

ミヨーのソナチネは、ニコレがいい曲だと言っている記事を読んだことがあります。実際にニコレは録音しており、私はニコレのCDも持っています。ここではデボストの演奏で聴けます。

このほか、フルート界で有名な曲がたくさん入っているのですが、披露宴ではチョイスしなかったと記憶する曲が多いですね。この①に、私がレッスンで習った曲は1つも入っていません。

②に行きます。

エネスコのカンタービレとプレスト。とてもいい曲なので、友人の乾杯の直後の音楽としてこれをチョイスしました。

ヴィドールの組曲。オルガン音楽で有名な作曲家らしいですが、フルート界ではもっぱらこの曲で有名ですね。カルク=エーレルトの熱情ソナタも入っていますが、カルク=エーレルトもオルガン音楽で有名らしいですね。この4枚組ではこの熱情ソナタのみ、ピアノ伴奏を伴わないフルート独奏曲で、披露宴では選んでいないはずです。先輩が練習していたのを思い出します。

ライネッケのソナタ「ウンディーヌ」。これは楽譜を見て遊んでみたことがありますが、難しすぎて話にならなかったことを思い出します。でもとてもいい曲です。

フォーレのモルソー。これは最近、記事を書いたと思いますね。大学1年生くらいでレッスンで習ったと思います。短いですけどいい曲ですね。私はパユの演奏で、授業前に聴いています。これは時間調整にちょうどよいです。後味もよく、気持ちよく授業を開始できます。

フォーレの曲はもう1つあり、ファンタジーです。これも前半部分はレッスンで習いました。「音作り」という形で習いました。

カセルラのシシリエンヌとブルレスケ。これもいい曲です。これもニコレの演奏もあります。ニコレの演奏はCDでは入手しづらく、私はナクソス・ミュージック・ライブラリの無料会員になって聴いています。ニコレ夫人であるクリスティアーヌ・ニコレ(もフルーティスト。夫婦でフルーティストの大フルーティストは多い気がしています)のCDは持っています。それもいい演奏です。

この「②」には、ゴーベールのフルート作品が、3つ、入っています。ソナタと、ファンタジーと、夜想曲とアレグロ・スケルツァンドです。ゴーベールの「ソナタ」と言ったら「第1番」を指します。私はゴーベールのソナタは第3番だけ習ったことがあります。いずれもいい曲です。

そして「夜想曲とアレグロ・スケルツァンド」です。これは過去にも何度も記事にしましたので、繰り返しませんが、確かにやりました。生涯で最もうまくいった演奏となりました。録音も残りました。私は25歳の病気のあと、フルートが決定的にへたになってしまったわけですが、その前の貴重な記録です。私は確かにフルートがうまかったのだ!という証拠の録音が残っております。

このデボストの演奏は、相変わらずいい感じにいい加減ですが、そこまで含めて愛すべき演奏です。(YouTubeにあるパユの演奏はよくないです。)

タファネルの「アンダンテ・パストラールとスケルツェティーノ」。これもやりました。これも録音が残っています。さきほどのゴーベールほどではないものの、かなり良質な自分の演奏が残りました。デボストの演奏はやはりいい加減ですが、愛すべき演奏です。

ユーのファンタジー。これもやりました。ただし、レッスンで習っただけで、人前で披露はしていません。録音も残っていません。録音すればよかったですね。このデボストの演奏もいいです。ユーのファンタジーはこれらのなかではわりと有名なほうに入るかもしれず、いろいろなフルーティストのCDがあると思います。ナクソス・ミュージック・ライブラリで、デュフォーの演奏が聴けます。ゴールウェイの演奏もありますけど、いい加減だなあ。(これらの曲は業界以外で有名でないので、レコード会社の人が詳しくなくて、NGにすべきテイクをそのまま発売しちゃうのじゃないかと思ったりもしています。)なお、デボストは、この曲をオーケストラ伴奏でも録音していますが、それはいい演奏とは言えないと思います。(ロト指揮ミスコルク交響楽団)

長い記事ですね!このフルート・パノラマは、②はムラマツで在庫ありとなっていますね。これは貴重かもしれません。飽きの来ないCDです。

ただ「好きなものは好きだ~」と言っているだけの記事でした。

最後にちょっと付け足しです。結婚式および結婚披露宴には、あまりいい思い出がない、と最初に書きました。そうなのですけど、結婚そのものはよかったです!いま、私にとって妻子はなくてはならない存在となっています。結婚して最初の10年くらいは、すれ違いばかりだった気がしますが、いまは、力を合わせて困難も乗り切ろうとする仲間です。ありがたい妻と子に恵まれたものだと深く感謝しています。やはり結婚はありがたいなあ。

いいなと思ったら応援しよう!