【仕事を通して仲間と幸せに】ライター川並まどかさんの生き方
ライターを軸に、多方面にわたってご活躍されている川並まどかさん。
クラウドカレッジの卒業生が集まるライターゼミの講師でもあり、ゼミ内外で、ライターに必要で有益な情報を積極的に発信されています。
ライターゼミ1期生の私「せんべえ」が、そんな川並さんに「大切にしていること」や「仕事に向きあう意識」について、取材させていただきました。
複数の肩書を持つ川並まどかさんとは
肩書がライター、販売戦略パートナー、広告モデル、カウンセラーなど1つではない川並さん。
ライター以外のところでも精力的に仕事をされている印象がありました。
——ライターとしての仕事はどれくらいの割合になっていますか?
「ライターの配分は、現在6割くらい、多くなると8割くらいになるときもあります。やはり比重としてはライターがメインです。」
今、ライターを始めて10年ほどの川並さんですが、始めたころは身近なところに仲間も見つからず、仕事とプライベートの両立に苦労されました。
今までの経緯はご自身のnoteに書いていらっしゃいますが、後に続く者に自分と同じ苦労はさせまいとする思いが詰まっています。
プライベートの記憶がない
ライターを始めたころのことを伺ったところ、川並さんは「当時のプライベートの記憶がない。」と振り返っています。
「ライター初期のプライベートの記憶がほとんどありません。仕事ばかりしていたので周りから『何年前にどこで何をしたよね?』と言われても、覚えていないほどです。
一時期は家事にも手がつきませんでした。いつ仕事が入ってくるかもわからないから出かけられず、パソコンばかり見ていた時期がありました。」
そのような状況の中でも、クライアントへの気配りを忘れることはありませんでした。
「『かけだし』のころは、依頼に対してとにかく期限内に終わらせること、責任をもって仕上げることが重要だと思っていました。
いただいた仕事に真剣に向き合ってクライアントと関係を作ることを優先していました。」
私「せんべえ」は、ライターゼミの活動を通して川並さんとかかわる中で「周りの人のことを全力で理解しようとする方」という印象を受けましたが、その姿勢はかけだしのころから一貫していることもわかりました。
仕事と向き合う中で川並さんの働き方に変化が表れます。
自己の適性について真剣に向き合うことで、自分の仕事を選び取ることが自分にとってもクライアントにとってもプラスであると悟られたようです。
(インタビュー中の川並さん。モニター越しでもまなざしが優しい)
働き方の変化
「以前は自分が何から何まで受け取って、全部自分でやっていかなければいけないという使命感がありました。
でも今は、自分にどんな適性があって何が求められているか客観視できるようになった感じです。
今まではずっと流れの速い川をバタバタと余裕なく泳いでいた感覚でしたが、最近は少し緩やかな場所にいると感じます。
仕事を選ぶときは『私にできること』と『他の人にできること』と区切っている感じです。
自分がやるべきことに注力しているので、それ以外の所で無駄にもがかなくなってきました。
すると、かえっていい方向に向かっている感じがします。目の前のことや好きなことを選べば選ぶほど、自分好みの方に流れているような感覚です。
そして今の方が自分らしく存在できている実感があります。
以前は、合わない仕事を無理に受けて周りから力不足だと言われることがあったのですが、今は得意なものと向きあっているので、気持ち的にも楽になっています。」
今も昔も大切にしているもの
仕事だけでなく今の価値観のルーツを探るために、幼少期や学生時代のことも伺ってみました。
すると、ライターになる前から、常に周りがどうしたら心地よく過ごせるかを意識されていたことがわかりました。
「目の前にいる人が楽しくしていること、自分とかかわった人が幸せな方向に進んでくれることを願っています。
だから、自分のできる役割はなんだろうという気持ちで一人一人と向き合っているので、自分に似た人ばかりでなく、友だちも幅広いのです。
自分に似た人だけが周りに集まっているという感じではなくて、少し違うけれど話す人もいました。
引っ越しをたくさん経験していたので、初対面でも共通点を見つけるのが得意です。そういうところは昔から意識していたように思います。」
その姿勢は仕事でも一貫しています。
クライアントの声から生まれたサービス
「仕事に関しては、やはり昔から目の前にいる人に対して一人一人真剣に向き合う感じでやってきました。その中でクライアントの声から生まれたサービスもあります。
自分が何をしたいかよりも、何をしたら相手が喜んでくれるのか、自分のスキルや知識をどう活用すれば相手が喜んでくれるのか、といったことを考えています。
周りを見ながら今は何が求められているのだろうかとか、自分がここではどういう役割なのかを常に意識している感じですね。」
発信を通して変わってきた仕事
自分よりも周りの人が困らないように、という気配りを常に持って仕事に臨んでいくなかで、ご自分の見せ方や出し方も変化されたようです。
無理して何でもやるという姿勢ではなく、できる仕事をやるというスタンスに転換できたのは、発信する内容や自分をどう見てほしいかといった見せ方の工夫からきていました。
「以前は、相手からの要望が簡素すぎてどのようにアプローチしていいのかわかりにくかったり、逆に要望が多かったりして雑に振られていた感じがありました。
今は『私にはこれを』と選んで仕事を渡されているように思うので、とても受け取りやすくなっています。
たとえるなら、角が丸くなった石を渡されたような感じです。」
時間や休みの使い方・考え方
そんな中、インプットとアウトプットのバランスや休みの取り方も変化しています。
「昔、働き始めたころはアウトプットばかりになった時期がありました。
でもそれだと結局、出すものがなくなってしまうのではという恐怖感を覚えた時があったんですね。
自分の持っているものがなくなった時に、他の人から何も求められなくなってしまうのではないかと考えたのです。
その時から意識的にインプットも増やしています。
今では時期によってアウトプットよりもインプットのほうが多い時期もありますが・・・。
ただ、1ヶ月でもばらつきがあり、仕事が詰まっているときはインプットが減ってしまいます。
自分の中ではバランスをとるというつもりで5対5になるように意識しています。」
——では、最近のお休みはどんなスタイルになっていますか?
「休みが取れず気持ちもカツカツだと、かかわった人たちもそういう余裕のなさを受け取ると思うのです。
『自分のために時間を作ってもらって悪かったな』という気持ちを相手に持ってもらいたくないので、極力自分に余力を持たせるように、調整日を週の半ばに入れてバランスをとっています。
休みは特に固定せず、土日も休めるなら休むといった感じです。
土曜日に緊急性の高い依頼が来たら即対応します。
ライターゼミの予定があったらそこは優先的に抑えて、その翌日はお礼などの対応を午前中にしています。
受け取ったものに対してもお礼をするために時間を取っています。」
(川並さんが以前選んだプレゼント。インスタグラムより)
2種類の休みとその過ごし方
休みも、川並さんにとっては2種類あるとのこと。
「『完全に自分のための休み』と『人のための休み」があって、『人のための休み』の時は友だちのプレゼントを買いに行ったり準備したり、お礼の言葉を贈ったり、誰かの予定につき合ったり、といった感じにしています。
『自分のための休み』という時は、自分のメンテナンスに使っています。」
どんなに忙しくても優先するのは周りの人でした。
仕事が増えてきた今もさらに進化し続けていらっしゃいます。
「突発的に入ってきた相談がある場合はそちらを受けるようにしています。
今困っていて今助けてほしいだろうから、とにかくそのクライアントに合わせています。
自分の都合はライティングで調整できるからこそ、困っている人がいたら今助けよう、と早め早めにそちらの対策を取って時間を作るようにしています。」
今後の仕事への意気込み
「仕事では、もっともっと新しいこともできるようになっていきたい気持ちもあります。だから、今のうちに少しずつでも仕事を増やしていけたらと思っています。」
ライターとしてスケジュール管理ができるようになった分の余力を、さらに自分を求める人のために使おうとする姿勢には「強さ」を感じます。
「何でもやってみて、おもしろいと思ったらまたそれも自分の仕事に加えられたらいいですね。
そして『書く』という手段だけにとらわれずに、ライター以外の仕事も含め『人の役に立つ』『人助けになる』ということをベースに考えて仕事を選んでいます。
前よりも時間が限られていると思うし、コロナもあって今後何が起きるかわかりません。だからこそ自分の持っているものを次の世代に伝えることもしていきたいですね。」
ライターゼミへの思い
(ライターゼミオンラインミーティング中の川並さん)
さらに、ライターゼミが始動して3か月になりますが、この3か月を振り返って思いを語っていただきました。
「ライターゼミの皆さんは最初からやる気や向上心があるのを感じていました。お互いがサポートして、与えて受け取って、ということをスムーズにしている印象です。
だから私も一緒に同じ土地を耕し、さらにきれいな土地にするためにみんなで作っていったという感覚です。
最初にこの作業を一緒にやった方たちは思い入れのあるメンバーさんたちですね。私自身が発した言葉を前向きに受け取って、それを発信したり質問したりしてくださっているのが伝わってきています。
私も伝えるというよりいろいろな事を受け取っていたのです。
日々の学んでいる姿勢や物事の見方から、私もだらっとしていたらいけないという気持ちになりました。
それは競争みたいな気持ちではなくて、以前はこういう気持ちでやっていたと初心を思い出させてくれたということです。
そして、この段階ではこんなことで困っているかな、この時期はこんな気持ちでいるかなと過去を思い出すきっかけにもなっていて、私にとって貴重な時間です。
これからもみんなで綺麗に耕したところに花を植えて育てていくような気持ちでいるので、ゼミ生の一人一人が大事な役割を担っていると思っています。
ライターゼミに関しては1期生のメンバーさんたちが作ったこの雰囲気が全てを物語っていると思っています。
ここにまた2期生の方も入ってこられて、新しいものを加えてくださって、そこから拡がっていくので、すごく先が楽しみです。
そんなふうに思わせてくれたメンバーさんたちにとても感謝しています。
そしてこれまでのことは、これから先の人生で何かあった時も『自分にこういういいところがあってこんなふうにやってこれたんだ』とつながると思うのです。
そういう部分をまたみんなで見つけていけたらいいなと思います。」
人生で目指すもの
今後の人生で目指しているものについても語ってくださいました。
「自分の人生を自分らしく生きて、自分も周りも幸せになれることを、ぶれずに守っていきたいです。
独立したときから、自分も、かかわった相手もみんな幸せにして、みんなで手を取り合いながら先に進んでいくんだと思っていました。
誰か一人でも遅れそうなら、手を引いて皆でこの業界をよりよくしていくことを目指しています。」
〈インタビューを終えての感想〉
自分よりも相手を尊重する川並まどかさん。
周りの人と一緒に成長しようとする川並さんの意識・姿勢が、働く環境をさらによくしているのだと感じます。
私自身も、仲間への感謝を忘れずに仕事に励み、仲間と幸せになれるようなよい環境を作る、そんな生き方をしたいと思わせていただきました。