13.腎症(糖尿病腎症)
まだ高血糖の状態の人には、糖尿病腎症なんて 私はまだ先の話とあまりご関心がないと思いますが次のようなデータがあります。
下図を見ると、そうは言ってられないように思います。
この図は畑中雅喜氏(腎臓専門医)のホームページから引用したものです。
横軸に糖尿病歴、縦軸右側に腎臓の状態を示す尿アルブミン/Cr比が示されています。アルブミン(Cr)は尿蛋白の主成分で、健常人ではごく僅かですが、腎糸球体が障害され機能低下すると血中から漏れ出て尿中排泄量が増加します。糖尿病性腎症の早期発見のために測定されます。単位のg/gCrは1日の尿蛋白や尿中アルブミン量を推算したものです。
腎症の初期は自覚症状は殆どありません。また10数年は腎機能はあまり低下しないのですが、蛋白尿がある時点(300mg/gCr)からはほぼ同時に腎機能が低下し始め、気がついたらあっという間に透析、というのが糖尿病性腎症のよくある経過だそうです。
このグラフからは、糖尿病発症から13~15年で腎機能の低下が現れ始め、たった5年余りで人工透析が必要なることを示しています。
あなたは糖尿病発症してから何年経ちますか?
15年-発症年数=?(A)・・・これがあなたが人工透析を発症するかも知れない年数です。
10年なんてあっという間に過ぎてしまいます。
今あなたは何歳ですか?
現状を続けると、あなたの年齢+(A)で人工透析をしているかも知れません。
人工透析が始まると悲惨です。最初は週一回2時間程度から始まり、週3回、1回4時間というのが標準的な回数になります。
こうなると旅行などもう自分のしたいことを自由にするのは不可能ですね、人生の質を大きく下げてしまいます。
末期は心不全や心筋梗塞、脳血管障害などの心血管障害を抱えることが多く、重症化することも多くなります。
日本透析医学会によると、現在、日本における透析人口は約33万人。
生存率は1 年で87.7%、5 年で60.3%、10年で36.2%、15年で22.7%、20年で16.3%、25 年で14.1%。 そして透析の導入年齢は約68 歳が現状のようです。
これを回避できるのが高血糖の解消です。今から始めませんか!