2月2日

今日の現場は競艇場の券売店。客層はおっさん達が中心。最終レースが近づく18時ごろになると若い子も増えてくる。開店から閉店までいるお客さんもいる。レースに勝った負けたが、払い戻し機に行く行かないでわかるのだが、勝った人は淡々と支払い機に向かい、負けた人達はあーっと声をあげ、床に投げ捨てたりする。
この場所で10年ほど仕事をするおっちゃんが言っていた。ここに来る客はおやじか、障害者ばかりだ、と。
障害者とは恐らく軽度の身体障害があるおっさん。酒の飲み過ぎか、タバコの吸いすぎか、高齢によるものか、足の悪い人が多い。
年金が支給される毎月15日、客数が増える。年金をここで消費するのだ。
閉店になり、場内の清掃作業を手伝っていると、テーブル置かれた鉛筆置きの隙間に隠すように、券が3枚挟まっていた。そこに障害者、身体障害者、私は身体障害者、銭なし、乞食と書かれていた。
普段他人に言えない本音が、誰かへと宛てられている。この隠された叫びに僕は強く反応してしまう。この言葉をどうにか伝えることはできないか。正義感とかではなく、ただこのエネルギーに可能性を、なんの、かは分からないが、エネルギー自体の強さに惹かれるのだ。

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