人から奪うコミュニケーションをしないために
最近、「佐藤さん感情なく話しますよね」と言われたことがあり、その一言にウッと一瞬傷つきました。
その時、私は意図的に感情を交えず、フラットなフィードバックを心がけていました。
しかし、相手から投げかけられた言葉は私の心に響き、少ししんどい気持ちになりました。
実は、その相手はプラスの意味で伝えたつもりだったようです。
冷静で感情に左右されない姿勢を評価してくれていたのだと思います。
しかし、言い方やタイミング、そして私自身の状況も重なり、その一言が重く感じられたのです。
コミュニケーションセッションでしたので、このことを率直に伝えると、相手も「なんでも思ったことを言えばいいというわけじゃないんですね」と気づいてくれました。
これまでのコミュニケーションでの違和感が腑に落ちた瞬間だったそうです。
フィードバックの重要性と配慮
フィードバックは重要なコミュニケーションツールですが、配慮がなければ、結果的に相手を傷つけるリスクもあります。
言葉には力があり、言葉ひとつで相手を元気づけることもあれば、逆にその人から自信や安心感を奪うこともあります。
どんなに善意があっても、その言葉が相手にどう受け取られるかを考えなければならないということです。
例えば、以下のようなフィードバックのシチュエーションを考えてみてください。
-感謝のフィードバック:
「あなたが最近、冷静に話している姿を見て、素晴らしいと思いました。」
ポジティブな意味を伝える場合でも、相手に対して敬意や感謝を表す言葉を添えるだけで、フィードバックの印象が大きく変わります。伝えたいことが同じでも、言い方によって相手の受け取り方がまったく違うのです。
- 課題のフィードバック:
「最近、感情を抑えすぎていませんか?もし何かあったら話してくださいね。」
相手を批判するつもりがなくても、気遣いを含めた言い方を心がけることで、相手がフィードバックを受け入れやすくなります。自分を守るために感情を抑えているのかもしれない、と考えることで、相手に寄り添う視点を持つことができます。
言葉の力を知る
「人からなにかを奪うようなコミュニケーション」は少ない方がいいです。
言葉は使い方次第で、相手に勇気や希望を与えることもできれば、逆に自信や安心感を奪ってしまうこともあります。
誰しも、コミュニケーションにおいて相手の感情に与える影響を常に完全にコントロールできるわけではありませんが、心に留めておくべきことは、相手の立場や気持ちをできる限り想像することです。
コミュニケーションは、お互いに成長を促すものでありたい。そのためには、相手の感情を尊重し、ポジティブな力を与える言葉を選びたいですよね
結び
「なんでも言えばいいというわけじゃないんですね」と先ほどの方は改めておっしゃってました。
考え方から一歩引いて、相手にどう響くかを常に意識すること。感情のないフィードバックであっても、その背景にある思いやりや配慮を忘れずに私もコミュニケーションしていきたいと思います。