03 教科・科目の目標をハリボテにしない。
目標、改善されたらしいよ。
学びづくり(「題材名」→「題材の目標」)について考えていたら、突如として目の前に立ちはだかった「学習指導要領」ですが、多くの場合、学習指導案を書くときくらいしか読まないと思います。
が、
授業のヒントがたくさん書いてありますし、どんな教育書よりも学習の意義が具体的に価値付けられているというのはありがたいものだ、と手を合せながら読んでいます(ホントか?)。
さて、冒頭に引用したのは「解説」の7ページからの文章ですが、どんな資質・能力を生徒が身に付けていくのかと、その手段として「見方・考え方」を働かせることを位置付けています。
しかも、全ての教科で同じことが書かれている!
このことによって、他の教科を参観することがあっても、「あ~、この時間は知識を重点的に扱っているんだね」や「この活動で表現力の育成に結びつけようとしているのか!」など、共通の授業を見る視点が共有されたということです。これってホントにありがたいな~(な~む~、ちーーーん)。
で、具体的な目標はどんなん?
芸術科の目標
音楽Ⅰの目標
「芸術科」と「音楽Ⅰ」の目標を並べてみました。目標の最初には「柱書」と呼ばれる一文があり、その教科・科目でどんな資質・能力を育成するのかの概要が書かれています。そして、(1)~(3)には、その具体の内容が、それぞれ「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力人間性等」に分けて示されています。それぞれの内容については、解説にちゃんと書いてありますので、読みましょう。
ようやく「学びづくり」に戻れるぞ!
というわけで、端的に言えば、教科・科目の目標が3つの資質・能力で具体的に示されたので、学びづくりの際(≒学習指導案を書く)にも、題材の目標は3つの資質・能力ベースで項立てながら示した方がいいよねってことです。教科・科目の目標に基づいていれば、絶対にブレがないですから!
さて、今回、noteの記事としては4本目ですが、おそらく「ブレない」という単語をほぼ毎回使っていることに気付きました(本当か?と思ったあなた!ぜひ確認してみてください)。生徒の学びをつくる上で、教員の経験や思いの強さが時としてブレを生むことがあります。そのブレによって、せっかく苦労して構想した学習全体が、目標達成に向かっていないことさえあります。つまり、ただのお題目としてソレラシイ言葉がちりばめられたハリボテのような目標も世間にはたくさんあるということです。そんな指導案をコピペなんかしたら、本当に目も当てられない(な~む~、ちーーーん2回目)!
そんなわけで、ブレのない学びとするためにも、題材の目標は教科・科目の目標に基づいたものとし、同じように3つの資質・能力に沿って作成するとよいというお話でした。