30分読書:『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)』
一言でいうとどんな本?
「不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」であり、「対象の本質に深く迫る方法」でもある「ネガティブ・ケイパビリティ」について解説した本。
なぜこの本を読もうと思ったのか?
同僚のシステムエンジニアが曖昧な要件に対し非常にストレスを感じており、パフォーマンスを十分に発揮できない状況で困っている様子だった
曖昧なものを曖昧なまま受け入れる「ネガティブ・ケイパビリティ」の考え方を共有することで、なにかの助けになるのではないかと思い本書を手に取った
自分が立てた問い
システムエンジニアにとってネガティブ・ケイパビリティが役に立つ場面はあるか?
同僚にネガティブ・ケイパビリティについてどう伝えたらよいか?
読んだ章・節
はじめに
第九章教育とネガティブ・ケイパビリティ
見つけ出した答え
システムエンジニアにとってネガティブケイパビリティが役に立つ場面はあるか?
システムエンジニアは複雑な社会の要請にこたえて、複雑性を解体して理解できるものにしそれをシステム化する仕事
ただその過程で「複雑さをそぎ落として」おり、性急な理解によって作られたシステムは「現実の世界から遊離したものに」なってしまいがちである
ネガティブ・ケイパビリティは「不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」であり、「対象の本質に深く迫る方法」である
システム開発の現場は社会の変化や迫りくる納期に対応すべく時間に追われがちではあるが、だからこそいったん立ち止まり「じっくり耐えて、熟慮する」ネガティブ・ケイパビリティを身に着けることで、より現実の世界の要請に応えられるシステムを提供することができるのではないだろうか
同僚にネガティブケイパビリティについてどう伝えたらよいか?
システムエンジニアにとって要件が曖昧な状況は非常にストレスがかかるものだし、自分もその立場であればパフォーマンスを十分に発揮できていないと思う
ただ、私たちがシステム化しようとしている現実世界の問題はそもそもが複雑なもので、その複雑さを十分理解しないままシステム化しても結局現実から遊離した使えないものになってしまう
問題の複雑さをありのまま受け入れ、その中で耐え熟慮することによってより問題の本質に迫る「ネガティブ・ケイパビリティ」という能力がある
「ネガティブ・ケイパビリティ」を身に着けることで曖昧さからくるストレスを感じにくくなるし、問題に本質に迫る能力はなによりシステムエンジニアとしての成長につながる
まずは曖昧な状況を曖昧なまま受け入れるということを意識して少しずつ実践してみると良いかもしれない
自分にとってどんな学びがあったか?
積読解消のため30分読書という性急に答えを見つける試みをしているが、答えだけではなく「わからなかったこと」「答えのでなかったこと」も意識してみることも大事なのではと感じた
わからなかったこと
どうすればネガティブ・ケイパビリティを高めていくことができるのか、実践的な方法がわからなかった(そもそも、そのわからないことを受け入れるべきなのだろうが…)
そもそも「本質」とはなんなのか?
今回の読書を通して行動に移したいと思ったこと
30分読書で「わからなかったこと」「答えのでなかったこも」も記録していく
ネガティブ・ケイパビリティの関連書籍を読みより理解を深める