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妻が本気で僕の死を心配した1時間が教えてくれた、幸せな結婚生活の本質
リモートワークが当たり前になった今。妻と作業スペースを分けたいとコワーキングスペースを利用するようになり、些細な連絡の重要性を痛感する出来事がありました。8月に第一子を授かる予定の僕たち夫婦の、ちょっとした笑い話です。
「死んだかもしれない」と心配される幸せ
世の中には「理想の結婚生活」について、様々な意見があふれています。
「お互いの時間を大切にする」「適度な距離感を保つ」「過度な干渉は控えめに」
そう、どれも正論です。
でも、僕は最近『死んだかもしれない』と本気で心配してくれる妻がいることが、どれだけ幸せなことなのか、身をもって実感しました。
大げさすぎる心配。
過剰な不安。
でも、その「大げささ」の中にこそ、本当の愛情が隠れているんじゃないか。
そんなことを考えさせられる、たった1時間の出来事がありました。
妻の「本気の心配」が始まった夕暮れ
その日も、いつも通りのリモートワーク。
僕は自宅で仕事をし、妻はいつものようにコワーキングスペースで作業をしていました。
19時、仕事を終えた僕は、ふと思い立ってジムのプールへ。
普段なら妻に「ジム行ってくるよ」とLINEを入れるのですが、この日は何の気なしに、そのまま飛び出してしまいました。
電波の悪いプールサイド。
水しぶきを上げながら、僕は泳ぎに没頭していました。
その頃、妻は家の前で立ち尽くしていたのです。
鍵を忘れた妻は、何度もインターホンを押していました。
反応がない。
LINEを送っても既読にならない。
「もしかして買い物?」
近所のスーパーを3周しても見当たらない僕。
そして妻の中で、最悪の想像が膨らみ始めます。
「もしかして、家の中で倒れているの...?」
なぜ、妻はそこまで心配したのか
プールから上がった僕のスマホには、10件もの着信履歴。
LINEには既読のつかないメッセージが並んでいました。
慌てて電話をかけると、妻の声が震えていました。
「シンバが生きてて良かったー」
涙声で、そう言われました。
僕は笑いながら、ひたすら「ごめんよ」を繰り返しました。
実は僕、頭痛持ちで中性脂肪も高め。
再検査を要求される程度で大きな問題はないものの、30代に入り、脳梗塞のリスクも皆無ではありません。
そして何より、妻のお腹には新しい命が。
8月末には、僕たち夫婦に赤ちゃんが加わります。
その大切な時期だからこそ、妻の不安は大きかったのかもしれません。
限りある時間を、精一杯楽しく生きる
人生って、本当に何が起こるかわかりません。
火事かもしれない。
地震かもしれない。
突然の事故かもしれない。
でも、だからこそ。
今、目の前にいる大切な人との時間を、精一杯楽しく生きていきたい。
「死んだかもしれない」と心配してくれる妻がいる。
その妻と一緒に、新しい命を迎える日が近づいている。
こんな幸せな日々を、僕は大切に生きていきたいと思います。
些細な連絡を忘れただけの出来事。
でも、その1時間が教えてくれました。
幸せって、意外と近くにある。
それは、誰かに心配されるほど大切な存在になれることなのかもしれません。
今日も僕は、妻に「ジム行ってくるよ」とLINEを送ります。
その何気ない一言に、どれだけの愛情が詰まっているか。
今なら、ちゃんとわかるような気がします。