現場代理人の土木施工管理レポート/下水道工事、水路工事、共同溝・管路布設工事、舗装工事
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下水道工事
○○下水幹線布設工事
工事名 : ○○下水幹線布設工事
発注者 : ○○県○○市
工期 : 平成○年○月~平成○年○月
主な工種 : シールド工、人孔築造工、復旧工
施工量 : 路線延長 L=600m、仕上り内径 φ1200mm、
コンクリート打設量 2,000m3
下水道工事における現場課題とその解決策
河川や海に流れる雨水や生活排水を管理する重要なインフラである下水道の構築には多数の技術的課題が存在した。今回の工事は、住宅地が密集するエリアの地下2.0~3.0mにわたる下水道管を設置するもので、総延長は600m、直径は1.2mの管を用いた。こうした環境では、地下工事特有の問題が浮かび上がってきた。
特に注意が必要だったのは、現場の地質条件であった。他の工区で発生していた大規模な地盤の沈下が本工事エリアでも懸念された。この地域は極端に柔らかい腐植土が多く、工事の影響で地盤自体が変形する可能性があった。そのため、長期間の地盤沈下や掘削機の通過に伴う地盤の隆起や沈下など、地盤変状の発生は無視できない問題であった。
そこで、我々は高度な技術を駆使して対策を講じた。腐植土の自然含水率は400%を超え、また横方向にも水が通りやすい性質があった。これらの性質を踏まえ、湿潤状態でも安定した作業を可能にする泥土圧式シールド工法を採用した。この工法は、土壌の圧力を一定に保ち、掘削面の崩壊を防ぐ技術であった。
さらに圧密沈下の試算を行ったところ、50m以内で最大12cmの沈下が予想された。対策として、工事ルート両側に鋼矢板を用いた遮断壁を設置した。これにより、掘削によって地盤が動くのを最小限に抑えた。
施工中には地上部のモニタリング体制を強化し、地表の動きや、土圧、裏込め注入圧の管理に細心の注意を払いながら慎重に工事を進めた。このような徹底した管理と技術的工夫のおかげで、シールド機の通過後には30~40mm程度の沈下のみで済み、家屋やその他のインフラに影響を与えることなく無事に工事を終えることができた。
下水道工事はその特殊性ゆえに多くの技術的挑戦を伴いますが、適切な対策と高度な工法の導入により、安全で効率的な工事の実現が可能となるのであった。今後も、これらの経験と知識を活かして、さらなるインフラ整備に貢献していく所存である。
○○排水区○○幹線工事
工事名 : ○○排水区○○幹線工事
発注者 : ○○県○○市
工期 : 平成○年○月~平成○年○月
主な工種 : シールド工、復旧工
施工量 : 路線延長 L=1,100m、仕上り内径 φ1650mm、
コンクリート打設量 3,500m3
下水道工事 現場での課題と対策
国道○号線沿いにおいて、地下4.0メートルから7.0メートルの深さに、全長100メートルにわたって内径1650ミリメートルの下水道管を設置する工事が実施された。この工事の主な複雑さは、滞水した砂礫層の地盤にあり、地下水位はGL-4.0メートル、土質調査では最大径180ミリメートルの礫が見つかっていた。このため、特に粗大礫の取り扱いが大きな課題となり、その破砕効果、配管の詰まりや磨耗への影響、さらに地盤沈下への対応について慎重な検討が求められた。
シールド工法において特にその設計上の欠点を克服することが、品質管理の観点から極めて重要である。安全面、施工効率、さらには品質の各側面を考慮し、総合的なプランを策定した。具体的には、泥水加圧式シールド工法を採用し、粗大な礫についてはロータリー・バルブを使って排出し、チェーンコンベアを使った礫選別機で効率的に取り出した。また、泥水の濃度については、ファンネル粘性を35秒に設定し、精緻な管理を行った。
また、一部の区域では10センチメートルから15センチメートルの地盤沈下が観察されましたが、現場で採用した対策として、シールド上部に薬液注入を行い、地盤の安定性を確保した。これにより、シールド工法全体の見直しを行いながらも、求められる品質基準を達成することができた。今回の工事を通じて得られた学びは、今後の下水道工事における技術向上に大いに寄与するものと考えられた。このようにして、我々は下水道工事における現場での課題と対策を、技術的かつ戦略的に解決することができた。
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