記録1
小さい頃から空想をよくする。
歩いている時、ほかのことをしている時、ねむりにつく前、いろいろな子たちが脳内を飛び交う。
基本的に空想をしているので、目の前に誰か知り合いがいてもまったく気づかない。
頭の中のこの物語たちを、形にできる力が欲しいなあとはずっと思っていて、過去は30歳までに小説家になると言っていた。
気がつけば30歳は過ぎていた。物語はなにひとつできていない。
それなのにいま、また、どうしても物語が作りたくなくなった。
今の時代、文字も絵も描くのがうまい人は山ほどいて、出遅れどころの騒ぎじゃない。
それでもどうしても物語が作りたくて、作りたくて、ならばもう始めるしかないと、動き始めることにした。10月終わりのことである。
またあれこれああでもないこうでもないと悩んでいるところだけれど、タイトルだけはこれに決めた。
また挫折してしまうかもしれない。
そうしたらまた始めよう、何度でも。