採用される企画書作成のロードマップ
いざ「企画書を作ろう!」となったとき、作り慣れていないと何からはじめたらよいのか困ってしまいます。
「企画書ってどんなもの?」
「企画書はどうやって作ったら良いの?」
「悩まずに企画書を作れる方法はないかな?」
企画書はいきなり書き始めると失敗します。
企画書づくりで大切なのは、企画書に書くべきことをしっかり考えておくことです。
漏れなく効率的に考え抜いた企画書を作るために、マインドマップを活用してみましょう。
マインドマップを使って企画書を練っていく方法をお伝えします。
企画書と提案書の違いとは?
企画書を作っていく前に、よく混同しやすい提案書との違いをはっきりさせておきます。
提案書は、問題の改善策や解決策を示すもの。
相手に気づきを与えて、行動を起こしてもらうきっかけとなります。
企画書は、提案した改善策や解決策のアイデアやプランを実行するためのもの。
どんなことをするのか、期間や費用はどれくらいかかるのかなど、具体的な企画を書きます。
企画書の内容を見てやるかやらないかを決めるので、企画実現のカギとなります。
つまり、提案書の次に出すのが企画書という流れです。
たとえば集客に悩む店舗があったとしましょう。
まず、提案書でお客さんを増やすためにイベントを行ってはどうかと提案します。
つぎに企画書で、具体的にどんなイベントにするのか細かく説明するという流れです。
企画書に入れるべき要素
企画書を出すとき、その企画をやるかやらないかの決定権は相手が持っています。
企画書で大事なのは、
「この企画をやると、困っていることが解決しそうだな」
「企画をやることで、明るい未来になりそうだ」
「この企画を実行したい!」
と思ってもらうことです。
つまり、共感を得る必要があります。
ぐっと深く共感してもらうために、企画書には根拠のあるデータや具体的な事例を盛り込みます。
現状分析(現状のデータなど)
企画の目的と理由(なぜこの企画をやるのか、誰の何を解決するのか)
企画内容(何をするのか)
対象(ターゲットはだれか)
目標(企画の目標数値)
スケジュール(期間や頻度)
予算
これらの要素を具体的に示し、採用される企画書を作っていきましょう。
企画書によく使うフレームワーク
企画書に必要な要素を埋めるには、企画について深く考える必要があります。
効果的に考えを深めていくために、企画書によく使われるフレームワークを活用しましょう。
フレームワークに沿って書き出していくと、企画書に必要な情報をまとめられます。
企画書作成の2つのフレームワークを紹介します。
SWOT分析(スウォット分析)は現状の分析や、企画の全体像を把握するのに役立ちます。
SWOTとは、
・強み(Strength)
・弱み(Weakness)
・機会(Opportunity)
・脅威(Threat)
の4つの要素の頭文字をとったもの。
内部環境と外部環境それぞれのプラス要因とマイナス要因を洗い出します。
6W2Hは、企画の目的、具体的内容、スケジュール、収支計画を把握するのに役立ちます。
Wから始まる6つの質問と、Hから始まる2つの質問に答えていくと、企画に必要な要素が揃います。
①Why なぜこの企画を実施する必要があるのか
②What 企画内容やサービスはどのようなものか
③Who 誰が企画を行うのか
④Whom ターゲットは誰か
⑤Where どこで企画を実施するのか
⑥When いつ企画を実施するのか
⑦How to どのような方法で企画を実施するのか
⑧How much いくらの資金で実施するのか、収益の見込みはどれくらいか
Whyの「なぜこの企画を実施する必要があるのか」の部分に先に紹介したSWOT分析の結果を盛り込むと、より充実した内容になります。
マインドマップを使った企画書の書き方
それでは実際にマインドマップを使って企画書を作っていきましょう。
エドラマインドのマインドマップツールで説明します。
無料で無制限にマインドマップが作成でき、機能も充実したツールです。
6W2Hのフレームワークに沿って企画書を練る方法を紹介します。
まず、マップの形を選びます。
「右型マップ」が使いやすいでしょう。
最初に企画のタイトルを入力します。
後からいくらでも変更できるので、仮のタイトルでもかまいません。
タイトルは、誰が見ても内容がわかりやすいものにします。
つぎに、6W2Hのフレームを入力していきます。
前の章で紹介した6W2Hの項目をコピーしてマインドマップに貼りつけると、手間をかけずにさっと作れます。
ここまでできたら、質問を埋めていきます。
すぐに埋められる項目もあれば、リサーチが必要な項目もあるでしょう。
情報を集める必要がある項目は、どんな情報が足りないのかをメモしておくとわかりやすいです。
書き足す情報がそろったら編集して追加し、企画書の内容を仕上げていきます。
6W2Hすべての質問が埋められたら、企画書に必要な要素が揃ったということ。
決められた書式がある場合は、作成したマインドマップをもとに清書していけば完成です。
指定の書式がない場合、マインドマップ自体を企画書として使う方法もあります。
さきほど作った6W2Hのマインドマップに少し手を加えて仕上げます。
【マインドマップを企画書として出す】
6W2Hを書き出したマインドマップに手を加えて行きます。
①シートをコピーする
エドラマインドは、ひとつのファイルに複数のシート(page)を作れます。
6W2Hを書き出したマインドマップをコピーして、ひとつは保存用、ひとつを提出する企画書へと編集していきます。
②コピーしたシートのスタイルを変える
A4用紙の紙に縦1枚で見やすくおさまるように、レイアウトを変更します。
右上の「スタイル」から、タイムライン(縦)のレイアウトを選んでください。
作ったインドマップの並びが変更されます。
③タイトルに名前等を加える
タイトルに、企画書を提出する日付と提出者の名前を書き足します。
④見やすい企画書になるよう整える
6H2Wの質問が書かれているトピックを、企画書の見出しになるよう編集します。
6H2Hの項目を、それぞれ次のように書き換えてください。
Why →現状分析、目的、目標
What →企画の概要(コンセプト)
Who →担当者
Whom →対象者
Where →実施場所
When →スケジュール
How to →具体的な施策
How much →予算
⑤見出しを整えたら、項目の並べ替えをします。
次の順番にすると、伝わりやすく共感を得られる企画書になります。
・現状分析
・目的
・企画の概要(コンセプト)
・具体的な施策
・スケジュール
・予算
・目標
⑥提出する
印刷やPRFファイルなど、好みのエクスポート方法を選んで提出します。
1枚にまとまった企画書のできあがりです。
まとめ
良い企画書は、必要な情報が漏れなくまとまっているものです。
マインドマップを使って企画内容を整理しておけば、採用される企画書を作れます。
マインドマップは企画書作りの思考段階に役立つだけでなく、そのまま企画書として使うなど活用の幅が広いツールです。
この機会にいちど、試してみてください。
仕事の作業効率がぐんっと上がります。