見出し画像

ハコ番日記(10/13)〜津まつりの中心で愛を叫ぶぜ編〜

10月11日から13日にかけての3日間、ニネンノハコのある三重県津市では「津まつり」が開催されました。
元々は八幡神社の祭礼に端を発する厳かなものでしたが、江戸時代に町民文化が爆発。各町内がそれぞれの出し物をするなど、祭りはどんどん大きくなってゆきました。
その後、時代の変化で規模が小さくなったり、戦争で中断した時代もありましたが、平成には市民総踊りや「よさこい」が導入され、今では毎年非常に大きな盛り上がりを見せる津市の一大イベントとなっています。

メインステージは市役所の真ん前

ということで、今回はそんな津まつり最終日にハコを開けてのんびりしていたハコ番による、津まつりぶらぶらお散歩レポです!


伝統芸能

津まつりの見どころの一つが、伝統芸能。江戸時代から脈々と受け継がれてきた「しゃご馬」と「唐人踊り」が、津の中心部を代表する文化となっています。

「しゃご馬」は端的にいうとナマハゲの馬バージョン。鬼のような面をつけた踊り手がハリボテの馬に跨って舞を踊り、ついでに子どもたちを怖がらせたりします。津市民の子ども時代のトラウマランキングを取ったらたぶん上位に食い込んでくる存在でもあります。

面は怖いけれど馬はちょっとかわいい。アナゴみたいだ。
たぶん、「脅かされた子はスクスク育つ」的な


「唐人踊り」は室町〜江戸期に日本へ派遣されていた朝鮮通信使が元になっていると言われる演舞。笛や太鼓に合わせて面をつけた踊り子たちが歓喜の舞を舞い踊ります。

能の翁面のような面が特徴的。影響もあるのでしょう。
ちなみに唐人踊りの面は市立図書館に常設展示されていて、こちらも津市民子ども時代トラウマランキング上位だとかなんとか。

それにしても郷土芸能がどちらも面を被った舞踊というあたり、津市民のシャイさが現れているようでかわいいですね。


屋台

津のシンボル、フェニックスツリー。実際そこまで南国ではない。

津まつりの楽しみはなんといっても屋台。射的やお面、カステラといった屋台が歩行者天国になった通りにずら〜っと並びます。最近はからあげの勢力もすごく、お面、りんご飴、からあげ、カステラ、からあげ、からあげ……ぐらいの密度でからあげでした。迷っちゃうねえ。

しかし、どうせならここは地物を食べたいところ。道路沿いの屋台ではなく、商店街の店舗前に出店している屋台を巡ってみましょう。

でかい揚げ餃子、津ぎょうざ。給食で出ると嬉しいやつ。
大門で営業している定食屋・しるべさんの鶏ごぼう飯。
こちらはニネンノハコのすぐ近くで営業されていたグリル蛙さんのカツサンド。店舗は惜しまれつつ閉業してしまったが、こうして祭りで食べられるのは嬉しい。


YOSAKOI

津まつりのメインイベントはなんといってもよさこい。全国各地からよさこいチームが集まり、朝から晩まで踊り狂います(「踊り狂う」、よさこいの歌詞に出てきがち)。

通りがカラフルに。

ちなみに津市にはサブちゃんご当地音頭シリーズの「津音頭」があり、それをYOSAKOIアレンジした「YOISA!!安濃津よさこい」という曲があります。津まつり最後の総踊りでも踊られる曲ですが、ある世代以降の津市民は小学校で踊らされたりするので、尺八のイントロだけで曲が分かるとかなんとか。

最終日はゲスト枠で高知市役所の方々の演舞も。さすが本家は迫力が。


ハコのある街

そんな感じでとっても盛り上がる津まつり。いつもは閑散としているハコの周りも、この日ばかりはすごい人。「津市の昭和写真集」とかで見る昭和初期の元日の写真みたいなことになっていました。

ちなみに平時はこう。そもそもお店が減ってしまっているのと、車や電車でのアクセスが悪いという交通的弱点を抱えている街なのです。

最近ではようやく行政も重い腰を上げて活性化にとり組み始め、キッチンカーの出店など試行錯誤がなされています。

もちろん祭りやイベントで盛り上がるのも大切ですが、何よりそこに暮らしている人たちの住み良い、そして魅力的な日常を過ごせる街になってくれればいいなあ、と個人的に思うハコ番でした。


津まつりで買った三重弁仕様の県民手帳&メモ。かわいい。

(本日のハコ番:麦窪)

いいなと思ったら応援しよう!