まんげつのつき
きんようのきんむかんりょう、
かえりじにつくと
こうこうと かがやくつき
日がな 隔世の感と
月との親近感
どうしてわたしは
人と和することができないのだろう?
「白頭かけばさらに短く」
唐の詩人はうたう
この身の血の満ちず
眼窩の落ちくぼむ
焦点を失う両の眼
*
まんげつのつきがこうこう、
むねのつかえをかたむけ
こんこんとからにしよう
なみだのこつつぼ
歩いてきたとしつき
ゆびおりかぞえる
みぎからひだり ひだりからみぎへ
行ってはもどる
こんな無謀なことはもうしちゃだめよ、
諫められた旅先を後にしてから
十七年の年月
踏める轍を踏みぬいて
通過した経験たち
そのうしろの感情と手を取り
ありていにゆく地のみち
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