RTAちゃんのドット絵をアイロンビーズで立体化してフィギュアにしちゃおう!!
どうもみなさんこんにちは、フルトしろ。です。
RTA in Japan Summer 2023、近づいてまいりました。
今年も面白そうなタイトルがたっくさん詰まっている上、夏では初の6日間開催も決定されており、非常に楽しみにしています。
ところで、RTA in Japanの楽しみって、RTAを観て楽しむ以外にもあると私は思っています。
現地会場でのラウンジの盛り上がり?
確かにあの雰囲気は超楽しいですが、私が言いたいのはそれではありません。
では、新しいゲームとの出会いでしょうか?
それもすごくわかります。しかし、それでもありません。
RTA in JapanのRTA以外の楽しみ方、それはこれだ!!!!
RTAちゃん、かわいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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そう、もうひとつの楽しみ方とは、RTAちゃんのイラストを鑑賞することです。
イベント中はもちろん、開催前ですらもTwitterでは”#RTAちゃん可愛い”にてたくさんのファンアートが投稿されています。
それのまぁかわいいことかわいいこと!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
すき…ほんとにかわいすぎる…(限界オタク)
でもこうなんか、ずっとファンアートを受け取るだけなのはどうなんだって思っちゃうな…
私も何か、絵描きのような美術の才能があればファンアートを作りたかったのですが……ん?
ちょっと待てよ!!
アイロンビーズでファンアートを作ろう!!!!!
アイロンビーズとは
突然ですがみなさん、アイロンビーズというものはご存知ですか?
みなさんも幼少期に一度はこれを使ってドット絵やキーホルダーを作ったことがあるのではないでしょうか。
少しずつ少しずつ地道にビーズを並べ、いざアイロンで固めて完成した時の達成感とクオリティ。
かわいらしい雰囲気も相まって、好きだった方も多いのではないかと思います。
さて、話は変わりまして、実は筆者は数年前アイロンビーズガチ勢(?)だったことがあります。
アイロンビーズと聞くと大体の方が平面の作品を思い浮かべると思いますが、私は立体アイロンビーズ作品をメインとして製作をしていました。
代表作としては、有名YouTuberであるスマイリーさんのファンアートをアイロンビーズで製作したものが挙げられます。
数秒ではあるもののなんと動画に採用もされました。すげ〜〜。
それからもいくつか作品は作っていましたが、飽きが来て少し離れてしまい、もうしばらく新しい作品は作っていません。
しかし、きっと今がその時です。
RTAちゃんのドット絵を、アイロンビーズで立体化してフィギュアにしちゃおう〜〜!!!!!
そもそもアイロンビーズで立体をどう作るのか
製作を始める前に、アイロンビーズでの立体作品の作り方について説明をします。
たとえば、サイコロを作るためこれらのような6面それぞれの図案があったとします。
なんか5の目が2つありますね、怖っ。
さて、6面を作って接着剤で無理やりつけるのもよいですが、次にそれぞれの対応する辺を互い違いになるように削ります。
あとはこのギザギザなパーツたちをアイロンビーズで作り、最後に互い違いになった凹凸同士を噛み合うようにはめることで立体作品が完成します。
このようにすることで、接着剤を使うことなく純度100%アイロンビーズで立体作品を作ることが可能です。
今回はフィギュアを作るため簡単な形状ではなく、サイコロのようなシンプルな立方体より図面を製作する難易度は上がりますが、
完成品の立体物をイメージして
それぞれの面に分解し
それぞれが噛み合うように辺をギザギザに削って
ギザギザなパーツをアイロンビーズで作り
組み立てる
この5工程が根底にある基礎部分になります。
この通りにすれば誰でも立体作品を製作することが可能です。
余談ですがもし興味があればマイクラのスキンの頭部とかが立方体で簡単なのでぜひ作ってみてください。
さて、これで立体作品の作り方は理解できたと思いますので、早速製作に入りたいと思います。
1. RTAちゃんのフィギュアをモデリングする
今までの立体作品制作では簡単な形のものを主に作っていたので先ほどの5工程の2番から始めていたのですが、フィギュアという難しい形状をしたものとなるとそうとも行きません。
それぞれの面に分解する前に、まずは完成品となる立体のイメージが必要です。
なので、まず最初にフィギュアのモデリングをします。
昔はモデリングをするときは使い慣れていたSwitchのマイクラを使っていたのですが、今回はPCで作業を完結させたいと思いモデリングソフトを使うことにしました。
使用するソフトはMagicaVoxelです。
上の画像のようにドットでの表現に特化した無料の3Dモデリングソフトです。
レンダーモード(フォトモードのようなもの)もいっしょについているので、大規模になると下のようなすごそうな作品も作れるようです。
今回はアイロンビーズ作品を作りたいだけなのでここまでのことは当然しませんが、いつか挑戦してみたいですね…
さて、それではモデリングに入りたいと思います。
まず最初にRTAちゃんのドットイラストを参考にしながらペラッペラのRTAちゃんを錬成します。
薄さ1のペラッペラRTAちゃんの召喚に成功しました。それはさながら車に轢かれたトムとジェリーです。
続いてここに肉付けをするような形で奥行きを作っていきます。
初めて使うソフトに加え絵心や解剖学の知識等は一切ない筆者ですが、マイクラを10年くらいしているのでその技術に賭けてみようと思います。
余談ですが筆者はコマンドとレッドストーンしかやっていないので建築センスの限界スペックが豆腐建築です。
がんばろ〜w
〜 30分後 〜
で、できた…………(疲労困憊)
苦戦はしましたがなんとか完成です。
顔が真っ平らで良いのだろうかと少し悩みましたが、調べてみるとどうやらドットで作られた3Dキャラクターの顔面は大抵真っ平らみたいです。
強いて言うなら前髪だけ1マスでっぱっていることがありますが、RTAちゃんの髪型ではでっぱらせると図面やアイロンがけなど全てが大変になりそうなので今回は諦めることとしました。無念…
さて、これだけでもものすごい達成感がありますが、工程的には超序盤です。
次に進みましょう。
2. モデルの面を分解し図面化する
次に、先ほど完成させたフィギュアのモデルをそれぞれの面が噛み合うようにして図面にします。
イメージはこんな感じで、奥にある完成品のフィギュアをお手本に分解をします。
私が今まで作ってきた作品は四角に近い形ばかりだったので、過去1複雑な形をしていて頭が死にそうです。
そもそも四角ではない複雑な形から平らな面を見つけ出すというのも難しく、そこから互い違いに削る作業もあるので本当に複雑です。ここは地獄か??????
まるでそういうタイプのパズルをしてる気分なので、パズル好きでもない限りあまりオススメはしません。
途中経過。頭部のパーツが完成しました。
一番悩んだのはツインテールの付け方ですが、左右の髪をつないで頭部の中を通してあげることで解決しました。
こんな風に、細かいパーツだと時には嚙みあわせる以外の方法を探すことも重要です。
ほら、そういうパズルみたいでしょ?
ちなみに、頭部パーツの噛み合わせを考えるだけで1時間ほど経過しています。
フィギュア作成より時間かかってるの、何?
長い時間が経ちました…
作業時間は2~3時間ほど。ようやく完成したものがこちらです。
なんか右手前にRTAちゃんを極限まで抽象化した棒が混じっていますが、とにかくこれで完成です。
左奥が完成品であるフィギュア、右の細かいものたちがフィギュアを形成するパーツたちになっています。
自立してもらうためRTAちゃんの足元には白い土台を用意しました。もしこれでも倒れちゃったら重石を乗せるしかないな〜…
先ほどの画像からさらに微調整を重ねた最終的な図面はこちらです
(白色は背景色と同化して見えづらいので図面上では灰色に変更しています)
作りたい方は参考にしてください。
3. 実際に作る
いよいよおビーズ(アイロンビーズ界隈での製作の意)をしていきます。不足分はしっかり購入済みです。
これは余談ですが、パーラービーズには”The 肌色”と呼べるような色がないので肌に使うビーズは個人差がでがちです。
私は個人的にこれがいちばん肌色っぽく感じて好きなのでアプリコットをチョイスしております。参考にどうぞ。
なお、黄色のパーラービーズはどのお店でも製造元のAmazonページですらも売ってなかったので別の会社の互換性のあるものを買いました。
ビーズの質感が若干違うのでちょっと心配です。
ちなみにですがビーズはこんな感じで色分けしてケースに入れると使いやすいです。私の使っているものは百均で買ったものですが、紙コップとかでも十分使えると思います。
白ビーズは元々余っていたビーズに一袋分を足したのでなんか溢れちゃいました。
それでは、まず最初にパーツ作りからです。
図面に従ってビーズを並べてアイロンをかけるだけなので、時間はかかりますが一番楽な作業です。
30分ほどで全てのパーツを並べ終えました。(この後ミスに気づき何回か作り直しますが)
つづいてアイロンがけをします。
アイロンビーズのアイロンがけにはいろいろコツがあるのですが、立体作品の制作において特に意識して欲しいことは「均等に熱を加えること」です。
立体作品は平面作品よりもギザギザな形状のため脆く、均等にかけることを意識して丈夫に作ってあげる必要があります。
また、アイロンのかけ具合も重要な要素になります。
アイロンをかけた後のビーズはアイロンにプレスされた分上下に横幅ができますが、アイロンが甘いと横幅も小さくなりその影響で噛み合わせが甘くなってガバガバになってしまいます。
そのため、もしアイロンがけをした後のパーツの噛み合わせが甘い場合もう一度アイロンをかけると良いです。
あと、これは平面作品にも同じことが言えますが、
アイロンをかけた後は「キッチンペーパーから剥がさずそのままの状態で重石を乗せる」と作品が反ることなくキレイに出来上がります。
重石を乗せるというのはよく聞く話ですが、私は今までキッチンペーパーからはがした後に重石を乗せていたので
(もしかして暖かいまま剥がすから反るんじゃないか…?)と思いこうしてみたところ真っ平らなものが量産できるようになりました。
剥がすのは冷えてから、というのがポイントのようです。
…話が長くなりました、それではアイロンをかけます。
かけたあとの部品たちがこちらです。
耐久度や設計ミス、噛み合い具合などを入念にチェックし、状態に応じて追加のアイロンも済ましています。
なぜ並べずにグチャグチャにして撮影してしまったのかは不明ですが、とにかくこれで必要なものは全て揃いました。
4. 組み立てる
あとは組み立てるだけの簡単なお仕事です。張り切っていきましょう。
まず最初にRTAちゃんを極限まで抽象化した棒を取り出します。
散々いじられまくっているこのパーツですが、実は土台から頭部のてっぺんまで背骨のようにフィギュアを支える超重要パーツです。ただしかし、形からもお分かりいただける通り超脆いパーツでもあります。
超脆いのにそこそこハードな組み立てをさせられるかわいそうなパーツでもあるので、もしこれから作る方は念入りにアイロンがけをすると良いです。
ちなみに、私はこのパーツの足元を一度折りました。
2023/09/03 追記
完成したRTAちゃんはRiJ期間中会場に持って行っていたのですが、会場内でさらに2回折りました。
(添付ツイートはそのうちの1回)
背骨パーツが用意できたら、このパーツに開いた穴にアンバランスなトの形をしたパーツを差し込みます。
このト形パーツはそのまま胴体になるので、ちっこいながらもそこそこ重要です。
続いて、脚側から直径6マスの円形パーツを刺していきます。
ト形の胴体パーツの下側が穴に刺さるまで押し込んでください。
この際足を折ったり変形させないよう注意です。地獄みたいな激ムズ作業ですが、背骨パーツの肩のあたりを親指で押し込むと入れやすいです。
入りましたら、続いて直径8マスの円形パーツ二枚を同じ要領で刺します。地獄はまだ終わらない。
この円形パーツには一応前後の向きがありますので刺す前に確認をするようにしましょう。(前後逆に刺すとスカートの中心点がズレます)
もし穴が小さくて入らなかったり足が変形してしまったなら、ラジオペンチなどでうまいこと直してあげるとよいです。
ここまでできたら上の画像のようになっているはずです。
胴体とスカートが完成し、概念になっているのは頭部だけになりました。
さて、円形パーツを通す作業はすごく大変でしたが、これからまた同じ作業をします。
組み立てのことを一切考えていないな、設計者。
白い大きめのパーツ2枚に1x2の白い棒を4本挿して固定、土台を作ります。
できた土台にRTAちゃんの足を指します。
足が白いのは土台に刺すためだったんですね。この作業も当然超地獄なので今すぐやめたいです。
なんとかこれにて3Dモデルの頭部だけバグったRTAちゃんが自立するようになりました。
ここまでの地獄の作業を乗り切れば、あとは頭部を組み立てるだけなので𝑬𝒂𝒔𝒚です。
最初に頭部側から顔の底面になるパーツを差し込みます。なんか絵面がホラゲーみたいでキモいですね。
胴体の肌色部分は1マスだけ開けて首にして、ト形胴体パーツの一番端と高さが一致するように差し込みましょう。
次に顔パーツと横顔パーツを取り付けます。
顔パーツは髪型が左右反転にならないよう表裏に気をつけて、また横顔パーツも向きを間違えないようはめこみますオイオイオイオイオイオイオイオイ急にRTAちゃんになり始めたかわいすぎるね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜よしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよ
続いて後頭部もつけたいですが、後頭部パーツは立体感を出すため少しだけ複雑な設計になっています。
この3枚が後頭部パーツです。この向きのまま1x2の穴が重なるように縦に積み上げて…
最後に2x3の棒状のパーツで差し込みます。
これで後頭部パーツが合体して、後頭部セットとなりました。
これをそのままハメて顔の側面は4面すべて完成です。
さて、頭部の上に蓋をして顔を完成させたいところですが、その前にやらなくてはいけない、RTAちゃんのチャームポイントでもあるあのパーツをセットします。
みなさんお気づきでしょう…そう、ツインテールです。
ツインテールになるのはこの3パーツです。
組み立て方は簡単で、両側においてあるハシゴみたいなこのパーツをツインテールの内側のギザギザに合わせてハメるだけです。
これで野生のツインテールが完成しました。
ツインテールは顔の側面パーツに都合よく開いている穴に乗せるような形で固定します。
あとは、この上に頭の上部パーツで蓋をしてあげれば…
完成
かわいい〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
思っていたよりも高クオリティのものが完成して大満足です。設計とか組み立ては色々地獄なところもありましたが。
サイズは6 x 6 x 8 (cm)くらい、ちょうどいいサイズ感で再現できたと思います。デスクの上、棚の隅、モニター前…わりとどこでもマッチするいい感じの大きさです。
パーツを作る際に述べたように黄色のビーズのみ別会社のものを使用したのですが、全く違和感なくキレイに出来上がったので一安心です。
全体像はこんな感じ。かわいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
自分で言うのもアレですがうまいこと立体化させることができたと思います、文句なしの素晴らしいものが完成したのではないでしょうか。
みなさんもぜひ、この夏のRTA in Japanに向けて作ってみてください。
終わりに
少し長い記事でしたが、最後までお付き合いくださりありがとうございました。
もしかすると「アイロンビーズで立体のものを作れると知らなかった」というような方もいらっしゃるのかもしれません。
この記事を通してアイロンビーズのポテンシャルを皆様にお伝えできたのであれば幸いです。
もし興味が湧いたようでしたら、RTAちゃんに留まらず自分の好きなものを立体アイロンビーズで表現してみてください。
それでは、ご精読ありがとうございました。
さようなら。
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