時空
地に埋まっている、砂や鉱物、
一粒ひとつぶ、一欠片ひとかけらに
光が宿っているように。
それを照らす、あつい陽の光が
優しく力強く、それらを後押しするように。
突然風が吹き、砂がさらさらと移動するように。
思いがけない大雨や土砂崩れで、
未知なる鉱石や化石が現れるように。
どうして風が吹くのか、
どうして雨が降るのか、
どうして地は揺れるのか、
がわからなくても。
想像もできない、大きな目でみれば、
それらは必然なのだろう。
信じられないほど大きな磐座が、
遥か太古のころにはただの砂だったように、
意味が見出だせないことであっても、
それは確かに、
何かへの伏線。