烟る天 見えるようでみえない この天を逆さまに見てみるとどうなるだろう 進む道 まっすぐすすむ いつもとは逆に道を進んでみる 一方通行だと思っていた道 それも勘違いかもしれないね? 進んでいるのか 戻っているのか 来たのか 行くのか こちら側を見たいんだ だって こんなに美しいのだから 美しいものは どこからみても 美しいんだよ 満開の山桜は 皓々たる満月は 水面に映っても美しい ぽとり 水面の月に波紋が拡がる はて と考える わたしは あちら
「されど 我 そなたらを愛す 我 唯 この世界を愛す」 深く彫り 高く建てた 石碑に綴った言葉 あなたが何を言っただとか あなたが何をしただとかは 全くもって 問題ではないのです そのような 薄皮のような 表面の話をしているのではありません あなたが私に どんなに罵詈雑言を投げつけたとしても どんなに傍若無人な行いをしたとしても それは 気にも止めないこと 私には あなたの中心の 本当の輝きが 眩いばかりの 色彩が見えているから 一番 深く 奥底に 隠れ
夕暮れ 境目の時間 過ぎし日が意識を呼ぶ 夏の日 さざなみの音 細胞の中から聞こえる音 ずっと待っていたようで 躊躇していたようで 朧に翳む 輪郭が幾重にもなって 掴めない 記憶の中を探す 探す 探し続けるけれど そこに立っている人は ずっと会いたかった人は 誰なのだろう 桜の香りがする ちがう 桃の香りなのかもしれない 蒼さが混ざっていたから ちがう 百日紅の花の色なのかも 桜の絨毯のような 重なり 混ざって 記憶をかき回す
カタチとは、 見えないものの集合体だ 見えているものの裏には、 膨大な見えないものが隠れている あなたとは、 見えないものの集合体だ 容姿や服装、言葉仕草 その裏には、 膨大な見えない想いが潜んでいる その想いの量が多いひとは、 分厚く奥行きのあるひとに見え、 少ないひとは、 薄く平たいひとに見える けれども、それがだめってことではないんだ それはただ気がついてないだけ。 自分に気がついていないだけ。 自分の想いに。 自分への想いに。 他人へ向ける視線
ゾウの足音 どっし どっしと 大地を踏みしめる 音がする 彼らは たしかに 足の裏から沢山のことを感じている 大地の声を 聞いている 木の根は しっかりと大地を抱き 水を求めて 深く深く 根を下ろしてゆく 膨大な情報を伝達し 保持しながら 私たちは何処へでも行けるのに 自由に この広い地面を 歩き回れるのに 何故 大地から離れてしまったのだろう いつから あんなに沢山のものと繋がっていた 回線を切ってしまったの いつでも木陰を貸してあげる 疲れたら休んで良いよ
あなたの物語の1ページに私が現れて わたしの物語の1ページにあなたが出てくる 風に捲られて揺れる頁 めくって めくってゆく まったく別々のストーリー その一瞬に重なる その重なったページが ふたりの話なんだ 私は重なったところしか あなたを知らない あなたの他の物語を 知らないの それは仕方のないことだけれど 少し 切なさも感じる 一瞬の物語 そこには すべての色が含まれている 大好きなあなたへ 大好きな世界へ 今しか捉えることのできない 瞬間を
在りし日の夢は 霧に覆われて もう見えない 千夜一夜の 幻であったのだろうか 嵐だ 嵐だ 風雨だ あらゆるものが姿を消し 何ひとつ 原形を留めていないというのに 心は穏やかに凪いでいる 静謐の中に 光る水晶体 この 清涼な風は何なのだろう 全て失ったということは 全てを得るということ 何もないということは 全てあるということ 何も見えないということは 全てを内に宿しているということ 何もないということは 全てあるということ 色即是空 空即是色 色即
忘れたの 忘れたの 忘れたの ココロの何も 見なかったふり わたしたちの糸は 遠くに ただの 幻 夢の幻 いつまでも どこまでも アナタの名に懸けて ワタシの名に懸けて 紡ぎ織る 笹の葉の音のような 岸を出る舟は まだ。
ふたつの大きな光が重なってゆく 深い深い闇に見えていたものが、輝き出す すべての源 からの 波紋が広がる水面 涼やかな風が吹いた今、 もうすぐキミの元へ届くよ
あなたが電車に乗っているとき あなたが向かう先は 今までとは違う世界 そう決めて 意図してみてね そうすれば 簡単に移動ができるから 違う世界 違う次元 新しい世界 慣れてくると もっと簡単に 寝るだけで ただ歩くだけで ただ息をするだけで 動けるようになるよ 大嫌いな人が 大好きな人に 苦手なことが 得意なことに 八方塞がりでも 新しい道が見える あなたの意思が 全てを変えるの
いつもの日常 いつもの顔ぶれ いつもの風景 ほんとうに? 本当にいつもと同じですか? いつもと同じ考えをして いつもと同じ靴を履く 何も変わらない 何も変化のない いつもの 光景 「気づかないことは 起こっていないのと 同じことだよ」 誰かの声が聞こえた 過去からの声だ あなたは ちゃんとその人が 見えていますか あなた自身を 見えていますか この世界を 見えていますか 水面を空から覗いているだけでは 何が起こっているのかは 見
地に埋まっている、砂や鉱物、 一粒ひとつぶ、一欠片ひとかけらに 光が宿っているように。 それを照らす、あつい陽の光が 優しく力強く、それらを後押しするように。 突然風が吹き、砂がさらさらと移動するように。 思いがけない大雨や土砂崩れで、 未知なる鉱石や化石が現れるように。 どうして風が吹くのか、 どうして雨が降るのか、 どうして地は揺れるのか、 がわからなくても。 想像もできない、大きな目でみれば、 それらは必然なのだろう。 信じられないほど大きな磐座が、 遥か太
数あるうちの、何かを選ぶとき。 最も美しいものでもなく、 最も役立つものでもなく、 最も評価されるものでもなく、 私のこころの 奥底にある、 光を透すものを、 選びたい。 最も透明な、その。
成すことすべてが あなたの 波になる 見るものすべてが あなたの 羽になる 愛がこんこんと溢れる 出水(いずみ) その中央で 凛と咲く 睡蓮 その上を旋回する 鳳凰 はじまりの風が 一陣 高く鳴る 鐘の音がする ようやく 時が満ちたのだ その 羽を広げ 波を捉え 今 昊(そら)を駆け昇る
流れる 流れる 流れる 全ては 流れてゆく 時間も 大気も 想いも ゆるやかに 時に激しく 流れてゆく 雄大な 私たちの母星よ 壮大な 私たちの銀河よ 私の一部であり 私が一部でもある 豊寿(とよほ)ぎ廻る 私たちの宇宙よ 限りない愛を 終わりない祝福を これからも 奏で続けんことを