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Shupines定期公演『しゅぴねすぱれーど』Cheese!編

3/31、年度末の年度末。 ドン詰まりである。

押上は夜の八時。
ウソみたいに輝いたり輝かなかったりする街。
仕事をやっつけてきた人、仕事は後回しにしてきた人、仕事はあるが来た人、開場待ちの間に主任から電話がかかって来た人、来られなかった人。
さまざまな人間模様。

開場してからも人が増えたのは「そういうこと」だったのだと思う。
新曲「Cheese!」のMV初公開と言う事で、MV撮影時の服装で登場。

セットリスト

Overture
1.Cheese!
2.オニオングラタンスープ
3.カラフルチェリー
MC Cheese!MV鑑賞会
4.Cheese!(ピアノver.)

寒い日の屋外での撮影だったようで、パーカーとかトレーナーとか、普段着的なもの。
3曲演ってMV鑑賞会。

メンバーそれぞれの「『Cheese!』ここを見て欲しい!」は次の通り。

藤乃さや
成瀬陽菜
葵葉ほのか
星乃綾夏
矢野桜子

MVは、幻を見ているのではないかと思うような、予想通りでありつつ想像したものとは少し違う、しかし見て納得は行くものだった。
見終えたファンの人と少し話をしたのだけれど、曰く
「こんなMVがあると良いなと思ったものが出て来た。」

楽曲初披露の日になんとなく撮ったもの

撮影地は色々あるらしく「言及無しで」との事だったが、見れば一目瞭然の場所。
(今日も用事のついでに自転車で一と回りして来た。)
「言及無しで」の部分については、かつて同人映画に携わったものとして「厭な臭い」を感じたことは、書き記しておく。
仮にゲリラで撮ったとして、それが悪いとは思わない。
但し、肚は括っておくべき。 逃げるならやらない方が良い。

背景にちらりと写り込むマスクを着けた人々はまさに令和の「今」であり、テープ時代のビデオカメラで撮ったようなプリクラ機やクレーンゲームは平成の「近過去」のようであり、齣撮りのカメラで撮影したかのようなカクついた映像は昭和以前の「大過去」のようでもある。
「何処」で撮ったかは分かるが、「何時」を分かりにくくする演出。

クレジットによると、撮ったのは中田江玲。

撮った人の「手癖」も、ファインダー越しに見た景色のような部分、フィルム時代の邦画のような暖色強めの色味の部分、挟み込まれるスローモーション、アナモフィックレンズで撮ったような縦長の画、などの「わかるわかる」。
自棄糞に白飛ばししたアップ、グラグラさせたブリッジ、同人映画屋が撮りがちな「駆け抜ける足元」、使いこなせていないロモキノ、動くものを撮る時の日の丸構図、手ブレ、無暗矢鱈なズーム、合っていないリップシンクなどの「そうじゃねぇだろ」
(後者多めだが)相半ばして、見ていて非常に疲れるのだけれど、「ここでしか見られない Shupines」は映し取れているので、文句を言いながらも何度となく見てしまう。 中毒である。

出来る事/得意な事/好きな事と、出来ない事/苦手な事/嫌いな事での技術レベルの差が激しく、短い動画の中で混在しているので、出来ない事/苦手な事/嫌いな事の「置きに行った感じ」が悪目立ちしてしまう。

映像制作にあたって、監督とカメラマンが同じである必要は無い。 センスは買えないが技術は「買える」のである。
予算などの制約もあるとは思うのだけれど、センスと技術のバランスの悪さが、私の嫌いな方向に作用していた。

やろうとしたことは分かるだけに、出来ていないところが目に付いて腹が立つ、しかし映像の中の Shupines は2023年初春にしか見られないShupinesであり、それがMVとして残ったこと自体は有難く、嬉しい。

愛憎半ばと言うか、量的には憎が多く、質的にまさる愛が憎を凌駕した感じ。

ともあれ、これで「Shupinesがどんな人がどんな曲をやるグループ」なのか説明しやすくなる。

終演後の特典会にて、MVで使用した写ルンですで撮影した写真のランダムくじを販売。

私もファンの人に写真を進呈


金銭授受の伴わない、健全な交換会と言うか「○○ちゃんのファンでしたよね」と写真が集まるやさしい空間。

(2023.04.02 記)

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