石川野乃花 生誕祭2024
年に一度、石川野乃花がやりたい事を詰め込んだエンターテインメントの成果物としての生誕祭。
受け取る側も相応の覚悟で押上へ。
入念なリハーサルで開場が遅れるのも想定内。
ネタバレ回避のため、階段に並んでいた客を一旦排除したのは想定外。
「目を瞑ってください」ではなく「踊り場より下まで降りてください」の周到さ。
なんだかんだで受付から即入場。
生誕委員の皆様が甲斐甲斐しく飾りつけをするのを横目に、確定した撮影位置からどのレンズでどう撮るか頭を悩ます。
ほどなく開演。
セットリスト
いつものOvertureではなく、スパイ大作戦のテーマに乗って出て来た、スーツにサングラス、手にはピストルやライトセーバーを持った「石川野乃花以外のメンバー」。
客席中央の客を排除してレッドカーペットが敷かれ、大女優「世界のイシカワ」が着物姿でしずしずと入場。
国際映画祭の新人女優賞を取った体でスピーチ。
通訳は神咲くるみ(※英語は吹き替え)
こうした茶番には全力で乗るメンバーが揃っているので、きっちり役になり切って、ダレ場にしない。
今年も大いに笑わせていただいた。
着物姿の石川野乃花。
足下はブーツ。
自分で着付けをしているので、Symdolick の激しいダンスでも着崩れない。
それなりに激しい曲を入れておいて、着物で歌い踊るのがそもそもどうかしているが、何食わぬ顔でやり切ってしまうのもどうかしている。
セットリストを組んだは良いが、MCを入れ忘れていたようで、適当なところで間繋ぎ。
用意周到だがどこか抜けているのがまた石川野乃花らしさ。
Symdolickの持ち歌のうち、現体制で初披露となる snow 。
降り積もる雪のように、切々と。
季節感ある選択。
石川野乃花にとって思い入れのある、ベイビーレイズJAPANの「夜明け Brand New Days」
客の側もそれを尊重した節度ある盛り上がり。
私にとっては「運営の不始末のトバッチリでメンバーが酷い目に遭った不幸な事件」を想起させ、アイドルファンとして苦味を感じる曲なのだけれど、立場が異なれば受け止め方も違うのであろう。
石川のソロは「ストーリーボード 」
言葉が言葉として届く、語るが如く唄う役者の歌。
矜持と決意の表明なのであろう。 重く受け止める。
生誕コーナーを挟んで持ち歌で二曲演って〆。
今年も石川らしい生誕祭であった。
(2024.01.28 記)