Symdolick 定期公演 歌舞音曲(2022.11.10)
Symdolickとなってからは初(であると思われる)の定期公演。
会場は渋谷のDESEO mini。
押上なら鼻毛抜きながら多少残業してからでも間に合うのだけれど、渋谷となると前日までの私に前倒しで作業を進めさせて定時で逃げ出さないと間に合わない。
年に何度も使える手ではないが、今回はどうにかなった(した)。
開場の少し前に着くと、メンバーが会場周辺でチラシ配り。
ご新規さん無料なので、次回以降も遭遇したらウッカリチラシを受け取って、迂闊に入場していただければ幸い。
より広く見て貰う為の渋谷、現在の身の丈にあった規模としてのDESEO mini。
良い意味で熱く、良い意味で醒めている。
会場の選定が、収容人数だけでなく、目当てで来る人だけではない集客、音響や照明の設備なども勘案して「誰に、何を、どう見せ・聴かせるか」まで考えた上で決められている。
色々あった反省を生かして、撮影可能席は最前列の左右に3人分ずつと、一段高い後方PA前。
一般客の邪魔にはならず、撮る側も撮り易い。
近さをどう生かして撮るか考える。
セットリスト
所々で、短めにMCが挟まる。
Symdolickは、「当人たちにその自覚がないランツクネヒト」みたいな連中なので、新メンバーとしてその中に入ると、涼しい顔して当たり前のように歌って踊っている能力と体力の高さに直面して絶望することになる訳であるが、氷ノ黎は一年で伍してやって行けるようになったし、雨音凜子もよく付いて行けていると思う。
拳で語り合うようなMCでの雑なじゃれ合いに関しては、今のところ手加減して貰えているようだが、まぁいずれは。
その雨音凜子。喉の調子がよろしくないようではあったが、その状態でできる最善は尽くしていたし、聴かせる歌は唄えていた。
未だ気負いが強めな感じはするが、だいぶこなれては来ている。
100回の稽古より、1回の客前での本番が演者を育てる。
自分なりの歌を探し始めたところなのだと思う。 適度に負荷をかけて、正しく労わって、より強い声帯と、自分なりの歌声を手に入れて欲しい。
「自分の歌」を手に入れたと言えば神咲くるみ。
ここまで歌える人になるとは、正直なところ思っていなかった。
感情の奔流のような神咲くるみの歌の対極にあるのが文瀬朱の歌。
精緻で繊細。 こちらも「自分の歌」を模索し、手に入れた結果だと思う。
今回、新体制になってからは初披露となった「magical sweetie」。
この曲を「コミカル」と評してメンバーからツッコまれていた石川野乃花。
良く出来ていると思う石川野乃花の創作でも、穴となるのは語彙力だと思う。
これは重箱の隅をつつくような話であり、発想や展開には唸らされることが多い。
氷ノ黎はやることなすこと軽やかで、やるべきことをきちんとこなした上で客席と視線を交わして遊ぶ。
面白い育ち方をしている。
きっちり固めた8曲でアンコールは無し。
ここ最近の「やる気に満ち溢れたような激しめの曲」には正直馴染めないのだけれど、そんな偏狭な客でも楽しめるのだから、良く出来たライブではあった。
次回は同じ渋谷DESEO miniで12/1。
今後は動員目標なども掲げて行くとの事。
私も定時逃亡の目標を掲げる事にした。
(2022.11.12 記)