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“見るなの禁忌” 珠かな子写真展
夕方、神保町画廊へ。
昼過ぎに一度見に来たのだけれど、思った以上に歯応えがあったので、一日の締めくくりにもう一度じっくり見る事にした。
見るなの禁忌」
見るなと言われると、こっそり覗きたくなる
禁忌と言われると、どうしても触れてみたくなる
わたしは、昔探していた「見えない彗星」を見つけた
彗星を覗き触れるために
わたしは禁断の果実を食べるというタブーを破ってここにいる
セルフポートレートから、誰かを撮ることへ一歩踏み出せた「蜜の魔法」シリーズが一冊の本になりました。
撮らせていただいた方々からもらった魔法で、次のわたしを見つけて、ひとりの人を丁寧に撮っていく「見るなの禁忌」へと導かれていく様を今回の展示で見てほしいです。
村田兼一作品の被写体、セルフポートレート、自分以外も撮る人、とキャリアを重ねて来て、次の段階としての「ひとりの人を丁寧に撮る」が「見るなの禁忌」。
「見るなの禁忌」の連作は、入り口からの左右の壁に20点。
原点となった「蜜の魔法」シリーズは奥の壁に10点。
衣装、布地、綿(繭?)、金具、水晶玉、装身具などの要素が被写体を装い盛り立てるが、珠かな子好みのそれらが選りすぐられている。
「見るなの禁忌」では周辺を刈り込んだ、かっちりした寄りの構図のものに惹かれる。
多重露光で絵を作る「蜜の魔法」では、花を使った物が実に良い。
実に虚を重ねるのではなく、虚を重ねる事で実が現れる。
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割り切って生きているのであまりそういう事は起きないのだけれど、今日は己の貧乏を嘆く日となった。
「これは欲しい」と感じるものが2点。 そう高くはない(額装しても3万円でお釣りがくる)のだけれど、どうにもならない。
会期は来週末まで。
あと二度三度、足を運んで目に焼き付けたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1676819977403-4HUKTTwIwF.jpg?width=1200)
(2023.02.19 記)