40代の転職で経歴は『盛って』も大丈夫?
セカンドゴングの高木屋です。
求職者にとって、転職活動の目的は「志望する企業への入社機会を獲得すること」ですよね。
したがって、
・高く評価されることで、選考を通過したい
・できるだけ良い条件で入社したい
という思いが出てくるのは当然のことでしょう。
しかし、その思いが高ぶるあまり、面接で「盛って」お話をされる方がおられます。
面接で実績や経歴、また給与など、「盛った」お話をしても大丈夫なのでしょうか?
また、「盛った」話は採用担当にバレてしまわないのでしょうか?。
フリーのキャリアコンサルタントとして、企業の採用支援や求職者のキャリア支援に従事している筆者が、この問題について整理していきます。
「盛って」よいのか、悪いのか
転職活動において、「盛って」話されていることが多い項目は、以下3つです。
1.学歴
2.経験(実績)
3.年収
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
1.学歴について
中途採用でも、「専門卒以上」「大卒以上」などの学歴要件は存在しています。
要件をクリアするために、学歴詐称される方が稀におられますが、これはNGです。
筆者がこれまでにもっとも驚かされたパターンは、
○○大学○○学部 卒業同等レベル
と履歴書に記載されていたときです。
ご自身で勝手に「卒業同等レベル」と宣言しておられました。
(これは詐称ではなく自称ですが…)
2.経験(実績)について
・業績の達成率や表彰経験を多めに書いている
・組織としての成果を自分の成果として書いている
上記のようなパターンが多いですね。
他にも、経験社数が多い方が経歴から数社消し去って、経験社数を少なく見せているパターンもありました。
3.年収について
現在の年収が、転職先でのベース年収に影響するケースは多数あります。
いまの年収を多く伝えることで、少しでも高い年収を引き出そうとしているのでしょう。
このような「盛る」ことはよいことなのでしょうか。
結論から述べると、「盛って」よいことはありません。
事実は事実として伝える、自身の能力については、根拠に基づいて「盛る」のではなく「誇る」、ということが重要です。
「盛った」話はバレるのか?
そもそも「盛った」話が採用担当にバレるかどうかですが、基本的にバレるものだと考えておいた方が良いです。
学歴については、入社前に卒業証書の提出を求められるケースがあります。
実績などについては、
リファレンスチェック(現職や前職などに本人許可のもと、本人のことをヒアリングすること)
上記を実施する企業が増えてきています。
また、入社前に年金手帳を出すタイミングで、属してきた企業がわかります。
年収についても、源泉徴収票を提出するタイミングで確実にバレるでしょう。
採用担当者を長年やっていると、
「なんだか嘘くさいな」
「これは盛っているな」
というセンサーがそれなりの確度ではたらくのです。
「怪しいな」と感じる人は、基本的に採用しません。
謙虚でない人と同じ職場で働くことは、お互いにとってストレスですから、「大きく見せようとしているな」と感じた際は、敬遠されるケースがほとんどです。
詐称がバレると、最悪の場合は内定取り消しなどの措置が取られます。
筆者がエージェントとして担当していた候補者が、経験社数を少なく見せていたことがありました。
本人から頂いた書類を信じて、筆者も企業側に推薦しており、企業から内定を出してもらえたのです。
しかし、入社直前に本人から、虚偽記載していた旨の自己申告がありました。
良心の呵責に耐えられなくなったのでしょう。
当然ながら、企業にもその旨を伝えましたが、協議の末、内定は取り消しとなってしまいました。
かりに黙ったまま入社しても、ずっとビクビクしながら働かなければならず、そのような状態で良い仕事ができるとは考えづらいです。
仕事に集中できない環境は自身にとってストレスとなり、結果的に再度転職活動に臨むことになったかもしれません。
「盛って」よいこと、悪いこと
当然ですが、虚偽申告は絶対にやめましょう。
ほぼ確実にバレますし、信用も失います。
一方で、主観的な判断に基づくものであれば、「盛る」のではなく「誇る」ことはよいことです。
「クライアントから厚い信頼を獲得していた」
「○○の領域では社内で第一人者だと自負しています」
上記のような内容は、あくまでも本人の主観によるもの。
根拠となる話とセットで、やってきたことを誇ることは大事なことです。
根拠があれば、企業も理解、納得するケースがほとんどでしょう。
まとめ
今回は、40代の転職で経歴は『盛って』も大丈夫なのか、お話ししてきました。
・転職活動において、経歴や年収を盛っても基本的にはバレる
・主観的な判断に基づく事項は、「盛る」のではなく正しく「誇る」
この2点を押さえておくようにしてください。
自己PRの方法についてより詳しく知りたいという方は、以下の記事も参考にしてみましょう。
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