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転職するなら社内SEとSIerのどちら?40代エンジニアが見るべきポイント

セカンドゴングのセキグチです。

一般的に、40代の転職は難しいものとされていますが、SE(システムエンジニア)は、数ある職種のなかでも転職がしやすく、転職率も高いと言われています。

それは、さまざまな会社やプロジェクトをまたいで技術を磨くことで、エンジニアとしての市場価値を高め、待遇を上げていくというキャリアモデルが一般的であるからです。

今回の記事では、年間800社以上、さまざまな職種の求人広告を取り扱ってきた筆者が、SEの転職先として選ばれやすい「社内SE」「SIer」についてご紹介します。

40代のエンジニアが“今より好条件”のキャリアを掴むためには、どのような働き方を選択するのが正解なのでしょうか。

収入やワークライフバランス、将来性など、さまざまな切り口から解説します。


SEが転職を考える理由とは?

転職理由ランキング2018」(『doda』調べ)によると、ITエンジニアの12.6%が「給与に不満がある」という理由で転職を果たしています。

冒頭でもご紹介した通り、身につけたスキルを活かして即戦力として転職できれば、収入アップも叶えられるのがSEの特徴です。

また、収入以外の理由では、

・専門知識・技術力を習得したい(9.3%)
・市場価値を上げたい(5.9%)
・幅広い経験・知識を積みたい(5.1%)

上記のように、スキルアップやキャリアアップを目的としたものも多く見られます。

もちろんこのほかにも、

・残業が多い/休日が少ない(6.4%)
・U・Iターンしたい(4.0%)
・勤務スタイル(派遣常駐型)が不満(2.3%)

ワークライフバランス向上や勤務地を固定させるために、転職するSEも少なくありません。


SEの転職先によく挙がる「社内SE」と「SIer」

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SEの働き方は、大きく分けて以下の2つあります。

《SEの2つの働き方》
社内SE:特定の会社に社員として雇用されて、自社の情報システムの企画や運用を担う
SIer:システムの構築・運用を事業とする会社(SIer)の社員として雇用されて、客先に常駐して働く

まずはそれぞれにどのような特徴があるのか、確認していきましょう。

■社内SEとは?

社内SEと聞いて、多くの方がイメージするのは、様々な企業に存在する「情報システム部門」でしょう。

PCやネットワークの管理・保守などを担う、"社内のシステム屋さん"のポジションです。

自社内で使われる基幹システムの構築を担当したり、開発を外注する場合は、ベンダーとの調整も行うことも…

他にも、社員からの問い合わせに答えるなど、ヘルプデスク業務を兼任する会社もあります。

一点だけ注意が必要なのが、「自社製品を社内で開発するSE」のことを、企業によっては「社内SE」と呼ぶケースがあること。

求人票の仕事内容欄などで、自分が希望する業務かどうかを忘れずに確認しましょう。

■SIer(エスアイアー)とは?

今やどんなビジネスを行う上でも、情報システムの力は欠かせません。

しかし、メーカーやサービス業など、自社でシステムを作るノウハウがない会社は、専門家であるSIerに外注してシステムを整備します。

依頼を受けた顧客企業のニーズに合わせて、新たなシステムを作り上げるのが、SIerで働くSEの仕事です。


社内SEに転職するメリット

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社内SEは、SIerとは働き方が大きく異なります。

ここでは、社内SEとして働くメリットを確認していきましょう。

■勤務地を固定できる

社内SEの最大の特徴といえば、社員として雇われた会社で、自社のためにシステム開発や運用を担うことです。

したがって、クライアントのプロジェクト先に常駐するSIerと違って、あちこちに移動することなく、腰を落ち着けて働くことができます。

■会社に対する帰属意識が強くなる

常に自社の社屋にいるぶん、SIerで客先に常駐している場合と比べると、社内メンバーや経営層との距離も自然と近くなっていくでしょう。

自分に合った社風や、共感できる経営戦略を展開する会社で働くことで、仕事に対するモチベーションを維持しやすくなります。

■プロジェクトの上流工程に携われるチャンスがある

どのようなシステムを作りたいか?

このような要望を社員や経営陣からヒアリングして、理想的なシステムを設計、開発するのが社内SEの仕事です。

SIerであれば、ITコンサルタントやITアーキテクトが担当するような、上流工程から携わるチャンスがあります。

システムが完成した時の達成感ややりがいが大きいのも、社内SEの大きなメリットといえるでしょう。


社内SEに転職するデメリット

「働きやすさ」を求める傾向が広がり、SIerから社内SEを目指すエンジニアが、近年は増加傾向にあります。

しかし、後悔のない転職にするためには、社内SEになるデメリットもしっかりと理解しておくことが大切です。

■年収の上がり方は緩やかになりやすい

社内SEは、SIerに比べて昇給や昇格のチャンスが少ないのが実情です。

その理由には、社内SEになれる人数が限られており、上のポジションが空きにくいという背景にあります。

また、SEが売上を作るSIerと異なって、社内SEの所属は会社のバックオフィス部門であるため、評価されにくい会社もあるのです。

■幅広い技術と対応が求められる

たとえシステム開発を外注している企業であっても、トラブル発生時の一次対応は、社内SEが担当することは珍しくありません。

社員の通常業務に支障が出ないように、

・社内業務システムなどのアプリケーション
・ファイルサーバやメールサーバ
・ネットワークなどのインフラ

上記などにおいて、いつどこでトラブルが発生しても速やかに復旧できるよう、日頃から知識を身につけ、迅速に対応することが必要となります。

■キャリアチェンジが難しくなる

社内SEの業務は、社内業務の効率化を図ったり、社員がスムーズに仕事ができるようにサポートすることメインです。

したがって、最先端技術を用いた開発などに携われるチャンスは少なく、新しい技術を身につけたいのであれば、独学で勉強する必要があります。

開発会社によっては、社内SEは技術的にブランク期間と見なされ、キャリアチェンジが難しくなってしまう場合も…

もしあなたが、技術者としてキャリアを重ねていきたいのであれば、

社内SE= 潰しがきかない職種

この点はあらかじめ念頭に置いておきましょう。


SIerに転職するメリット

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クライアント先の企業で、様々な案件を手掛けることができるSIerには、一流の技術者を目指すエンジニアにとって多くのメリットがあります。

■大規模プロジェクトに携われるチャンスがある

大手企業や官公庁、果ては国家レベルのプロジェクトなど。

ネームバリューの高い案件や、最新のテクノロジーを駆使したシステムに携わるチャンスがあるのが、SIerの最大のメリットといえるでしょう。

実務を通して、大手企業が持つ技術やノウハウを吸収して、自身の成長につなげることができるのです。

■さまざまな技術者とのコネクションを作れる

大規模な案件となると、

・高い技術力や知見を持ったスペシャリスト
・豊富な経験を持つリーダー陣など

多くの場合は、このような高いレベルのエンジニアが在籍しています。

ハイレベルの方々とコネクションを築くことで、頑張り次第では、

次のプロジェクトにもぜひ参加してください!

このような声が掛かることも珍しくありません。

■収入や年収を上げやすい

スキルを磨いて、大きな案件を手がけた実務経験を積むと、それだけでエンジニアとしての価値は一気に向上します。

その経験を活かして、即戦力として活躍できる企業へ転職を果たせば、収入アップはしやすいでしょう。

常に技術力の高い人材が求められ、人手が不足しているSIerならではのメリットです。


SIerに転職するデメリット

SIerでは、案件の規模が大きくやりがいも十分ですが、その弊害も存在しています。

SIerへ転職するデメリットも確認しておきましょう。

■客先常駐が基本となる

受託で開発する案件を除き、多くの場合はクライアント企業に常駐して、作業することになります。

現場に同じ会社のメンバーがいないので、毎回ゼロから新しい人間関係を築かないといけない…

このようなケースも珍しくありません。

また自分の業務態度が、そのままクライアントの自社への評価に繋がるため、

常に気を張っておく必要があり、疲弊してしまう…

上記のような声もよく聞きます。

■企業規模によっては下請け作業が多くなる

所属するSIerが元請けや一次請けの場合、システム設計などの上流工程を担当できるチャンスはあります。

しかし、二次請け・三次請けと下流になってしまうと、「誰にでもできる簡単な仕事」しか担当させてもらえない現場も多くなるでしょう。

せっかく転職しても、上流工程や専門的な技術を経験することができず、時間を無駄にしてしまうことになりかねません。

転職する会社が、どのようなプロジェクトを手掛けているのかは、事前によくリサーチしておきましょう。


まとめ:「転職で何を実現したいか?」を考えて選ぼう

今回は、40代のエンジニアが転職するうえで選ばれやすい、「社内SE」と「SIer」について、それぞれの働き方をご紹介しました。

高収入を得られる上流エンジニアを目指すのであれば、SIerで多種多様なプロジェクトを経験して、スキルを磨くことが欠かせないでしょう。

「スキルは十分にある」という方なら、

・多くのメンバーを束ねるマネジメントに挑戦できる
・日々進化する最新技術に触れられる環境がある

このような企業を選ぶのがポイントです。

逆に、収入よりもワークライフバランスを重視したい方なら、社内SEで働くことがオススメです。

ただし、これから5年~10年先のキャリアを考えて、慎重にプランを立てる必要があります。

転職を考えるうえで、

この転職で何を実現したいのか?

上記の優先順位を明確にできていることが、エンジニア転職を成功させるポイントです。

まだまだ上を目指したいという方も、そろそろ腰を落ち着けたい方も、後悔のない転職とするために、自身の条件をいちど洗い出してみましょう。

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