青江次直の短刀
東京国立博物館で青江次直の短刀を見ました。
次直は南北朝時代の人なので、分類でいくと中青江ということになりますね。次直は吉次の子と言われています。
この短刀は仙台藩伊達家伝来です。つくづく伊達家は華やかでいかにも「伊達な」刀が好みなのだなと思います。
この担当を徳川秀忠から拝領した伊達光宗は陸奥仙台藩2代目当主の伊達忠宗の次男です。伊達忠宗は伊達政宗の次男なので、伊達政宗の孫ということになります。
そして伊達光宗の母が振姫です。振姫といえば太鼓鐘貞宗。輿入れの際に徳川家から長光の刀と太鼓鐘貞宗のふた振りが送られたエピソードがあるので、もしかすると名前を聞いたことがあるかもしれません。
写真ではわかりにくいのですが、刃文に特徴があります。
雲が風にたなびくような、自然の美を思わせる刃文です。
初めてこの刃文を見た時、個性的!カッコイイ!と思いました。
とにかく圧倒的に個性があってカッコイイのです!
写真では少しわかりづらいのですが、長船派とはまた違った華やかな刃文です。ダイナミックにうなるような。
部屋が少し暗かったのとiPhoneで撮影したので少しピンが甘いですが、風に吹かれて空に乱れ広がる雲のようなダイナミックさがあります。
長船派贔屓の私ですが、この一振りを見て青江派も気になりました。
そして自分がどこよりも刃文を好んで見ているのだなと思いました。
まだまだ刀剣鑑賞初心者ですが、少しづつ自分の好きなところに注目して刀剣を鑑賞したり、刀工や刀派についてもっと理解を深めていきたいと思っています。