6.24 UFO記念日・ドレミの日
爪を青く染めたら宇宙人が来た。
家のチャイムを鳴らした姿は小さな子供にしか見えなかった。
家にあげて麦茶を出したらたいそう喜んだのでソーダ味のアイスもあげた。
宇宙人は目をつぶってそれを味わった。
宇宙人は案外情緒のある生き物なのだ。
何で来たかと聞けばUFOだという。
どんな型だと聞けばセダン型だという。
案外渋い乗り物に乗ってくるのだと思った。
宇宙人は麦茶とアイスのお礼にとドレミの歌を披露した。
そして深々お辞儀をして帰って行った。
滞在時間は二十分。
今は隣の部屋から宇宙人の声でドレミの歌が聞こえてくる。
私は扇風機をつけて羽に顔を近づけると恥ずかしいから小さな声で一緒にドレミの歌を歌った。
私も宇宙に住んでいるから宇宙人である。
青い爪がキラキラと光って私のUFOを呼ぼうとしている。
夏に向かうある日の出来事。
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