煮田ギルティ

薬物の歴史に興味を持つ→世界史に興味を持つ→世界旅行に興味を持つ←イマココ 博物館好き  薬物擬人化の創作を描いてます。SNSのリンクからどうぞ。

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マガジン

  • 薬に関する世界の博物館

    ドラッグ・アルコール・薬に関する博物館めぐりのレポ

最近の記事

済生堂薬局 小西本店に行った。

神奈川県の小田原駅から歩いて15分ほどのところに、『藥』と書かれた緑色の店頭幕のある老舗の町家がある。これは江戸初期(寛永10年)から16代続いてる薬屋さんで、街の博物館として開放されており、誰でも中に入って自由に見学ができる。中に入ると店主の方が出てきて、いろんなことをお話ししてくださったので、覚書としてここに記そうと思います。 建物自体は大正12年に関東大震災で倒壊したのち、その倒壊した建物の一部を再使用したり近くの山の木を切ってきたりして、震災から2年後に再建されたも

    • オランダ アムステルダム 大麻博物館(Hash Marihuana & Hemp Museum)

      知っている人は知っているが、オランダのアムステルダムは大麻自由の都市として有名である。420は大麻を意味する数字で、4月20日は大麻の日として世界的に認知されている。そこで4月20日にアムステルダムに訪れてみたら何か変なものが見れるのではないかと思い、去年はわざわざ4月20日に訪れてみたのだ。 まあ街を散歩した感じでは各コーヒーショップ(大麻を喫煙できる店)やヘッドショップ(大麻関連の商品を販売する店)でセールやキャンペーンが行われていたり、アングラ感のあるクラブで大麻の日を

      • 東京薬科大学 公開講座と薬用植物園へ行く

        日本各地には薬科大学があるが、大抵は薬用植物園を持っており、一般公開もしているところが多い。私は東京近辺や本州各地の薬用植物園をブックマークしていて、何かあったら行けるようにしている。今回は9月21日に東京薬科大学で唐辛子とナス科薬用植物の公開講座と植物園の見学会があるのを知り、『タバコやダチュラやベラドンナが出るゾ…!』と薬物オタクの本能が疼いたため赴くに至った。 公開講座には100人以上の人が来ており、普段からなかなか人気がある様子であった。 唐辛子の研究者による唐辛

        • 大阪 吹田 - アサヒビールミュージアムで酵母になってみた

          大阪府吹田市にあるアサヒビールのミュージアムを訪れた。(訪問日時2023年5月16日)  2023年1月にリニューアルオープンしたとのこと。 ここには工場見学ついでにビールを飲みに来たのかというとそうではない。ここにしかない変わった体験が出来るのだ。 展示や工場見学の詳細は今回は省く。なぜなら私が今日ここに来た最大の理由はこれを体験しに来たからである。 ビール酵母目線のVR体験誰がこれを考え、企画したのか。そしてなぜ企画が通ったのか。 これに予算を出したアサヒビールの懐

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        • 薬に関する世界の博物館
          11本

        記事

          スイス - バーゼル薬学歴史博物館

          バーゼル薬学歴史博物館とは スイスのバーゼルにある薬学の歴史的な資料を展示している博物館。この博物館には医学における様々な資料が集められている。 現在バーゼルはロシュやノバルティスなど世界的な製薬会社があることで有名であり、中世では化学や医学の原点である錬金術が盛んだった地域でもある。中世の偉人である錬金術師、パラケルススの出身はスイスであり、バーゼル大学で教鞭をとっていた。当時この博物館のある建物は有名な印刷出版社で、パラケルススが医学書や薬学書を求めて訪れていたらしい

          スイス - バーゼル薬学歴史博物館

          スイス - ノヴァルティス・パビリオン ワンダー・オブ・メディスン

          スイスにあるノバルティス・パビリオンの展示室「Wonders of Medicine(医学の驚異)」に行ってきた。(訪問日:2023/04/19) この展示室は世界的な製薬会社であるノバルティスが作った医学についてのミュージアムである。ミュージアムのあるノバルティス・パビリオンはノバルティス本社が所有する広大な敷地の一角にある、円形の近代建築の建物である。ミュージアムのほかにはカフェとショップを備えている。 なぜ私がここへ来たのかと言うと、幻覚剤LSDの展示があるだろうと

          スイス - ノヴァルティス・パビリオン ワンダー・オブ・メディスン

          日本-中冨記念くすり博物館 レポ

          ここへ行ったのは2021年8月だが、記録としてレポを投稿する。 中冨記念くすり博物館は佐賀県鳥栖市にあるくすりの民俗博物館である。 かなり辺鄙な場所にあり、訪れるのに苦労した場所であったが、実際にあったイギリスの薬局を移設したものが博物館内にあるのと、製薬機器が間近で見れるので、なかなか面白い博物館であった。 日本は鎖国時代、長崎の出島で外国と貿易していたが、佐賀県もその影響を強く受けている土地で、様々な文化の流入があった。貿易では薬や医療知識の輸入も行われていたが、薬の

          日本-中冨記念くすり博物館 レポ

          日本 - たばこと塩の博物館 レポ

          薬物関連の博物館を巡る旅、日本編。今回はたばこと塩の博物館をレポする。 なぜタバコと塩なのか。一見なんら関係ない代物のコラボに見えるだろう。 実はタバコと塩は、共に国家が販売を管理する専売制の商品だった過去があるのだ。 1985年に日本のタバコ産業は民営化することになり、日本たばこ産業株式会社(JT)が発足した。専売公社は日本たばこ産業株式会社にたばこの独占製造権と塩の専売権を継承させて解散した。 ゆえにタバコと塩はつながりが深いものと言えるのである。 この博物館の入場料

          日本 - たばこと塩の博物館 レポ

          タイ-アヘンの博物館巡り-番外編 ヒルトライブ山岳民族博物館 レポ

          タイの北部には山岳民族が住んでいる。ヒルトライブ山岳民族博物館はその少数民族の文化を学ぶために作られた施設だ。 なぜ今回ドラッグオタクの私がここへ来たのかというと、ここではアヘンに関する展示があるからである。 タイの山岳民族はヘロインやアヘンの原料であるオピウムの栽培と深い関係がある。彼らは貧困であるがゆえ、育てやすく高く売れるオピウムを育てて、生計を立てていた時代があったのだ。 あくまでもこの施設はタイ北部に住む少数民族についての展示であり、アヘンをメインに取り扱ってはい

          タイ-アヘンの博物館巡り-番外編 ヒルトライブ山岳民族博物館 レポ

          タイ-アヘンの博物館巡り② 212麻薬阿片博物館(212 House of Opium) レポ

          タイのチェンライ県にはアヘンの博物館が2つある。一つはHall of Opiumという大きい博物館。もう一つは212 House of Opiumというゴールデントライアングル公園からほど近い場所にある。 この博物館はゴールデントライアングル公園から歩いていけるし、拝観料は50バーツ。気軽に訪れられる施設だ。 タイ北部、特にこのゴールデントライアングルと呼ばれる場所は世界最大の麻薬密造地域だった。そのことからこの地域にアヘンの博物館が建てられたのだろう。現在この場所での麻

          タイ-アヘンの博物館巡り② 212麻薬阿片博物館(212 House of Opium) レポ

          タイ-アヘンの博物館巡り① アヘン博物館(Hall of Opium )レポ 

          タイのチェンライ県にはアヘンの博物館が2つある。今回はその2つのうちで規模の大きい方であるHall of Opiumを紹介する。 アヘン博物館の建っている地域はラオス・ミャンマー・タイの3つの国境が接する地区で、ゴールデントライアングルと呼ばれる。ゴールデントライアングルとは、かつての世界最大の麻薬密造地帯であったことからつけられた名称だ。アヘン・ヘロイン、またそれらの原料であるオピウムポピーの密造・覚せい剤のメタンフェタミンの密造が活発に行われていた。ゆえに金が実る場所、

          タイ-アヘンの博物館巡り① アヘン博物館(Hall of Opium )レポ