夢日記-1112

地元の友人が遠くへ引っ越してしまうということがいつの間にか決まっていた 8月末にカネコアヤノのライブを控えているようで、それまではこちらに残るらしい しかしそれもあと数日で、帰省のタイミングが合わずろくに顔を合わせられないまま彼女は遠くへ行ってしまうことに
                   (転換)

また別の地元の友人と熱海までフェリーで2泊3日の小旅行をすることになり、そのための準備に追われている 久々に会いたいなと思ったタイミングでちょうど連絡が来て、それは偶然的に、とてもスムーズな流れで突然決まったことだった 直前に外出から戻り慌てて準備を始めたせいで、スケジュールアプリに書かれていた時間に間に合わず(私は本当に遅刻が多い)フェリーを逃してしまった(実際に以前タイ行きの飛行機を逃してしまったことがあった) かと思ったが、過去の私が3時間前にリマインドしていたおかげで免れることができた 改めてアラームを掛け直そうとする 視聴者が指定した時間の長さの音楽を即興で作ってくれる、といった風変わりなライブ配信をちょうど見つけて私も頼んでみようかと思い立つが、時間の入力に手こずりすぎて相手を若干苛つかせてしまう 大人しく普通のアラーム機能を使って25分のカウントダウンを始める

準備している際に元恋人がやってきて短いケーブルなどを貸してくれる そのあと彼が突然幼子のように泣きはじめる 将来の不安について溢していて、私はそれを慰め励ますことしかできない そこでまた突き放すことができないと感じる 私が荷造りを続けていると唐突に全裸になった彼がフィルムカメラを持って私の前に現れる どうやらセルフポートレートを撮るようでしずかにカメラをセットしている シャッタースピードが遅いことに気付かず、私はまだ切られきれていないシャッターを前にしてその手前にあったゴミ箱にティッシュを投げ入れてしまう(ゴミ箱には入らなかった) フィルムが一枚無駄になったことについて軽く悪態をつかれる そのあとはシャッターが押されてから切られるまで、ジリジリと回され続けるその視線の前で私は静止を決め込んでいた 最初は荷造りの体勢で静止していたはずの身体はいつの間にかベッドの上で仰向けになっていた
     数回目のその視線が バシュ ッ、と切られたタイミングで反射的に夢から醒める 身体の状態を確認するとカメラの前で静止していた体勢のままのかたちを保っていた 眠る前にカネコアヤノのミュージックビデオを見ていたことを思い出す いつの間にか起きていた友人の顔が覗く 垂れ流されていた彼女の曲はいつの間にか止められており、代わりに銀杏BOYZのBABY BABYがうっすらと聞こえる 遠くでカチャカチャと化粧道具を漁る音が微かに重なる 私はミュージックビデオの詳細を思い出す さよーならあなたで目を瞑るマスターと私 祝日に泳ぐ瞳 抱擁で幼子のように笑ったり泣いたりする彼女 己を抱く手が震えているようにも見えた ロマンス宣言で白黒の街を駆け巡り、とがりながら光の中を走って揺れる 夢の中のフィルムカメラには色がなく、日が暮れてから荷造りを始めたはずなのにシャッターが切られている時には窓から光が溢れていた 撮られた写真はおそらく感光しているだろうと思った 現像される前に目が覚めてしまったのでもうそれらの写真を確認することはできない どちらにせよそれは元恋人のフィルムカメラだったので、仮にそれらが現像されていたとしても見せてもらえなかったかもしれない

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