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トレンドは、医者は悪い事と説明したとおりですという。安心を与えることはりすくだもんね、わかるよ。トレンドだもん


 当然病室から手術室はストレッチャーかと思ったら、徒歩だった。慌てて荷造りした荷物の中から娘の院内用のクロックスを出す。
 覚悟しているのか、雰囲気で嫌で仕方ないのか、表情の曇る娘。それでも素直に靴を履き歩いて看護師と三人で手術室に向かう。エレベータホールからは父親も一緒に(何の意味があるのか!娘は父親をみようともしない。育児をしてきていない父親の末路だ)
 手術室のギミック的ドアを入ると、パイプイスに座った数人の手術待ちの人たちが要る。娘もパイプ椅子に座り、手術室の看護師と、小児科の看護師で引き継ぎが行われているのを待った。引き続き不安そうではあるが、素直に手術室に入っていった。手を振ったり振り返ったりはしない。
 そこからは、私はデイルームで8時間を過ごす。デイルームは広く景色は良く、冷水機があり、熱湯も調達でき、トイレも自動販売機もある。食料はある程度持っているので、全く動かなくて良い予定。
 広いテーブルに、タブレットでKindleを、ラジオも聞ける。手術の説明の書類を再び広げ読んでみる。
 流石に全く移動しない私を見て、看護師にコンビニに行っても良いのですよ、あまり動かないと血栓出来ちゃいますよと注意してくる。人の居ない間に簡単なストレッチをしてみた。
 病院の徒歩圏に住む次男から連絡あり、おむすびをリクエストしたら持ってきてくれた。雨の予報なので、傘もリクエストしたら、なけなしのビニール傘を持ってきてくれた。暇つぶしに一時間以上つきあってくれた。
 ラジオを聞いていると、現実が分からなくなり、日常の普通の気分になっている。いやいや、大変な手術を娘が受けている母親なのだよと、自分に確認してしまう。
 後二時間くらいかなと思ったら、看護師に呼ばれ、終わったとのこと。慌てて荷物をまとめ、ICUに向かう。執刀医がおでこにカバーか何かの跡が残って汗だくのまま、説明してくれた。もちろん悪い予想を列挙するだけ。手術は予定通り終わったようだ。
 その中で、予想していなかったのは、輸血のこと。前回はとにかく輸血をしないで置くための努力をしたと言われた記憶があるのだが、あっけなく輸血したと言われた。勝手にそう思っていただけで理解していなかった。輸血の副反応としては、直後、24時間、1週間などのリスクは有るようだが、長期的なリスクはあまりないのだろうか。それは感染だったので、今は問題がないのだろうか。
 ここからほぼ30分待ち、娘の顔を見ることが出来た。薬で眠っているので意識はないが、明らかに生きていたので大丈夫。有名なスパゲッティ状態。スパゲッティの先には棚みたいな所に繋がり、薬などが供給されているようだ。胸は病衣に隠されていた。見る勇気は無い。また倒れてしまうだろう🤣
 慌てていたので、デイルームに忘れた充電器を取りに帰り、地下鉄で自宅に向かう。次男の傘が必要なほどの雨がふっている。運動不足のせいか足の動きが悪い。買い物に寄る元気はない。地下鉄はちょうどラッシュの時間。やっと座ったのだが、一駅乗ったところで前にヘルプマークを付けた若い男性が立ち、席を譲る。
 最寄りの駅に着いたら雨は止んできた。
 帰宅して、夫が買ってあったカップ丼を食べてすぐ寝たら、お腹が痛くなった。おむすびも食べていたから食べ過ぎだな。

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