【J-POPレビュー】歌詞の“比喩表現”がエモい曲3選
どうも、こんにちは。kei_tenです。
本日は「歌詞の“比喩表現”がエモい曲」を紹介します。
■俯瞰して見聞きすることで、「エモい」と感じられる歌詞(詩)がある
「歌詞が良い!」と思う曲は人それぞれ、想い想い持っていると思います。
特に、自分と重ねて「泣ける」とか「気持ちを代弁してくれてる」というような曲(歌詞)が多いのではないでしょうか?
その一方で、自分自身も歳をとり、改めて聴き返し・読み返した見たところ、新しい魅力に気づいた曲もありました。
ちょっと俯瞰して聞いて・読んでみることで、「この歌詞すごくいいじゃない!」と感動できるんですね。
それこそ「歌詞」というより「詩」と感じられるように。
今回は「比喩表現」にフォーカスして、エモいと感じられる3曲をピックアップしてみます。
■それぞれの“恋のカタチ”がある。スピッツ『恋は夕暮れ』
スピッツの草野正宗さんは、独特な世界観で詩の表現性が評価されているミュージシャンのひとり。
その中で、あえてあまり有名ではない『恋は夕暮れ』を取り上げたいと思います。
こちらは『空の飛び方』という初期のアルバム収録曲となっています。
このように、淡々と「恋は◯◯」と歌っていく曲なのですが、なんだか和歌のようですよね。
改めて歌詞を読んで気づいたのが「恋には様々なカタチがある」ということです。
片想い、両想いはもちろん、一夜限りの燃え上がる恋もあれば、フワッと咲いて実るほどなく消え失せるような、儚い恋と言えるものもありますよね。
ぼくはあまり恋愛が得意ではないので、恋の歌はなかなか響くものが少ないタイプですが、「それぞれの“恋のカタチ”がある」とサラッと伝えてくるこの曲は、詩を読み返してセンチメンタルな気持ちにもなれました。
もちろん、曲としても完成度が高く、最後の終わり方も余韻を残すもので特徴的なので、ぜひ一聴していただきたい名曲です。
■巣立っていく人に向けて宛てた手紙。ハナレグミ『レター』
ハナレグミの永積タカシさんは、レキシの池田貴史さんも所属していた元スーパーバタードッグのボーカルだった方。
なので、言葉遊びを駆使した味のある歌詞の曲が多いのが特徴です。
そんなハナレグミの曲の中で、比喩表現がいいなぁと思えるのが『レター』です。
天真爛漫な元カノにでも宛てた手紙かな?と思わせる内容ですが、歳をとって読んでみると、子どもや孫に宛てた手紙として読むこともできます。
子育てをしてみると、上記で取り上げたようなシチュエーションを多々体験しますよね。
「成長して巣立っていく人に向けて宛てた手紙のような曲」として、幅広く解釈できる詩のセンスに、改めて感銘を受けました。
■“表現者の想い”を歌っている。星野源『ギャグ』
星野源さんはアレンジ(編曲)やコード進行に特徴がありますが、詩のセンスも魅力ですよね。
特に初期の楽曲では「詩の魅力」が色濃く、アニメ映画『聖☆おにいさん』の主題歌である『ギャグ』は、ブレイク前夜の作品となっています。
この曲は、1番が作者目線で、2番が読者目線で読むことができ、漫画に没入する自分の追体験もできるとぼくは感じています。
そして、漫画の中の世界と自分の現実世界とを、行ったり来たりする感覚も味わえる魅力が潜んでいます。
それを上手く表現しているのが、
などのフレーズではないかと思います。
特に表現する人であれば、自分が作り出すものに「想い」を載せることってありますよね?
なので、この曲は「漫画」という題材を通じて、「表現者の想い」を歌っているんじゃないかとぼくは考えます。
ちなみに、この曲はシングルのみでアルバム収録はありません。
星野源さんが手術後に収録し、体力が回復していなかったために亀田誠治さんが編曲を担当していました。
どこかの機会で、ブレイクもした現在の星野源さん本人なりのアレンジで演奏する『ギャグ』を聞いてみたいきもしますね。
■アナタにとっての「歌詞の“比喩表現”がエモい曲」は?
いかがでしたでしょうか?
自分と重ねる「歌詞が良い曲」という視点から、少し俯瞰してみた「歌詞の“比喩表現”がエモい曲」となると、選曲が変わってきたり、楽曲への見方・聴き方も変わってきます。
ぜひ、皆さんも「詩を語る遊び」を試してみてはいかがでしょうか。
ではまた!kei_tenでした。
※画像引用
スピッツ『空の飛び方』:SPITZ OFFICIAL WEBSITE
ハナレグミ『レター』:HMV&BOOKS online
星野源『ギャグ』:タワーレコード オンライン
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