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【プレイリスト紹介】『Yellow Note Pop』令和時代のJ-POPと、日本のポピュラーミュージックの変遷について

どうも、こんにちは。kei_tenです。

本日はSpotifyのプレイリスト『Yellow Note Pop』を紹介します。

最近のJ-POPから、グルーヴやコード進行にYMOの影響を感じれる楽曲を中心にプレイリストを作りました。
(個人的な嗜好もあって、ヒットナンバーだけでなく、今のレアグルーヴとも言える楽曲も組み込んでいます。)

実際、僕自身もここ最近のヒット曲を聴いていて「すごくYMOの影響が強いなぁ」と感じていたので、プレイリストを作るだけでなく、ここでその背景を整理してみたいと思います。


■Yellow Noteとは?

細野晴臣さんが「白人音楽でも黒人音楽でもない、黄色人種独自の音楽を作り上げる」ことをコンセプトにユニットが組まれたのがYellow Magic Orchestra(イエロー・マジック・オーケストラ、以降YMO)。世界的に大ヒットとなり、音楽性だけでなくファッション性も注目されました。

YMOサウンドは「テクノ音楽や東洋趣向をコード進行やアレンジのベースとしながら、様々なジャンルの音楽性も取り入れたもの」と僕は定義します。

そして、それを現在(令和)のJ-POPに溶け込ませたものを「Yellow Note」と呼ぶことにしました。

Yellow Note確立までのJ-POPの変遷が非常に興味深いので、次から解説いていきます。

■日本のポピュラーミュージックの変遷

絶えず「2つの軸」で進化してきたJ-POP:

J-POPは昭和〜平成〜令和と、それぞれで「パターン化された変遷」を遂げているように感じます。

形式としては「独自発展(メインストリーム)」+「レアグルーヴからのアプローチ」の2軸。

時代ごとに区切ると以下のようになります。

  • 昭和:歌謡曲から「演歌・フォークソングへの発展」+「ニューミュージックの誕生」

  • 平成:「J-POPの誕生(カノン進行の確立)」+「DJミュージックの発展」

  • 令和:「ボカロの誕生」+「ワンルームミュージックの発展」→「ブレンド=Yellow Noteの確立」

「独自発展(メインストリーム)」+「レアグルーヴからのアプローチ」の2軸で、日本のポピュラーミュージックは進化してきた

なんとなくイメージできましたでしょうか?

ここからは、特に変化期に注目して深掘りしていきます。関連楽曲のYouTubeも貼っておきますので、聞きながらの方が理解しやすいかもしれません。

昭和〜平成①:J-POPはCHAGE and ASKAが確立させた?

J-POPを確立させたのがCHAGE and ASKAという説があり、僕はこれを支持しております。

彼らは歌謡曲とフォークソングを組み合わせ、徐々にJ-POPへシフトしていきました。

代表的なのが以下の3曲で、2つ目の「love song」にJ-POP移行への兆しを感じられます。

この辺りは、いろんなジャンルを取り入れて変遷していったイギリスのロックバンドQueen(クイーン)と重なるところを個人的には感じますね。
クイーンの影響を受けている日本のミュージシャンが多いようなので。

※ちなみにクイーンの影響を感じるのはポリリズム(変調)で、「Bicycle Race」という楽曲がJ-POPっぽいです笑

昭和〜平成②:J-POPのバリエーションを広げた細野晴臣

一方、レアグルーヴ方面からJ-POPのバリエーションを確立させたのが細野晴臣さん。

彼のベースはモータウンからの影響が大きく(スコラで語っていました)、エルビス・プレスリーやビートルズがグルーヴィーな個性を確立させたプロセスと似ている気がします。

はっぴいえんど/ティンパンアレー/YMOと変遷していく中で、今のシティポップ(ニューミュージック)も誕生しました。(今でもカバーされる名曲が多数誕生しています。)

このようにJ-POPを確立させるるまでの実験期が、昭和〜平成にあたります。

「クイーンとエルヴィスが日本で出会い、J-POPが生まれた」なーんて解釈をすると、J-POPの独自性が理解できそうですね。

平成〜令和:ボカロとワンルームミュージックの融合

平成期はDJ文化が花開き、さまざまな音楽が知られるようになりました。そして、テクノロジーの発展によりDTMも普及し、ボーカロイドが開発されました。

ボカロは当初、音楽家の間で仕事では発表できない楽曲の場であったり、人間では歌いにくい楽曲を歌わせる楽しみとして親しまれていたようです。

そこから若い世代はより自由にボカロを活用し、現在世界的にも人気を誇る米津玄師さんやYOASOBI(のAyaseさん)などの才能が生まれました。

彼らは意識してかは不明ですが、冒頭でお伝えしたYMOサウンドのコンセプトを踏襲している印象の楽曲が少なくありません。

YOASOBIのサウンドはテクノ音楽をベースに、和楽器を取り入れたもの、そして独特なコード進行が特徴です。(「ツバメ」は特に際立っていますね)

■Yellow Noteの影に功労者あり

令和に入り、ファッション面で90年代リバイバルが台頭し、そこから音楽としてのシティポップが逆輸入するように日本の若者に受け入れられ、現在に至ります。

90年代〜2000年代にかけて、インディーズとメジャーの垣根がなくなったということも、今になってじわじわ効いてきたようにも感じます。

そういう意味では、Yellow Noteが広がる基礎を築いたのは、サカナクションや星野源さんなどの存在だったかもしれません。

彼らは国内でテクノポップやYMOサウンド、シティポップなどの普及に貢献した(メジャーシーンに押し上げた)楽曲のヒットがありましたね。

世界的には目立っていませんが、彼らの功労を讃えたいと思います。

今回はnoteとして纏めるのが難しかったですが、プレイリストや埋め込み紹介したJ-POPを聴いて、イメージを固めていただけると幸いです。

これからも世界でウケるJ-POPの楽曲がどんどん出てくると思うので、その際「Yellow Note」に属するかをチェックしてみると面白そうですね!

ではまた!Kei_tenでした。


ポッドキャストで別の切り口で語ってみたので、よろしければ聴いてみてください。(需要があれば、音楽関係の人と鼎談とかもしてみたいですね)


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