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芝中学の校長の話がオモシロすぎた件

文化祭でいくつか回った中学のうち、好印象だった芝中高。説明会がある!ということで行ってみたのだけど、『こんな説明会初めて><!』というくらい個性爆発ですごかったので興奮冷めやらぬうちに熱量高くレポートします(需要あるんか!?)。

これまで行った説明会ってそこまで学校による差はなかったというか、だいたい話すことは一緒(教育方針、生徒の1日、学校のウリ紹介)でしっかりした印象の先生が真面目にお話していく感じじゃないですか。

芝は普通の学校で話される「わが校の教育方針」とか「グローバル教育」とか「進学に向けた支援」とかの話はほぼないという清々しさ。また、仏教系の学校なのでその話も聞けるかなと思っていたんだけど、最初から最後までどの先生からもその話は一切なかった。笑。

芝は同偏差値くらいの男子校である巣鴨や攻玉社に比べると大学受験に向けたサポートは厚くない。進学実績もそこそこ。でもそんなことよりも「楽しくなければ学校ではない」し「受験に関係ない美術や音楽や家庭科や体育などすべての科目が生徒の人間としての成長にめちゃ大事だから全科目が主要科目」と軸足を振り切っている。そしてそんなわが校に誇りを持っていることが先生の言葉の端々から感じられる。

そしてラスボスの校長に至ってはもうほぼ漫談というか彼の独演会状態。
「あれ?私が来たのはこの人のディナーショーだったっけ?」と思うほど、舞台上を歩き回ってまあしゃべるしゃべる。おそらくは台本もなくすべてアドリブ、そういう「生きた言葉」だからすっと入ってくる。

校長は基本的には会場にいる小学生向け(時々親向け)にしゃべっているのですが、小学生男子がこんなにウケる学校説明会、見たことない!
「このおっさんおもろい!」から始まり「次にどんな話をするんだろう」とワクワクして身を乗り出して聞いている。校長の話自体はおそらく20-30分くらいだったと思うけどもうアッという引き込まれて、終わるころにはもうすっかり彼のファンに。

伝統だった白カバンを廃止した話、Surfaceを導入した話、制服をポロシャツにした話・・・などなど、傍目には学校改革みたいな話なんだけど、小学生にも伝わる言葉で、彼らの目線で大事なことを伝えると同時に、すべてに小ネタを挟んで飽きさせない。
途中で「あっそういえば大事なこと言い忘れてた!」とおもむろに言うので何かと思ったら「受験生のみんな、先生の学校男子校だけど大丈夫?男しかいないよ!?」って今それ言う?笑

でも、ただのおとぼけおじさんではなく「学校にはいい奴もいるけど嫌な奴もいるよ」とドキっとするような話もはさみつつ、最後は子どもの成長につながるような話に昇華させる。キレイごとで済ませず、等身大で話をして、子供を夢中にさせる話術は見たことがなく、こういう大人とふれあえる機会があることが子どもにとってきっと豊かな経験になるのだろう、と思わせてくれる魅力的な方でした。

学校に通っている間は「どんな友達と過ごすか」ももちろん大事だけど、「どんな素晴らしい師と出会えるか」も大事だったりする。もちろん、校長先生だから生徒に直接教えることはないんだろうけど、企業で言えば経営者にあたる組織の最高責任者がああいう人であればその組織も当然ユニークになるよね、と肌で感じた学校説明会でした。

あの先生のお話を聞くだけでも結構価値あると思うので、興味を持った方はぜひ一度足を運んでみてください!名物校長みたいです。

中学受験に関わらず、子育てをしていると、子どもがいなければ決して経験できなかったようなこと、出会えなかったであろう人がいる。そしてそれは間違いなく人生を豊かにしてくれている。
子育てはきれいごとばかりではなく大変なことも多いけど、だから子育てはやめられないんだよなー、と思う今日のごろ。

さあ、今週はマンスリーテスト!

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