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長男のことは明石家さんまだと思うことにした

宇宙人男子育児中、と自己紹介に書いたものの、彼の宇宙人っぷりをどう表現したらよいのかと思っていたところ、そうか、彼は明石家さんまなんだ、と思うとなんだかものすごく腑に落ちたのでそう思うことにした。ちなみにあのお笑いの神様であるさんまさんに似ているなどということは大変恐れ多く、あんな奇才っぷりは持ち合わせていないが、要はよくしゃべる子だという意味でそう書いています・・。

長男は赤ちゃんの頃から、どちらかと言えば育てるのが大変な子でした。全然寝ないしよく泣くし、ベビーカーは嫌がってなかなか乗ってくれなかった。保育園でも習い事でも先生の話を全然聞かずに自分の興味関心のままにフラフラとしているのでよく怒られていた。かと言って、クラスのしっかり者の女子にお世話されて言いなりになるタイプでもなく、どちらかというとそういうしっかり者タイプの子すら懐柔してあわよくばこっちの道に引き連れようとしていた感は否めない。
そう、決して言うことをよく聞く優等生タイプではない(というかその真逆にいるタイプ)なのに、なぜか憎めないキャラを確立していた。それは家でもそうで、人の話を全然聞かない、言うことを聞かない長男を私はよく怒っていたが、怒っている最中に、「ねーママ、そういえばね・・・」と全然関係ないどうでもいい話をしだして「話聞いてたんかいっ!?」と怒るどころかもう笑うしかない、みたいなことはよくあった。

そんな長男は小学校でその才能をさらに開花(?)させ、たくさんの友達ができ、いつも友達の輪の中心にいるようなポジショニングを確立していた。優等生タイプ(それこそ前の投稿で書いたSAPIXのαに行くような子)も、ヤンチャなタイプも、おとなしいタイプの子も、男の子も女の子も本当に多種多様な子たちとあっという間に仲良くなった。おそらく長男が媒介しなければ一緒に遊ぶことはないであろうお友達の組み合わせで一緒にプールに行ったり公園で遊んだり、とにかく「誰かと何かをすること」が大好きで、人といることが楽しくてよくしゃべっていた。
それ自体はとても良いことでどちらかというと人見知りタイプな私はうらやましいくらいだったが、問題は中学受験勉強を始めてから勃発した。

家で1人でコツコツ勉強ができないのだ。5秒で気が散る。仕方がないので、親が付き添う。親にアレコレあれこれしゃべりたがる→勉強が進まない。オーマイガー!!しょうがないから、しゃべりタイムを設け、しゃべりたいだけしゃべったら、勉強しよう、としてみたものの、勉強タイムになっても「そういえば・・」としゃべりたいことが次から次へとあふれ出て止まらない。一緒にいると楽しい友達だが、家族としてはつらいってやつだ。

ちなみに小学校の授業参観に行っても、彼はよくしゃべっている。親が見に来ているからいいところを見せなきゃみたいな気持ちは彼には皆無である。いつもこうなんだろうな(先生本当にごめんなさい)、と思える平常運行で、お友達の発言中も「それはどうかなー」とかクラス中に響き渡る大声でやじを飛ばし続ける。自身も手を挙げてよく発言すること自体はよいこととしても、自分の意見を言いたくて言いたくて、当てられて発言した後も「まだあった!」と手を上げ続ける。俺を当てろとうるさい。でもいざ当てられたら「あれ、なんだっけ?」と言いたいことを忘れている。なんやねん!緊張とか羞恥心とかいう言葉は彼の辞書にはないらしい。
余談だが私の兄も同タイプで、あまりに授業中おしゃべりがうるさいので、担任の先生は兄の口にガムテープをはったという令和の今では考えられない仕打ちを受けている。よく考えたら兄も、小学校のとき宇宙人というあだなをつけられていた。私は「宇宙人の妹」と呼ばれ、それがなんかいやだったことを今思い出した。笑

ということで話を戻して、家で勉強できない問題は本当に困った。厚めの家庭学習を前提とするSAPIXは向いていなさすぎる。これはもう、自習室がある塾に入って彼を送り込むしかない、と心に決めて長男に話すと意外にも快くOK。ホッと胸をなでおろしたのもつかの間「友達がいる自習室がいい!」と言い出す。「いや、自習室って1人で勉強するところで、友達と遊ぶところじゃないから」「え、でも友達とワイワイしゃべりながら勉強するんでしょ?」・・・オーマイガー。壮大なるカンチガイ。
自習室とはしゃべってはならない場所である(先生への質問等は別として)、なぜなら皆集中して勉強するところだから、と話したところ「自習室なんて行きたくない!みんなとワイワイ勉強したい!」と猛反対。いや、みんなとワイワイ勉強するところなんてないから。キミはいいかもしれんけど、他のみんなの勉強の邪魔になって迷惑だから。みんな、1人で集中して勉強するんだよ、と言うと、わかりやすく落ち込む。

なんだろう。彼には彼の良さがすごくあって、それは心から認めてるんだけど、集中して勉強するということにおいてはあまりにも適性がなさすぎる。多分(知り合いでもなんでもないから憶測でしかないけど)明石家さんまさんが、1人でコツコツ何かをしている姿が想像できないのと一緒だ。よく芸人さんがテレビのトークで「さんまさんはオフでも、移動中でも寝るまでずーっとしゃべり続けている」と言っていたが、長男も似たようなものだ。夜ベッドに入ってからも(小5にもなるが1人で寝るなんて絶対に嫌で家族みんなで一緒に寝たがり)、寝る直前までずーっとしゃべってる・・・うるさい・・・。

ということで試行錯誤の末、SAPIXにプラスアルファで行くのは、近所の大手の個別指導塾ではなく、個人でやっているこじんまりした個別指導塾と何とか決着させた。システマティックでピーンと張りつめた空気のある大手塾の自習室と違い、少人数でアットホームで、気心知れた先生と雑談交じりに少し会話するくらいなら許される緩さがある。でもさすがに度が過ぎるとちゃんと叱ってくれる。
先生も長男の性格をすぐに見抜き、雑談交じりに役に立つ雑学をインプットしてくれるのがめちゃめちゃありがたい。このおかげで長男の「ねー知ってる?先生が言ってたんだけどね、なんで山の上の方は空気が冷たいかっていうとね・・・」とおしゃべりの内容も少し知的になってきた。よしよしいいぞ。このままいってくれ。

宇宙人男子がこの後どうなるのかは誰にもわかりませんが、何とかこのまま頑張ってくれることを切に祈っています・・・。(ちなみに次男は長男とは真逆なまっすぐ優等生タイプの子。だけど、自由奔放な長男が憧れで大好きで、なんでもかんでも真似してたらだんだんこっち側に来ているような。笑。兄も優等生タイプだったら弟もガッツリその道を行ったんだろうなーと思うとちょっと残念ですが、それはそれで息苦しいようにも思え、ちょうどよかったのかも)

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