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好きなリリース 2024

この記事はAnti-Aging Record Advent Calendar 2024 6日目の記事です。

AAR OBで9期生の2bnsn(にばんせん)です。Embers Melodyというサークル/レーベルの雑用係を務めつつProgressive Houseを作ったりDJしたりしています。早いもので12月がやってきましたので、去年の記事に引き続いて、今年の好きなリリースをお伝えいたします。今年はProgばかり聴いていた事情もあり、ジャンルの偏りが激しめですがご承知おきくださいませ。

目次です。


パソコン音楽クラブ - Love Flutter

パソコン音楽クラブ。毎年狂わされてきましたが今年のアルバムも最高でした。今回はいずれの曲もダンスに寄り添った音楽で、UKシーンのようなカッコよさが強く印象的です。ビートも今作はさらに磨きがかかっているように感じられて凄かった…
個人的には、特にDrama〜Memory of the moment〜Colorsの流れがトランス〜プログレッシブを想起させるサウンドで幸福度が高かったです。スーパーカーの名曲YUMEGIWA LAST BOYを彷彿とさせる疾走感がたまらない「Drama」は昨年リリースのDay After Dayと同じくLAUSBUBのボーカル髙橋 芽以さんを客演に迎えており、洗練された音像の中に溶け込む声と変化を伴って魅了し続けるサウンドに鳥肌が立ちます。PVも素晴らしいので是非。

Shingo Nakamura - Solace

言わずもがな、海を越えてProgressive/Melodic Houseシーンを牽引し続けるShingo Nakamuraさんの新作です。Come Closer, Drivingといったシングルカットされてきたトラックはもちろん、表題曲をはじめ、アルバムのために描き下ろされた曲の数々はどれも素晴らしく、安らぎと陶酔感をもたらしてくれます。合作も多く新鮮さがあります(Jordin Post, LAR,Stendahl…特に好きなアーティストだったのでコラボレーションを知ったときの喜びはひとしおでした)が、なかでも巨匠BTとのコラボ曲"Lifeforce"は特筆すべきでしょう。ファンは全員、箱でLifeforceが流れたら、特徴的なピアノがコードを鳴らしだした瞬間にその場で両手を挙げずにはいられません。というか誰もがこれをアンセムだと認識することでしょう…
(ここまで早口)

TAKU INOUE&春野&SARUKANI  - ハートビートボックス

ボイスパーカッションがビートになったDnBという異色の楽曲です。メロウなエレピに春野さんの声がめちゃくちゃハマっていて最高でした。心なしかメロディラインも春野さんのスタイルに寄っている気がしてそれも良かったです。

Thrupence(Jack Venzet) - Structures Expanded

アナログシンセと生楽器が中心のゆったりとした4つ打ちメイン。This never happendやAnjunadeepから出ているようなMelodic Houseが好きな人にはかなり刺さると思います。ThrupenceはJack Venzetというマルチタレントな芸術家の音楽プロジェクトらしく、ジャケなどもすべて一人で手掛けている模様。

Kenoa - Filter Blend EP

Soundcloudでたまたま流れてきためちゃくちゃ良いDeep House?。Luigi Sambuy - Paperがものすごく好きなんですが、それと似た系統でミニマルでちょっとペタっとしたビートにアナログライクなコードプラックが最高です。

Ashmute - The World You Like

Ashmuteは韓国のデュオで、https://note.com/ykic/n/n38b2bf8b9b3e で紹介されていたSummer's Goneを聴いたのが最初の出会いでした。メランコリックな作風とドリーミーな音使いの曲が多くイチオシのユニットだったのですが、今作はシティポップ的なサウンドのHARUMADAも含め、ドリーミーさに傾倒してより先鋭的になった印象です。

KMNZ - REVERSE

LITA, TINA, NEROの新体制で再スタートを切った新生KMNZの1枚目。節目を飾るVERSEはSnail's HouseがProdを手掛けています。新しいKMNZの旗印で、世界観を広げながらもラップとしてのクオリティを欠かないリリックも力が入っているのが伝わってきます。あとカップリングのMID JOURNEY、CALLINGもバリ良くてぇ…以下略

Joint Beauty - 東京Friday Night (feat. 花澤香菜 & Mori Calliope)

ミニマルで都会的なビートの上に、あらゆるトランジェントが耳を幸せにしてくる花澤香菜さんの声が乗った1stとフック、最高です。
そして、2ndバースの森カリオペさんのラップはあまりにもカッコよすぎる…特に4小節ごとに言葉の刻みが変わるところ、ビートを自在に乗りこなしすぎていて本当に惚れ惚れしてしまいます。

ViT4L & kanata.t - Sandalwood

名古屋在住で気鋭のOrganic Houseプロデューサー2名によるSandalwood。
ストリングス(メロトロン由来?)のサンプルとマレットによるアルペジオを、哀愁さを帯びたメロディとコードが包み込みます。弦を前面に出してベースによる強いグルーヴを作り出す実力者TalemanによるRemix、シンセのアルペジオが光るNicolas Viana Remix、いずれもクラブで映えるナイスチューンです。2人ともEmbers Melodyのメンバーで付き合いもそこそこの長さになりますが、その贔屓目なしに見てもめちゃくちゃ良いリリースでした。日本のOrganicシーンを作り上げていってほしい…

Alex O'Rion - Nostalgia LP

The Soundgardenから数年前にリリースされたYugenを聴いて以来深くハマっているAlex O'Rion(オライオン、らしい?) の1stアルバム。自身が立ち上げたSolis Recordsからのリリースです。DeepなPluckがたくさん聞けてうれしい。JazzやDubのエッセンスを取り込みながら、没入感の高い空間に誘います。今国内で追いかけている人はまだそれほど多くない気がしますが、いつか来日してほしいものです…

Jody Wisternoff - Welcome To My World

最後はこちら。Anjunadeepのボス、Jodyによる4年ぶりのアルバムです。今日この記事を公開することにしたのは、どうしても加えたかったこのアルバムが本日リリースだからです。執筆時点で既にシングルカットされている曲を聞いた段階で名盤であることは決定しています。特にSweetest Thingはあまりにも良い…
(2024/12/06 追記:リリースされたのでさっそく聴いています、やはり名盤でした)

おわりに

今年一年も良いリリースに出会うことができました。まだまだ語り足りないですがここらで筆を置かせていただきます。Spotifyでは1000曲以上の今年のdigも公開しています。概ねProgressive Houseですが。
来年も良い音楽に恵まれますように…

最近好きなアルバムあるかい?

tofubeats - SHOPPINGMALL


おまけ

並走のシュトーレン

かわよ


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