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[散文]平身低頭
気分の上振れが終わると再認識する
それなりに生きていける
昨日までの白は
残らず全て黒に染まる
真ん中からやや下で
緩慢な日を過ごす
机を前にすると
眠くなる子どものように
数年前から
メモに向かうと即座に浮かぶ言葉
畦道と片口鰯
思い出としての畦道は
祖母の家の裏
そこをサッと駆け抜けると
無数のバッタが左右に飛び跳ねる
夕焼けだった
片口鰯
これは見ても分からない
何の思い入れもない
嫌いでもないくらい
口語でしか表せられない
下振れていると
どうにも詩から遠去かる
集中力は半時間
それを支えていた
呆れ果てる吸い殻の量
生き方や
生き様を
水田の間で青光りしながら叫ぶ
無理があるのは百も承知
上振れよりは
下振れの方が良いけれど
飲むのは亜鉛サプリで留めていたい
明日の色は何色か
白黒つかない日を漂いながら
白紙に黒を残すだろう
舗装された道に鰭無き者として
世間話はお好きですか
無駄な
無価値な時も
たまには必要ですよ
写真にも意味はございません