日本の「ラストベル」はどこか?
対岸(アメリカ)のボヤ<そして炎上が気になる
世界のニュースは、なんだかんだと云いながらアメリカ主導で廻っている、そう感じます。
ですから、その大統領選挙にしても、国内で直接影響はないと思われますが、それでもメディアが取り上げるし、やっぱり気になる時事ニュースの一つでしょう。
そうした本命トランプの掛け声と同調して、その根拠を挙げて分析した記事を紹介しましょう。
ニーアル・ファーガソン 氏「トランプこそ次期米国大統領になる」
「法的問題」はそれほど影響しない?
「アメリカ人の人生に第二幕はない」──。
■米国の小説家F・スコット・フィッツジェラルドの未完の遺作『最後の大君』の終わりに出てくる、誰もが知る有名な一文だ。人生における二度目のチャンス云々の話ではない。フィッツジェラルドが言いたかったのは、米国人が昔ながらの演劇形式(第一幕で問題が提示され、第二幕でその問題が錯綜し、第三幕ですべてが解決される)を踏まずに、第二幕をすっ飛ばして、いきなり問題解決に突進しようとすることだった。
考えれば考えるほど、私にはジョー・バイデン政権が第二幕に見えてくる。ドナルド・トランプはまだ「最後の大君」になったわけではない。トランプこそ第三幕であり、次期米国大統領になるというわけだ。 引用
配信サイトではそう分析している。
成る程、と留飲を下げるが、「ニーアル・ファーガソン」にしても、大枠で見れば当事者の一人としてみることができるので、第三者的視野があるかどうかは確定されないとおもう。また、主要なジャーナリスト発言によって行方が変わってしまうことは、ままあるのでその点も留意しないといけない。
そこで私の見立てだが、その論理で進むなら、結果論としてトランプ候補、となるだろうが、それはまさにアメリカ的思考または、選別方法に思えてならない、そんなことを感じたのです。
と云うのも、最近、立て続けに動画配信(U-next)アメリカ映画、ドキュメントを見ていて思ったのは、日常における生活と思考が、日本と比較した場合、大幅に異なる、と云うことでした。
勿論、大前提の民主主義、資本経済社会、議会制、という西洋的インフラは、同様であるとして、その解釈とか使い方に差異がある、と思いました。細かなことを詳細に云うのは、難しいのですが、アバウトにいったら「ハリウッド的」であり、すべてがエンターテイメント的で、オーバーアクションなのです。
例として、2001年の9.11イスラム過激派テロ組織アルカイダのテロ攻撃であり、その後のアメリカのとった戦略でした。反逆的行為に対してはすべてを叩き潰す、というアクションが、それを語っていました。
選択の余地はない、という大義が優先して、武力によって他を制圧する方法論です。
それからすると、トランプの過去の実績は、それと近似していて、いま世界が混迷しているなか、有無を云わせずの戦法は、今の時世にマッチしていると云えます。
第一幕で問題が提示され、第二幕でその問題が錯綜し、第三幕ですべてが解決される、という指摘は、まさにそれで、第二幕をすっ飛ばして、いきなり問題解決、と云うのは、だれが見ても判りやすくて、映画的です。
多分、落とし穴があるとすれば、そこでしよう。アメリカ大統領選挙の複雑さは、つくし難いものがあるので素人としては言及しませんが、前回選挙の「ラストベルト」層票取り込みにしても、コロナ禍が去った後では、だいぶ違うでしょう。
最後の一点は、なんといっても、勝つまでは手段を選ばなタフさでした。その映画を見た中では、とうぜん、カリスマヒーローを描くわけですから、あの手この手の手練手管を駆使して、時には詐欺行為すれすれ(最終的に詐欺犯罪)なタイトロープで、ひとを騙す。
そこには必ず言い分があって「騙される側にだって、それなりの魂胆があっただろう」、という欲深根性を見透かした発言をしている。
いってみれば同じ穴のムジナなんだと、云いたかったのだろうが、さすがに法を犯して金品を奪うのは犯罪だ。
その一方では、巨額資金のマネーロンダリング、タックスヘイブン、パナマ文書、パラダイス文書、ペンタゴンペイパーに書かれたシークレット情報など、秘匿な文とか金が、社会に公開されてしまうと、いったい誰が犯人なのか、という特定が難しくなる。そんなことが映画のポイントになっているのでしょう。
と、素人ながらのアメリカ時期大統領選挙の見立てをしましたが、そこいらのウマの骨、が云っていることに大衆は馬耳東風であることを前提に書いてみました。
そもそもその動機ですが、最初は、こんな記事がネットに載ってました。
お互いのSNSで妊娠を発表→両家を巻き込んで修羅場に…現役教師が絶句。
いまどき高校生の恋愛事情に「眩暈を感じる理由」
2023/7/22(土) 22:02配信 FORZA STYLE
という記事で、男女が恋仲になってセックスして、お決まりのコース、それが高校生だった、という話しです。
男女が好きになって恋愛すれば、後はセックスに至ると云うのは、誰だってわかることで、それが15歳だろうが20歳だろうが、「古事記」記録にも書いてるように、男女神が性交儀式しているのですから、普遍的な行為でしょう。昨今、それ以外の交わり方が問題なので、むしろ男女間というのは健全なんでしょう。
問題は
「私のクラスのA君が、SNSで付きあった、他校に通うBさんと破局したんです。A君がいうにはお互いに納得行ったうえで別れたらしいんですけど、Bさんが、『A君に傷つけられた』というようなことを頻繁にSNS上で発信するようになって」。
と云うことなんでしょう。だから本心を手繰るとセックス問題ではなく、感情的情緒論の領域で、精神論の葛藤であり、それをネットで晒されたから、という今日的な問題であると読みました。
しかし、この記事をメインに挙げるのは、いくらなんでも抵抗があったのでトランプ大統領選挙関連記事を書いたまでです。
それ、格差があり過ぎませんか?という問いも出そうですが、むしろその激しい差こそ、ニュースの本質が隠されているとおもうのです。
昨日の「不思議の国のアリス」ですが、もともとディズニィー映画のアニメとして有名になったという奇想天外な筋が、アメリカ受けたのです。登場人物(動物が)巨大、縮小してファンタジー世界を展開し、大衆を魅了した。という話しですが、作者本人が、見た世界のリアル描写であることなど、知る由もありません。
そんなことで、扱う記事のニュース一つ一つに動機というのがありますが、取りに足らぬ、と云うのは極力、扱わないように心がけております。
2023年07月23日記事
2024,年 大統領はトランプ
彼の勝つ可能性を「米国の歴史」が証明している
ニーアル・ファーガソン「トランプこそ次期米国大統領になるだろう」
4min2023.6.28 クーリエ・ジャポン
さまざまな罪に問われ、起訴されているドナルド・トランプ前大統領。それでも、彼が次期大統領に当選する可能性は充分にあると、歴史家のニーアル・ファーガソンは考えている。米国の現状、そしてこれまでの選挙の傾向と歴史を紐解きながら、トランプが返り咲く可能性について英誌「スペクテイター」に寄稿した。
トランプの第二幕─それでも彼が大統領に選ばれるかもしれない理由
「法的問題」はそれほど影響しない?
「アメリカ人の人生に第二幕はない」──。
米国の小説家F・スコット・フィッツジェラルドの未完の遺作『最後の大君』の終わりに出てくる、誰もが知る有名な一文だ。もっともこれは、人生における二度目のチャンス云々の話ではない。
フィッツジェラルドが言いたかったのは、米国人が昔ながらの演劇形式(第一幕で問題が提示され、第二幕でその問題が錯綜し、第三幕ですべてが解決される)を踏まずに、第二幕をすっ飛ばして、いきなり問題解決に突進しようとすることだった。
考えれば考えるほど、私にはジョー・バイデン政権が第二幕に見えてくる。ドナルド・トランプはまだ「最後の大君」になったわけではない。トランプこそ第三幕であり、次期米国大統領になるというわけだ。
米国の民主党の選挙参謀たちの見方はそうではない。仮に米国の大統領選が、バイデン対トランプという組み合わせで未来永劫繰り返されることになったとしても、バイデンが全勝できるというのが彼らの見方だ。また、法的問題を抱えるトランプは、その重みで沈んでいくとも考えている。だがこれらの見方には、想像力の欠如が露呈している。
たしかにトランプは大統領経験者として、米国史上初めて起訴された人物だ。ポルノスターのストーミー・ダニエルスに支払った口止め料の件で、ニューヨーク州の大陪審に起訴されたのは3月30日のこと。しかもこれは、米国第45代大統領である彼が抱える数多くの訴訟の一つでしかない。
民事訴訟では5月9日、ニューヨーク連邦地裁の陪審が、トランプによるジャーナリストのE・ジーン・キャロルへの性的虐待と名誉毀損を認め(ただし、レイプの被害は認めなかった)、500万ドルの損害賠償の支払いを命じている。この性的暴行とされるものが起きたのが1995年か、翌96年だったのかを、キャロルは思い出せなかった。こうした法的キャンペーンが、すでに裏目に出ていることは驚く話ではない。世界の有力大統領候補や首相候補が起訴された最近の8事例を見てみよう。
ブラジルのルーラ・ダシルバや、イタリアのシルヴィオ・ベルルスコーニ、マレーシアのアンワル・イブラヒムは、みな有罪判決を受けたり、投獄されたりした後、政界への復帰を果たした。
南アフリカのジェイコブ・ズマとイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフは、刑事事件を抱えても政治面では成功し続けた(ズマの場合、法に捕らえられたのは権力の座を離れてからのことだった)。
フランスは例外的な国として際立つ。起訴されることになった有力な大統領候補は、3人とも大統領選で勝つことがなかった。IMFの元専務理事ドミニク・ストロスカーン、元首相フランソワ・フィヨン、元大統領ニコラ・サルコジのことである。
起訴状が開示された翌日、ノースカロライナ州の共和党のイベントに姿を現したドナルド・トランプ Photo: REUTERS / Jonathan Drake
【解説】連邦法違反で起訴されたトランプが、もし大統領選で勝ったらどうなるか?
民主党が「法を使ってトランプを攻撃」するワケ
先日、ブラジルを訪れて実感したことがある。それはトランプがいま置かれている状況に最も近いのは、ルーラの事例だということだ。これは近年、米国とブラジルの政治文化が似通うようになっていることも関係しているのだろう。
刑務所で1年半過ごしたルーラが大統領選で勝てるなら、トランプはさほど心配する必要もないだろう。なぜなら、彼が来年の大統領選までに収監される可能性はほぼ確実にないといえるからだ。むしろ、民主党が政治的動機で司法制度を利用していると感じる人が出てくれば、トランプは票が集めやすくなる。少なくともそれは2020年の大統領選で不正があったという、おそらく本人以外は、みな聞き飽きたに違いない主張より選挙に役立つはずだ。
部分引用記事
■ニーアル・ファーガソン、スコットランド出身の歴史学者、ジャーナリスト。専門は、経済史・金融史。妻はオランダの政治家、アヤーン・ヒルシ・アリ。『憎悪の世紀』、『マネーの進化史』、『文明』、『劣化国家』、『大英帝国の歴史』、『キッシンジャー』、『スクエア・アンド・タワー』など、16点の著書がある。スタンフォード大学フーヴァー研究所のミルバンク・ファミリー・シニア・フェローであり、グリーンマントル社のマネージング・ディレクター。「ブルームバーグ・オピニオン」にも定期的にコラムを寄稿している。国際エミー賞のベスト・ドキュメンタリー部門(2009年)や、ベンジャミン・フランクリン賞の公共サービス部門(2010年)、外交問題評議会が主催するアーサー・ロス書籍賞(2016年)など、多数の受賞歴がある。1964年4月18日 (年齢 59歳) ウィキペディア 東洋経済 共
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