WEBライターをやってみてわかったこと！

私は某国立大学工学部のバイオテクノロジー関連学科を卒業し、流れのままに博士課程まで進学し、工学博士を取得しました。こんなことを書くと自慢話のように思う人もいるかもしれませんが、大企業、大学教官、中小企業と渡り歩いた転職族です(⌒∇⌒)

別にプライドがあるわけではありませんが、論理的でないことに納得できない私は会社のためを思って「間違っていることは間違っている」とはっきり言う性格で、それなりに業績があっても目下の人に好かれることは有っても目上の方には嫌われるタイプの人間です。

紆余曲折が有りながらも最後の企業では取締役まで行きましたが、それを辞めると手元には何も残っていませんでした。履歴書を書いても学歴と職歴の欄は盛りだくさんの内容で埋まっていますが、資格欄は普通自動車免許しかないような状態です。（工学博士というのは取得するのは大変ですが、世の中的には資格でもなんでもないのです）

最後の会社を辞めてからは定職にもつけず、アルバイトのような仕事をつづけながらWEBライターという仕事を見つけました。

WEBライターってどんな仕事？

WEBライターというと今風で何だかカッコいい響きですが、私がやっていたのはアフィリエイトでブログを公開している人から依頼のあった記事を指定の文字数で書いていく仕事です。科学的な知識、特に、バイオテクノロジーに関連した微生物から人にいたる生命活動に関する知識が人よりも豊富にあるため、ダイエットや健康食品に関する記事を中心に執筆していました。

何人かのクライアントに遭遇しましたが、怪しい商品を褒めちぎるような仕事は性格的にできず、良いところと悪いところを指摘しながら科学論文や特許の内容を盛り込んで解説するような仕事が多かったです。

また、癌の話に代表される医学系の解説の依頼では、インターネットで調べてみると専門家にしかわからないような専門用語が多いので素人でも分かるように書いてほしいというものでした。

ダイエットの記事でも世の中に数あるダイエットがある中で、「科学的に考えて理にかなっているのか？」、「長続きさせるためにはどうすればよいのか？」、「痩せた人もいれば効果が無かった人もいるのは何故か？」などを科学的に評価して素人でも分かるように解説してほしいというものでした。

WEBライターの収入は？

WEBライターというカッコ良さそうな仕事ですが、始めたころの収入はというと、1文字の単価も安く、必死に書いても1か月に5,000円程度稼げれば良いというくらいでした。

しかしながら、稼ぎにメゲルことなく書き続けていると、文章能力が付いてきたのかコツがつかめてきたのか次第に単価が上がり、最終的には月に10万円～15万円程度は稼げるようになっていました。

ここまで来るのに結構月日がかかりましたが、新型コロナの関係でアフィリエイトの仕事そのものが減少したこともあり、今年の5月でWEBライターの仕事も無くなってしまいました。

WEBライターで習得した技術とは？

始めたころは専門の論文のような内容は書くことができても、一般の方、特に、知識や情報の無い方に科学的・医学的なことを説明するのは難しく、専門家であれば誰でも分かるような話が少し知識のあるクライアントにすら通じないということが多々ありました。

ところが、ある時を境に、専門用語を外すのではなく最小限の専門用語を噛み砕いて解説するように心がけたところ、文章は長くなりましたが、内容は分かりやすくなったと言われるようになりました。

その後はとんとん拍子で、クライアントのお母様に読んでいただいても「分かりやすい」という高評価を受けるようになり、記事の単価も文字数ではなく1記事いくらというような形で細かい字数を気にせずにしっかりとした内容の記事を書くことに意識して、「専門的な話を素人でも理解できる」ように文章力に磨きをかけてきた次第です。

専門家は難しいことを難しく言うのは簡単！

最近話題の新型コロナのニュースではワイドショーに専門のコメンテーターがコメントするシーンが多く見受けられますが、話が旨い人もいれば下手な人もいて、「これを見ている人はどれくらいの人が理解できているのだろうか？」と疑問に思うこともしばしばあります。

大学や大病院の医師は専門家に説明することには長けているのかもしれませんが、素人相手に理解できるように説明することには慣れていないものです。

私にできることは？

というわけで、世の中の素人では分かりにくいお話を解説することを目的として、WEBライターで培った経験を基に記事を作成してみてはどうかというのがnoteを始めた理由です。

専門分野である微生物に関する知識と情報を用いて趣味の料理を踏まえて、とりあえずは、塩麴の解説と塩麴を使った料理レシピの記事を書いたり、新型コロナに関する情報配信を素人でも分かるように解説したりすることを始めてみようかと思っています。

先日も吉村大阪府知事のポビドンヨードが新型コロナに対抗できる嘘のような本当の話というコメントが出て大騒ぎになりましたが、これも発表する側が内容を十分に理解して一般の人が誤解しないように発表できれば何の問題も無い話です。

話を聞く方も、新型コロナがどういうものでポビドンヨードによるうがいでどんなことができるのかを理解すれば、ここまで過度な騒ぎにはならなかったのではないでしょうか？