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議会報告会

2月2日(木)~2月4日(土)の3日間にわたり、3年ぶりの議会報告会が開催されました。

この3年間、新型コロナウイルス感染症の影響で、蜜を避けるため様々な行事が中止となりましたが、この議会報告会も令和2年2月以来開催されていませんでした。

私は、昨年7月に当選して以来、議会として市民から直接ご意見を聴く機会をつくるため一刻も早く議会報告会を開催すべきと考え、広聴特別委員会でも訴えてきたので、この報告会を本当に楽しみにしていました。

今回、議長を除く25人の議員が4班に分かれ、3日間、異なる地域で議会報告会を開催することになり、私の所属する班では「矢沢振興センター」「好地振興センター」「湯口振興センター」の3か所を割り当てられました。

花巻市の議会報告会は参加する市民の方が少ないことが課題となっていて、3年前開催した際には、12か所で140名弱の参加者数(1か所あたり10名程度)であり、参加者が5人に満たないところもあったと聞いています。

今回、私の所属する班が担当した「矢沢振興センター」「好地振興センター」「湯口振興センター」の参加者数の合計は39名で、前回の1か所あたりの人数をやや上回る参加者数でした。聞くところによると、別会場でも前回を上回る人数のところが多かったらしく、おそらく前回を上回る参加者数となると思います。

「市民の声を聴く」という観点からは一定の評価はできるものの、地域を回る「議会報告会」に限らず、様々な世代やいろいろな団体から意見を聴く機会をもっと増やしていかなければいけないと改めて思った次第です。


さて、今回の議会報告会。地域によっては「このテーマを議題にしてほしい」というところもありましたが、原則として特にテーマは設けず行いました。

その中で、やはり多くの方が話題とされていたのは「新花巻図書館の立地場所」についてでした。
それぞれの方の意見を詳細にお伝えすることはできませんが、皆さんからは自分の思いのたけをぶつけていただきました。

議会報告会は、原則として議員個人の意見を話す場所ではないので、こちらの考え方を話すことはありませんでしたが、いろいろな考え方をお伺いすることができて、やはりこういった機会を多くすべきと実感したところです。

また、「新花巻図書館問題」に対する議会としての対応に疑問を持つ市民の方の意見もありました。
例えば、新花巻図書館については、花巻市議会ではかつて「新花巻図書館整備特別委員会」を設置し検討を重ね、令和2年12月に検討結果を委員長報告として市へ提言していますが、その後、各議員が一般質問等でこの「新花巻図書館」問題を取り上げることはあっても、議会全体としてこの問題に取り組むことはありませんでした。

その後、市では「新花巻図書館整備基本計画試案検討会議」などを開催し、立地場所を含めた新図書館の整備について検討してきた経緯がありますが、今回、参加者の方から「議会として新花巻図書館問題について『文教福祉常任委員会』でこの問題を調査・検討すべきではないか」という意見がありました。

文教福祉常任委員会のスタンスとしては、「一度特別委員会で市の提言を行ったのだから、文教福祉常任委員会で議論することはない」というものでしたが、確かに新花巻図書館整備特別委員会で議会としての一定の提言は行ったものの、その後は市の動きを注視するだけでは、この問題に対して議会で向き合っているとはいえないと思います。

今回、私は議会としてこの報告会に参加している立場ですから、文教福祉常任委員会のスタンスに異議をとなえることはできないものの、やはり議会として調査・検討すべきだと思います。

一方で、この「新花巻図書館」問題に関しては、早く方向性を出すべきとも考えます。
いたずらに時間をかけてしまっている原因は市当局にも議会にも問題があります。

「新花巻図書館基本構想」が策定されてからもう5年以上過ぎました。
花巻市の課題は「新図書館」だけではありません。
人口減少問題や移住定住施策、子育て環境の整備等もっと議論すべきことがあると思います。

今回の「議会報告会」でも、参加者からたくさんの意見が出て盛況であったことを歓迎する一方で、その多くが「新図書館」の問題に偏っていて、地域が抱える課題や未来に向けた花巻の在り方などの議論ができなかったことは少し残念ではありました。

いずれ、この議会報告会の在り方も変えていかなければならないと思います。
議会報告会で直接いただいた意見ではなかったものの、「3年ぶりの開催にもかかわらず12月議会の報告をしてどうするのか」とか「個人情報が問題となっているこのご時世で参加者の住所、連絡先をなぜ記入させるのか」などの意見もいただきました。

議会は、虚心坦懐にこれらの意見を参考にして、市民から意見を聴くという原点に立ち返って、さまざまな改革をしていかなければなりません。

広聴特別委員会の一員として、改めて「市民の意見を聴く」場をもっとつくっていくとともに、市民の意見を踏まえた政策形成、提言を行う体制を整備していきたいと考えています。

今回、議会報告会に参加していただいた皆様方に感謝申し上げます。

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