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授業ソムリエによる授業評論

どうも。26コマ履修男です。その名の通り10月上旬に血迷って週26コマ履修登録してしまった大学生です。今では若干後悔していますね。まあ,僕を反面教師に,間違えて26コマ履修登録しちゃわないように気をつけてくれれば嬉しいです。

さて,今日は私が履修登録している授業のうち,(いろんな意味で)感動した科目をご紹介したいと思います。

(火5限)ミクロ経済学

こちらの科目,実は英語で開講されています。教授も外国人です。なぜこの科目を取ったのか。もちろん英語で授業を受けてみたいという気持ちもありましたが,もう一つ東大のシステム上の問題があります。
というのも,理系の学生が文系の必修科目(経済など)を履修できないようになっているのです。逆に文系の人が理系の必修科目(熱力学など)を履修することは(申請すれば)できるのでこれはおかしな話ですね。東大は何がしたいんでしょうか。文系の河野玄斗でも作りたいんですか?
まあそんな事情で理系が経済を学ぼうと思うと一般教養科目の「現代経済理論」とかを取る必要があります。でもこれはあくまで一般教養科目なので内容も広く浅く,になります(個人の感想です)。

「僕は文系が学ぶ経済を学びたいんだ!!!」

ありましたよ,裏技が。留学生向けに開講されている授業なら履修できるとのことです。知的好奇心の権化,26コマ男は飛びつきました。でもこれ,普通の科目と違ってクリック1つで履修登録できるわけでは無いんですよね。教授にメールを打って履修許可を得ないといけません。第一関門です。

皆さんは英語で履修許可を請うたことがありますか?意外と難しいんですよ。火曜5限って何て言うんだっけ?「履修する」ってtakeで良いの?とか。
なんとかメールを打って「Yes, you are very welcome to attend.」という有り難いお言葉を頂戴し,晴れて正式に履修登録が認められました。でも忘れてはいけません。僕はこれでやっとスタートラインに立っただけなのです。

この授業はいろいろな意味で新鮮でした。まず

  • 教授が遅刻する
    初回授業からいきなり洗礼を受けました。教授が中々来ないのです。教授が入らないと学生がzoomに入室できない設定になっていて,本当にこのリンクで良いのか?とか不安になります。結局定刻の10分遅れで授業が始まりました。開口一番「いやー,今アメリカにいてさ,最近日本との往復が多いんだよね。だから毎回部屋の背景が変わるけど気にしないでね~」的なことを英語でおっしゃいます。「背景なんてどうでも良いから先に遅刻した理由を教えてくれ!」と思う自分を「文化の違い」で納得させます。この教授は遅刻魔で毎回10分くらい遅れて来ます。でも抜き打ちの小テストをやる日は定刻に来るんですよね。これの制限時間が10分なので「教授またどうせ遅れるだろw」に賭けて10分遅れて入ってくる学生は無事死亡です。ゲーム理論を実習で学ばせてくれる素晴らしい教授ですね。

  • 質問が活発

参加者は20人強。日本人は名前から推測するに3人くらいです。少人数というのもありますが,学生が積極的に発言することに驚きました。教授も授業を質問があることを前提に組み立てているんですよね。「みんなどう思う?」みたいによく問いかけます。これに呼応して学生が自分なりの仮説を発表します。誰も間違いを恐れません。教授も学生の意見を否定しません。日本社会に毒されてしまった僕はまだ一度も発言できていませんが,この授業に出席すると僕たちが小学校のあたりに置いてきてしまったものを思い出します。僕はいつから「質問」ではなく「良い質問」をしようとし始めたのだろうか。とかね。
もうひとつ,彼らは授業が終わると「Thank you!」と言ってzoomを退出します。これも衝撃でした。皆さんはどうか知りませんが,僕は他の授業でお礼を言ってzoomを出る学生を見たことがありません。でもお礼は言った方が良いに決まってますよね。高校時代は挨拶係みたいなのがいて,クラス全員立ち上がって礼をしたものですが,僕たちは係がいないと「ありがとう」も言えないのかと,このとき情けなくなりました。

  • 理系が無双できる(時がある)

これは授業の特徴というより経済という科目の特徴ですね。経済学には数学の知識が必要というのは有名な話です。でも経済を学ぶのは主に文系学生ですから,数学を使うときは丁寧な解説が付きます。理系は息をするように微積分ができますから,数学が出てきたら休憩時間です。積の微分法則なんて寝てても書けますからね。少しイキってしまいましたが,数学が出てこないときはただの劣等生ですから安心してください。今だけはイキらせてください。ちなみに積の微分法則は英語で"product rule"って言うらしいです。へえ。

  • 課題が激重

言い忘れましたがこの授業が26コマのうちで最もヘビーな科目です。課題とか資料がアメリカ規格なんですよねえ。講義資料としてスライドを授業後にアップしてくれるのですが,それが毎回150ページあるんです。非常に丁寧に作られていて復習に重宝します。大変授業に熱心な教授,と言うこともできるかもしれませんがその熱意は講義資料のみならず課題にも注がれます。A4で2枚ほどの英文を読んで価格変化を(もちろん英語で)考察する,といった中間レポート並の課題が毎週繰り出されるわけです。ツラい。。。
いや,わかってます。この授業を履修登録したのは僕ですから自己責任です。必修でもないし,自分から履修許可をもらいに行ってますから。教授は1ミクロンも悪くないです。26コマ履修登録した僕が100悪いんですよねえ。。。


授業のことを書いたら1科目分で相当な量になってしまったので今日はこれで終わりにします。他の科目はこの記事の反応を見てから書こうと思います。それでは。

「空きコマって何ですか?日曜日のことですか?」

26コマ男



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