ドイツの公共交通機関:常態化するストライキとその背景
ドイツは最近ストライキ祭りである。
国鉄と私鉄の2種類があり、交互にストライキを起こしているのでほぼ毎週どちらかが使えない。
ストライキを起こす理由はその時によって様々で、最近起きた際の理由は労働時間の短縮、12時間の休息要請や休日手当ての増額など⋯⋯。
彼らがよく起こすのがWarnstreik(警告ストライキ)という種類のもの。労働条件改善の話し合いをする前に、企業側に対し「こっちはやる気だぞ」と本気度を見せる。これによって実際の交渉の際、企業側が譲歩することを目的としている。
ちなみにストライキ中は企業側からの賃金はもちろん発生しない。代わりに労働組合がその手当てをする。割合がどのくらいなのかは各労働組合の規約によって異なる。
どうやって時間が定められているのか知らないけど、最近の傾向だとおよそ36時間公共交通機関がストップする。
私の周りのドイツ人は„ストライキがある“と聞くと最初の反応は大体「どっち?」だ。
国鉄は大動脈のような役割、私鉄は毛細血管のような役割を果たしている。
なので国鉄が使えなくても細かいところまで行き届いている私鉄で代えがきくけど、この逆は代えがきかないので、どちらが使えないのかで利用者側の負担が大きく変わる。
ドイツの公共交通機関のストライキは、利用者にとっては常に不便な状況をもたらしているが、その背後には労働条件改善のための様々な努力があり、利害関係者間の緊張関係が表れている。
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