welcome to フライハイヴェルト「welcome to WAR」
「ガイア、レッドの腕を潰しなさい。」アリは女性に対して命令した。
「レッド、わかってほしいのは妾は命令されたからやってるのであってこれは妾の意思ではないと言うこと。」女性がそう言い終わると地面は意思を持ったかのように形を変えた。そしてレッドの掴んでいた腕はまるで蚊のように潰されてしまった。
「イッテェな。プロメテウス、溶かせ」レッドは老人に命令した。するとレッドの腕を潰していた岩は溶けるどころではなく蒸発した。
「雷槌『ミョルニル』」またしてもアリは武器をどこからか取り出した。
「《創生の奇跡》ッてのは面倒くせェな。武器を取り上げても何度でも創り直しやがる。うざッテェ」熱気が増しレッドが立つ地面はブクブクと音を立て始めた。更に蒸気すら見え始めた。
「私が止めるなら、まずはあっちかな」麗眞は状況を理解、把握し自身が一番初めに片付けなければならない戦闘はどこか決めた。
「ちょ、麗眞!?危ないよ!向こうはレッドがいるから問題ないよ!」と明里は麗眞を引き止めようとする。だが、麗眞はその静止を振り切り明里の作った結界から抜け出した。
「あの二人は今、魔力を使ってる。あれが衝突したらマズイ。ケツァルコアトル、あなたなら何ができる?」走ってレッド達の戦場に麗眞は向かっていた。そして、時間を無駄にしないようにと自身の中にいる古龍に質問を投げかける。
「そうですね、どうやらあなたは無属性を使うようですから、一旦二人の目を潰して先にアリを気絶させたらいいと思います。」ケツァルはそう提案する。
「なるほどね。マジック『空間転移』(テレポート)」麗眞は作戦を立て、戦闘をしている二人の間に割って入ろうした。
「おい!テメェ出しャばるんじャねェ!」レッドは麗眞の目の前に高速で移動した。するとレッドの頭部は破裂した。
「いいか?ババアの固有魔力は感受性のある相手に自分の感情をぶつけると相手の思考器官を破裂させる魔力だ!」説明を終えるとまた頭部が破裂した。そして頭部が復活すると仮面を付けていた。
「なるほど。つまり、認識阻害が有効って感じかな。レッド、ありがとう。」そうして麗眞はレッドをテレポートで移動させた。
「麗眞ちゃん、あなたであたしを止めれるかな?まあ、ひとまず雷に当たって感電しておいてねっ!」手に持ったハンマーをアリが振りかざすと雷が落ちた。どうやら、雷が落ちた地点を中心とした半径5cmは完全麻痺を3秒だけ残留させ、更に範囲を広げると微弱な電流が5秒残留し、手などが震えるようだ。
「私も、魔力に名前を付けなきゃですね。アリさんの固有魔力はどんな名前なんですか?」掛けているメガネを少し上げる。
「あたしの魔力名なんてどうでもいいでしょ?」ごもっともな返しだ。
「いやぁ、参考にさせてもらおうかなと思ったんですけどダメですか。」
笑顔は絶やすな。
「それで?どうやってあたしの隙を突くのさ。」今度は鎌を創り出した。だが、既に麗眞の準備は完了していた。
この世界にしかなくなおかつ、どんな物でも等しく危険となる物。
それは・・・
「『瘴気』!」 使用魔法『山おろし』
「あれ?知りませんでしたか?私は人型になると結構小柄なんですよ。並の身長で隠れるぐらいには。あとは気配を消して魔法を行使すればいいんですよ」得意げな顔で麗眞の後ろからケツァルが出てきた。
「その瘴気がどうしたって言うのよ。その程度どうって事無いじゃない」こちらへ一歩踏み出すアリ。
「風魔法『上昇危龍』(アッパーストライク)」足元に残留していた瘴気は魔法により竜巻を発生させ、アリを包み込んだ。
「(あれ?冷静になれば瘴気マズくない?息止めなきゃあたし実質的に死ぬよね?)」汗が滲み出す。
「あー頭冷えました?やっぱり、アジ・ダハーカの所から直接運んできた瘴気は効きますよね。」マジック『脳波伝達』(テレパシー)によって発言を無理やりアリに聴かせている。
「(アジ・ダハーカ!?ダメだ、考えると更に酸素を使っちゃう。思考を止めなきゃ…)」すると瘴気は晴れた。
「いや、頭が冷えたならいいんです。それと、軽率にユグドラシルについて触れてすみませんでした。」麗眞は頭を下げた。
「あぁら、いいのよ。あたしが熱くなってたのはあのバカな天使とガキに対してなんだから。」言い終わると一気に酒を飲んだ。
第一目標は完了した。
「麗眞、森への配慮、感謝します。あなたの意思を無駄にしないように私も力を尽くします」春の陽気なそよ風の様な風を感じた。どうやら、ケツァルの感情によって吹く風が変わる様だ。
次はクラッシャーとソナーを隔離している結界を破棄する。それから一気にクラッシャーを倒す。短期決戦がいい。
〜現在の進行状況〜
アリ・クィーンとレッドの戦闘の意味を無くす...✓
結界を消す...②
クラッシャーをソナーの手助け無しで撃退する事...③
森への被害は0でなくてはならない...④