welcome to フライハイヴェルト「welcome to Meeting」②
「それじゃあ、建物の中に入りましょう。」クラッシャーとレッドはこの場にはいない。レッドはどこかへ行き、クラッシャーは既に建物に入っている。
「ん、ああ、そうね。」促されるままにアリも中に入っていく。
「ソナー、ボクらも行こう。ミズハノメ、おいで。」明里も歩き出した。
「分かった。」女性は地面に沈むようにして消えた。
「アークちゃん……行くぞ……」ソナーも歩き出した。
「了承(わかった)〜」少女はソナーの影の中に入り、そのまま姿を消した。
クラッシャーは既に席についていた。濡れていたはずだが乾かしたのだろう。
「あの、皆さんの関係を教えてくれませんか?」席に着いた麗眞は初めにその場にいた全員にそう聞いた。
「ボクらは奇跡の種族。皇帝とは違って伝説や伝承だけどちゃんと存在するとされている存在。また、世界にエンドロールをもたらす魔王、ボトムの実質的な配下である。こんな感じかな、簡単に言うなら皆んなは同業者で友人だよ。」明里は説明しながら紙を取り出した。
「これは相関図ってやつかな。ボクらは君が来る前は7人だったんだ。でも、奇跡の大精霊ユグドラシルが遺産を遺して死んだ後、一旦5人になって君が目覚めて今に至る。」明里は相関図を指さしながら説明を続ける。相関図には二つ✖︎印があった。
「あの、ユグドラシルが死んでしまったのは分かりました。奇跡の種族は身内であり、同業者であることも。じゃあ、居なくなった一人の所在は?」疑問に思うのも当然だった。ユグドラシルがどうなったのかは分かったが後一人が分からない。少し前からメンバーが抜けているなどは盗み聞いていた。
「……明里、話すべきか…?」ソナーは口を開いた。どうやらユグドラシル同様、地雷のようだ。
「いいんじゃない?あたしアイツに思い入れないし、死んだわけじゃないじゃない。」アリ的には説明しても問題ないらしい。
「義姉であるアリがいいなら、ボクは遠慮なく話すよ。」改めて確認のために明里はアリの方を見る。
「義姉じゃないわよ。」アリは反論した。と言うよりも認めたくない雰囲気だった、
「まあ、いいや。それでもう一人の奇跡と言うのは小人なんだ。使う属性は雷だよ」明里はどんどん説明していく。
「チーム内でも1番の古株だね。ちなみにその次がアリだよ。そのしばらく後にユグドラシル含めた麗眞以外はチームになったんだ。」明里は本を取り出した。どうやら彼女が記した日記のようだった。
「これ、読んだら色々わかるから。」続けて明里は日記を麗眞に手渡した。
「さぁて、みんな。今日はお開きにしよう?ボク疲れちゃった。あはは…」笑顔が少しやつれているような気がした。先程の魔法が堪えたのだろうか。
麗眞は大抵のことを明里に教えてもらった。
仮に今日、このまま会話を終わらせたとして残りの知りえない情報は私の魔力でどうとでもなる。一瞬心細いと思ったけど私にはケツァルもいる。だったら、このままこの人らと居ても意味はない。
「……………そうだな、俺も疲れた……」ソナーも席を立ち建物から出た。
「麗眞、この場所は残すの?残すんだったらあたしが使ってもいい?」アリは麗眞に聞いた。麗眞は無言で首を縦に振った。
「ルー、行きましょう。」ソナーに続くようにクラッシャーも出ていった。少年は光に包まれたかと思うと球体になり、クラッシャーの懐へ飛んでいった。
「麗眞、麗眞、私の森へ行きましょう。あなたと契約したのは森を守るのと、村を繁栄させるためなんです。」ケツァルはそう提案する。麗眞はその提案に乗り、空間転移をし、一旦森に戻るのだった。
どうも。ニキです。この文章の始まり方から察してください。謝罪文です。まあまあやる事が多くてこの頃まったく執筆が出来ませんでした。やらないと信用を失くしてしまうのでね。ですがこれは絶対に完結させますので皆さま最後までお付き合いください。
それでは、次の頁で会いましょう。