空には
きみはいつも目を閉じていた
なにも映さない目
なにも認識しない脳
きみはすべてを理解しているみたいに
天を仰ぐ
その時だけ目は見開いていた
人混みの中をかきわける
ぶつかる肩は互いに物みたいで
うつろな視線と視点
定まらない目的地に向かって
霧が濃くなる
天を仰ぐ
水の中で息継ぎするように
あの空に一体何があるというのか
雲間に歩行者専用道路
自由の象徴
高速道路もあるとさらに良い
どこに行こうか?
もうここはどこでもない
何も見下ろすことなく
四方の平和を抱きしめる
きみは目を開けて
綺麗な雨粒と光で虹をつくる
直感的に降らす星
きみはすべてを理解しているみたいに
何も見下ろすことなく
前を向いている
空の歩行者専用道路路で