みんなを守りみんなと過ごすために
3月のウェルフェアズパークでは、「虐待防止」について考えました。講師は障がい者分野に携わる精神保健福祉士会理事 渡部和樹さんと地域包括支援センター職員 社会福祉士 竹花由香が勤めました。障がい者分野×高齢者分野のコラボレーションです。
どの分野においても、ご本人の権利を守り、そこに住む皆さんが安心、安全に過ごせるように有効な動きをしていかなければならないと感じました。
渡部さんからは虐待とはそもそも何か。こども、高齢者、障がい者のそれぞれの分野で虐待はどのようなルールに基づき判断されているのか。法的根拠や施行日等も明確にしながらの説明。また虐待に至ってしまったケースについての紹介・権利擁護の視点等についてお話をうかがいました。
「対応のポイント」
未然に防ぐアプローチ、早期発見・対応、安全確保の最優先、自己決定、養護者の支援、切れ目のない支援体制。また、権利擁護の視点からの知識・技術・倫理感・価値観。実際に関わる立場の方のとして共有すべき大切なポイントです。
竹花からは、高齢者虐待防止のために地域で行っている啓発活動の一部の紹介と事例・今後の課題等について紹介しました。
「本人の気持ち」
本人はその時、何を思い、何を考え、どのようにこれからの生活をしたいと考えているのか。本人一人ではまとめきれない思いも多くあります。その時に本人に寄り添いながら意思を決定するための役割があります。本人、家族、周りで支えている方、関係機関などから情報を得て、最善の方法を模索します。誰の意向をどの程度尊重するのか、本人はどのくらい本当にそう思っているのか。明確にできないこともある中、その場面で一緒に考えていくことが重要になります。
「虐待のイメージ」
虐待の勉強会をと、声をかけても参加者はあまり多く集まらないこともあります。自分には関係ないと感じる方も多いと思います。しかし、虐待という行為は誰にでも起こりうる事象であることを多くの方に知ってもらうことが予防の第一歩と感じます。「小さな困りごと」という段階でこれから大変なことになる可能性もあるということを自覚し、自分も加害者にならないよう。早めに相談する=予防ができるようになると、虐待という事象になることは少なくなると思います。
「社会に任せていいんだよ」
実際に介護していている方は自分の家族のことを外部に任せることに罪悪感を感じる方もいると思います。家族でなければ出来ないことは家族でお願いをしつつ、他の方の協力をもらうことでよいよい生活ができるということも併せて伝えていきたいと感じる会でした。
ウェルフェアズパーク(Welfare’s Park)とは、
日本の福祉業界を担う志ある福祉ワーカーたちが集うコミュニティです。福祉ワーカーのための学びの場、交流の場を提供し、独立やキャリアアップ、共同事業などに挑戦していける場所です。
詳しくは、こちらから
https://welfare-s-park.mystrikingly.com