【N◎VA】レイはクーゲルを認識できるのか?(11月例会レポート)
2022年11月27日に開催された、「TRPG circle F.I.N.(エフ・アイ・エヌ)」11月例会で、「トーキョーN◎VA THE AXLERATION(ジ・アクセラレーション)」のルーラー(ゲームマスターのこと。以下RL)をしました。
■成立卓
・神我狩
・トーキョーN◎VA THE AXLERATION
■参加人数
・総数 12名
・内新規参加者 1名
■ちょっとだけ宣伝その1
私・Aketaは、YouTubeにチャンネルを作っています。
TRPG初心者向け動画、ゲームマスター向け動画などを配信しています。
「期待値なんてない!-TRPGについて語るチャンネル-」
■ちょっとだけ宣伝その2
Aketaが所属する「TRPG circle F.I.N.(エフ・アイ・エヌ)」は、大阪で活動するTRPGサークルです。
月一回、TRPGのフリープレイ例会を開催しています。
新規参加者は常に募集中。TRPG初心者も大歓迎です。
参加方法については下記のページをご覧ください。
◆F.I.N.公式サイト(外部)
◆ツイッター(非公式)
■初めて作ったシナリオの大規模リメイク版。別名「シン・Decade」「Decade新劇場版」(あらゆる方面に誤解をうむ表現)。
今回は自作シナリオ「Decade」をプレイしました。参加キャラクターは下記のとおり。
▼“悪食”グリード
ヒルコ◎●チャクラ、クロガネ(〈フォルム:ヒューマン〉)の怪物。
企業が作ったヒルコだが、不良品として下水に廃棄された。他のヒルコを仲間とは思っておらず、倒したヒルコを捕食し、皮をローブのように着込んでいる。捕食していくうちに知恵を身につけ、生きていくために荒事屋を営みはじめた。
普段の姿は、「最後に捕食したヒルコと同じ姿」になっている(皮をローブのようにかぶっているため)。ヒルコがペルソナという、非常に珍しいタイプのキャスト。
左京のことは、「危険。道を歩いているだけで撃たれるので警戒している」らしい。
左京曰く「逃げる奴は怪しいので撃ってるだけ」らしいが、グリードは逃げていないと主張。双方の意見は食い違っている(なんでや)。
▼松下左京
「細かいことに気づかないのがボクの悪い癖」
イヌ◎カブトワリ●カブトのブラックハウンド機動捜査課隊員。三つ編み眼鏡の21歳女性。
合法的に発砲するために入隊し、銃が撃てればハッピーなやべえ女。使命感はなく、命令には従うものの、サボれるときはサボることが多い。
マサルのことは「元同僚で、報告書の書き方を注意されたりしてうっとうしく思っていた」とのこと。
▼霜月マサル
フェイト◎チャクラ●カタナの探偵。38歳男性。
元ブラックハウンド鑑識課だったが、自らの足で事件を解決したいという欲から、探偵になる。酒をこよなく愛する、フットワークの軽い男。なんにでも首を突っ込みたがるが、少々疑り深い部分もある。
刃九郎のことは「興味深い存在」と思っている。
▼“幻の剣豪”林崎刃九郎(はやしざき・じんくろう)
レッガー◎カタナ●マヤカシの68歳男性。好々爺。
出自も経験も「犯罪」で、かつては「人斬り」として名の知れた剣客。しかし誰ひとりとして彼の太刀筋を見た者はおらず、いつしか“幻の剣豪(ファントム・ブレード)”という通り名でおそれられるようになった。
今は半隠居状態で、河渡連合の組を転々としている。盆栽が趣味。
グリードのことは、「昔の自分より強いかもしれない」と思っている。
今回のシナリオは、「行方不明になった友人を捜して東奔西走しているうちに、犯罪組織絡みであることがわかりさあ大変」というものでした。
◆ ◆ ◆
オープニングフェイズにて。
RL「グリードのシーンです。グリードは同業者で友人でもあるアベルトという男と、甘味処『綾辻』で……話……しを……」
グリード「?」
RL「こんな人外となぜ友達になったんだ」
トーキョーN◎VAでヒルコは決してめずらしくないけど、あまりに姿がアレだったので、NPCと並んでいる姿が一瞬頭に浮かびませんでした。
◆
セッション中盤あたりで、味方NPCが機関砲で撃たれ即死しました。
放置してもよかったのですが、見捨てたくなかったのか、グリードが《黄泉還り》を打ちます。
グリード「身体に自分の細胞を植えつけて、蘇生させる。おお、適応した。生きてる生きてる」
刃九郎「それ、本当に本人なの?」
グリード「テセウスの船、というものがありまして……」
◆
RL「オラァ社会戦の時間じゃい! RLだけが楽しい社会戦! もたもたしてると何回も攻撃されるぞー」
刃九郎「『ふぃあ通TRPGチャンネル』で『プレイヤーがする意味がない』と言われた社会戦ですか」
すみません、その質問したの私です。
該当動画。
◆
刃九郎の剣技の演出は、「斬られていないと思ったら斬られていた」「斬られたという幻覚だと思ったら本当に斬られていた」というものです。
〈精神爆破〉の演出なのですが、これが何かかっちょいいなあとずっと思っていました。
クライマックスフェイズでも、「斬られていないはずなのに……!」て言いながら敵がヴィークルごと爆散していました。
◆
今回のシナリオ「Decade」は、「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」で初めて作ったシナリオです。再利用にあたり、不完全だった部分、下手だった部分にだいぶ手を入れました。
主役はもちろんPCなのですが、陰の主役として、レイとクーゲルがいます。
「トーキョーN◎VA The Revolution REVISED」最後のリプレイがレイとクーゲルの別れで終わり、その後はじまった「トーキョーN◎VA THE DETONATION」は10年続きました。
「THE AXLERATION」を遊ぶにあたり、「Revolutionをしめくくったレイとクーゲルが、10年経ってどうなったか」をどうしても描きたくて作ったのが本作「Decade(10年)」です。
今回もそのへんを踏襲して、エンディングでレイが左京に、クーゲルのことをちょっとだけたずねるという演出を入れました。
なお、実際は『ニューロエイジ・ナウ』が発売されたため「12年後」になってしまっているのですが、そのへんは許してください。
以下、細かい話。
クーゲルことカール・シュッツは《不可触》で死んだことになっているので、レイはクーゲルをカールだと認識できません(たとえカールの通り名“銃弾(クーゲル)”を知っていたとしても)。もし、マーダー・インクのドン・クーゲルと会っても、レイにはカールだとわからないでしょう。
でも、「Decade」では好きなように設定させていただきました。完全にわからなくなるより、クーゲルはカールで、殺しを生業にする組織にいると知っている方が、レイにも葛藤があっていいのではないかと思いました。おのれDecade(謎)。
◆
セッション終了後、プレイヤーさんから、「このシナリオ、全部作ったんですか?」と聞かれました。シナリオ作りなんて難しそうと思われてしまったみたいですが、そんなことはありませんよ。
向き不向きはあるかもしれませんが、そのシステムの「世界設定」を好きになれれば、二次創作的にアイデアって出てきます。あとは下手でもいいから一本でも二本でも作ってみて、遊んでみるといいと思います。
それができなくても、今は様々なシステムのシナリオがいくつも公開されている時代なので、GMをするだけならさほど難しくはないと思っています。
GMは一人でも多い方がいいので、ぜひとも挑戦してほしいものです。