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Interview 02 -白石水遼さん-

ーこの度は、24Mのデザインを手掛けて頂き、誠に有難うございます。 早速ですが、色々とお話をお伺いさせて頂きます。 まず、白石さんはどのような幼少期を過ごされていたのですか?ー

白石さん 「僕は、物心がついた時から絵を描いてました。 小学校に入る前まではクレヨンでほとんど絵を描いていることが多かったですね。 小学校に入ってからは、水彩絵具でダンボールにネコの絵をひたすら描いていました。(笑)」

ーネコの絵ばかりですか? それは面白いですね。ー

白石さん 「ネコを飼っていたということもあると思うんですが、当時はずっと描いていましたね。(笑)  小学校の3年生~5年生の時は、とくに美術にすごい興味があって、テレビの ”日曜美術館” や ”美の巨人たち” などはよく見てましたし、親にお願いして、国立の美術館にもよく連れて行ってもらいました。」

ー本当に美術が好きだったんですね。ー

白石さん「はい。 その時は、美術が好きですし、絵もずっと描いていたので、何かしらのコンクールでは毎月といえるほど、学校で表彰されることが多かったです。」

ーそれは、すごいです! では、中学に入学されてからは、やはり美術部に所属されたのですか?ー

白石さん 「それが、なんか急に熱が冷めたと言いますか。。 中学校では、テニス部に所属して、テニスに没頭してました。(笑)」

ーええっ、そうだったんですか? それは意外ですね。ー

白石さん 「ただ、テニス部の顧問が美術の先生で、美術の授業で僕の制作したものを見ていたので、先生の強い進めで、中学3年生の時に美術部に入りました。」

ーなんか、そのエピソードは面白いです!! なるべくしてなった感じがしますね! 高校でも美術部に所属されたのですか?ー

白石さん 「実は、高校は美術学校に入学しました。 高校一年生の終わりにコロナが蔓延し始めて、しばらく学校に行けなくなってしまったんですよね。 僕の制作している油絵の作品がどれもかなり大きいものばかりで、学校の施設を使用して制作していたので、なかなか制作が進まなくて、その時に色々と今後の進路のことを考えるようになったんです。」


ーそうだったんですね。 コロナの時は、誰もそうだと思いますが、自分の思うようにできないことが多かったので、色々と考えますよね。ー

白石さん 「コロナの警戒が少し緩やかになった高校2年の夏くらいに、自分は全然興味がなかったですが、友人の誘いで美術大の予備校の説明会に行った時に、そこの先生の話が面白くて。 この予備校はデザイン学科専門の予備校だったので、そこではじめてデザインに興味を持つようになったんですよね。」

ーなるほど、それでアートでなく、デザイン系に進むわけなんですね。ー

白石さん 「予備校では、アクリル絵の具を使用した色彩構成やデッサンをかなり学びました。 あと、デザインは論理的思考であることを強く学びました。 デザインで重要なことは、端的に相手に伝わることであったり、コミュニケーションがあって、目的があることだと。」

ー確かにデザインで重要なことは、コミュニケーションですよね。 何も伝わらいと意味がないですよね。 あの、そのデザインのアイディアは、白石さんはどのようにして生まれているのですか?ー

白石さん 「僕は、アイディアは身の回りにあるものだ思っています。 たとえば、普段歩いている時も何かしら吸収しようと思って歩いていることが多かったり。 何かいつも自分の創作に活きる物事を感じ取ろうとしているように思います。」

ー白石さんの姿勢は、本当に素晴らしいです。 常日頃から良いものを作ろうと考える姿勢、良い意味での貪欲さは、私もクリエーションには必要だと思います。 ところで、ご自身が思うデザインの強みは何だと思いますか?ー

白石さん「油絵を描いていることだと思います。 構成、色の使い方、見せ方などは、絵を描いていたから育まれたことだと思っています。  あと、僕はデザインの創作に色々なソフトを使用して創作していることですね。 何で制作したかが、わかりづらいというか、複雑な工程で制作をしていることかなと思ってます。」


ーなるほど。 油絵が基礎あって、多種のソフトを使用して制作させるわけですね。  白石さんは好きなクリエーターとかデザイナーの方とかはいらしゃしますか?ー

白石さん 「グラフィックデザイナーではないのですが、映画監督の宮崎駿さんです。 宮崎さんの言葉で『頑張るのは当たり前、本当に頑張っている人の前では慰めの言葉は、何も意味がない。』 や『この一本の映画で世界を変える気持ちがないと世界なんて変わらない』というようなことを話されていたのが、心に強く刺さってまして。 当たり前なんですが、自分が創作活動する上で強い気持ちを持って励むようにしています。」

ーやっぱり、本当に良いものを作ろうと思うと、気持ちの強さとそれに伴う行動力は必要ですよね。 僕も宮崎さんの言葉は刺さります。ー

白石さん「また、デザイナーでは、自分の大学の教授の大貫卓也先生です。 大貫先生は、数々の有名な作品を制作されているのですが、とくに好きな作品は2021年の「ヒロシマ・アピールズ 」のポスターです。 ヒロシマ・アピールズ は、著名なデザイナーの方々が制作されることでも知られていますが、その中でも大貫先生の作品を見た時には、色々な感情がこみ上げてきて涙が出ました。 こちらは、ポスターにスマホをかざして、ARで体験する作品で、スノードームの中に平和の象徴である白い鳩の置物があり、白い粉でなく黒い粉が舞い上がるというものでした。 人が作品を少し見ただけで、考え、想像させる。 デザインとは何かを改めて考える作品でした。」


ー私も作品をネット動画で拝見させて頂きましたが、本当に素晴らしい作品でした。  白石さんは常に良いクリエイティブができるように努力されていると思いますが、今後の目標とか、やりたいことなどはございますか?ー

白石さん 「デザインの道にしっかりと進んでいこうと考えていますが、自分の絵の創作活動も一緒にやっていこうと思っています。 やはり、絵を描くことが好きで、アートに興味持って、そこから派生してデザインに行き着いたとこともあり、根底にある絵の創作は、ずっとやり続けたいと思っています。」

ーなるほど、そこからはじまったことですからね。ー

白石さん「絵を創作することは、自分の思想や考えていることを具体化するようなイメージなので、デザインとは違うんですよね。 やっぱり、それも本当に楽しくて。 ただ一つ言えることは、デザイン、絵の創作をするにしても、人に感動を与えるというか、人の感情を揺さぶるような創作物がつくれる人になりたいと思っています。」

-白石さんの今後の活躍を本当に楽しみにしています。 本日は有難うございました。ー
最後までご覧いただき、誠に有難うございます。


(文 : 荒岡敬)


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